
本を通じてその人に惹かれる「選書と問いでつながるワークショップ」
コミュニティでもない、一度限りの勉強会でもない、でもユルくつながりが持てる。そんな場に最近興味があります。
今回はTHEATRE for ALLのファシリテータースクールで知り合った、ITマネージャーのちえさんのオンラインのワークショップに参加してきました。
ちえさんは、ABD(アクティブ・ブック・ダイアログ)の認定ファシリテーターでもあるので、本を通じた新しいつながりや学びを模索しているそう。
私自身、忙しい友人が息抜きで読む本の選書をすることになったり、折り合いの悪い父と本のおすすめし合いや感想を送り合うことで密なコミュニケーションが取れたりなど、新しい角度の関係性を生み出してくれる本には、とても助けられています。
さらに、私は人の持ち物や部屋を見るのが大好きなのです…。いつもGINZAでおしゃれな人のキャリーバッグやポーチの中身を見てワクワクしています。「人が読んでいる本」なんて格好の獲物です。
というわけで、自分の選書を振り返りつつ、他人の選書をハントしに行って参りました。
ワークショップでは、ブレイクアウトルームに分かれて、以下の3つの本についてそれぞれ話しました。
最近読んでよかった本(1年以内)
今まで読んでよかった本(子どものころ読んだものでもOK)
これから読んでみたい本
その中で自分が気になった本はこちら。
マーシャル・B・ローゼンバーグ『「わかりあえない」を越える――目の前のつながりから、共に未来をつくるコミュニケーション・NVC』
ローマン・クルツナリック『グッド・アンセスター わたしたちは「よき祖先」になれるか』
川内有緒『空をゆく巨人』
エーリッヒ・フロム『よりよく生きるということ』
そして余談ですが、自分が選んだ本はこちら。
ジョージナ・クリーグ『目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛をこめた一方的な手紙』
他の人の本の紹介を聞き終わると、いろんな質問をしたくなります。
「これは具体的にどういう本なんですか?」
「どういうところが面白かったですか?」
「なんで読もうと思ったんですか?」
「何歳くらいのときに読んだんですか?」
「どんなお仕事されてるんですか?」
初対面の人の本棚を見せてもらうと、その人のことがなんとなく、わかるようなわからないような…「わかった」とは絶対に言い切れないけど、なにかこの人の本質を垣間見たような感覚。
その人のことが、もっと知りたくなります。
その人が選んだ本が知らない本ばかりだとしても、何かひっかかって尋ねたくなる。
なかなか初対面でほぼ全員に興味が持てることはあまりないので、これは良い出会い方・出会い直し方だなと思いました。(自分が読書が好きだということも前提にありますが)
最後に、ある方が私の選書ラインナップを見て「ネギさんにとって、大切にしてることって何ですか?」と聞いてくれました。
そんなことを聞かれるとは思っていなかったのですが、その問いの答えを考えながら、自分が選書したとき「私が大切に思っているのはこういうことです」という思いをラインナップに無意識に託していたことに気づきました。
選書するときに、少しかっこつけたり、見せたい自分を演じたくなるような気持ちもあったのですが、それはやめようと。
「今の私はこういう私」
「これからこういう私になりたい」
「こういう考えをずっと大切に生きていきたい」
そんな気持ちが表れていたことに気づかせてもらって、2021年を振り返り自分を見つめ直す良い機会になりました。
新年にこういう時間が持てるのは、とても幸せなことですね。
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