見出し画像

クレイジータンク通信vol.216 『互いを想い助け合う状態が「在る」サービスへ -保けん野菜事業を事例に-』

クレイジータンク通信(通称:クレタン通信)は、2020年7月よりスタートし、現在まで毎週つづいている「クレタンの今」をお届けする2000-3000字程度の通信です。2021年10月までは、クレタン関係者やファンクラブの方、十数名の方に限定的にお送りしてきました。しかし購読者の皆さまからのフィードバックもあり、2021年10月下旬より、有料にてnote公開を行うことになりました。

さらに、2023年10月からは、試験的に無料公開をスタートすることにいたしました。毎週、クレタンが何をしているか、また、何を考え行動しているのかについてお伝えしていく場です。クレタンは常に未来に向かって自分たちが「挑戦をつづける当事者」になることを大切にしています。変化する社会を生きるみなさまにとって、挑戦へのきっかけや原動力となれば幸いです。気になったときにふと立ち寄ってみてください。


クレイジータンク通信vol.216


9月に入っても夏の暑さが継続していますが、朝晩の空気が涼しくなったり、空の高さが高く感じたり、と確実に季節が変化していく様子を感じますね。
季節の変わり目ですので、皆様どうぞご自愛ください。

さて、今週の通信では…

先日、保けん野菜サービスの加入を「紹介制」に変更させていただきました。その背景にある社会の変化、未来の予測、サービスで創り上げたい状態などについて書いてみたいと思います。

ぜひご一読ください。


【互いを想い助け合う状態が「在る」サービスへ -保けん野菜事業を事例に-】


クレイジータンクがアドバイザーとして関わり、ミチクサ合同会社が運営する「保けん野菜」事業では、2年前のサービス開発当初から、

「数年後には、野菜がスーパーマーケットに並ばなくなるだろう」

という未来予測をしていました。

その未来が来てしまった時を想定し、農家(生産者)側、顧客(消費者)側の双方が各々の立場でできる努力や協力をしていくためのプラットフォームとして、保けん野菜サービスの構築を現在進行形で続けています。

上記の未来予測は、決して不用意に不安感を煽るためのものではなく、様々な情報を組み上げていくとそうなっていくだろうという冷静な予測でありました。
そしてもちろん結果的に、その予測通りにならなかったとしても、そこに向けた準備は決して無駄になるものではない、むしろ価値になると考えていました。

そして、直近、皆さんの記憶にも新しいコメ騒動の問題が起きました。

今回はお米において起こったことですが、こうした騒動が今後野菜など他の食材でも起こることを想定し、各自が自分たちの生活を生き抜くためにも準備をしておく必要があると、さらにその考えを強くしています。

保けん野菜では、先日より、サービスの加入を「紹介制」とすることにいたしました。

これまでのサービス運営の積み重ねの中で、改めて、サービス内での加入者同士の交流や生産者と加入者との信頼関係といった「無形の価値」が、サービスとして重視する【根幹】部分の下支えになっていると考えたためです。

たとえば保けん野菜サービスをスタートした当初より続けている取り組みとして「やさいのおすそわけ」制度や「応援やさい」制度があります。
こういった取り組みは、今はまだ利用される総量は少ない制度ではありますが、今後モノが不足した時に、加入者同士で特に必要としているご家庭(たとえば乳幼児がいるなど)に可能な範囲で分かち合えるような仕組みになっていくだろうと考えています。

しかし仕組みが制度として整理されていればいいというものではなく、その基盤となる「人を想う」気持ちがサービス内で醸成されていないと成り立たない仕組みでもあります。

だからこそ、保けん野菜の中では、野菜セットを各家庭に届けるだけではなく、自然な形で、加入者同士、加入者と生産者同士、が繋がりながらお互いが持つモノ、情報、気持ちを交換し合える状態を創る努力や行動を続けています。

こうした継続の先に、「スーパーで野菜が手に入らなくなった」未来がきたときには、なんとかみんなで助け合おうという気持ちや状態が「ここには在る」ようにできたらと考えています。

そのためにも、サービスの加入については紹介制とさせていただくに至りました。

保けん野菜は野菜セットをお届けする単なるサブスクサービスではないこと。野菜を通じて、人生の豊かさを感じていただくような機会や情報や関係を、いっしょに学び、創る、といった一言では説明できないサービスであること。

この辺りを、できる限り、言葉でも伝え、体感もしていただきながら、結果的に理解や共感をいただいた方々に加入をいただけたらと思っています。

これからの未来に向けて、直近「備蓄」という声が多く聞こえていますが、水やモノを蓄えておくことはもちろんのこと、いざという時に、頼り頼られるような関係性や場が「在る」ことも、とても大切な備えなのではないか、とも考えています。

また、保けん野菜サービスの提携農家となる生産者側でも未来に向けての動きを始めています。

11月に、のらくら農場萩原代表の危機感を発端にし、ミチクサ合同会社の秋山代表が企画する「”農業をする”を学び合う」会が実施される予定です。

弊社代表の竹鼻は、特別ゲストとして2日目の「議論の部」に登壇いたしますが、この場ではまさに、「スーパーマーケットで野菜が買えなくなる未来」を真摯に予測したときに、何ができるのか、何をしていくのか、について、具体的なディスカッションを出来たらと考えています。


各方面で、それぞれが今できることを努力していくことがとても大切なフェーズに入っていると思います。

みなさんの周りでもさまざまな変化があると思います。その情報を敏感にキャッチしながら、ぜひ自分なりの未来に向けた行動を継続してみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?