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無限もぐらたたき

未来

 これから起こりうることを予測する時の精度に上限がある人がそれなりの数いるのではないかと、周辺の人間のふるまいを見ていて思う。

願望

 未来予測の精度に限界がある状態は、自分の願望が強すぎる傾向にある。つまり、予測の元となる現状認識が大きく実際の状態と異なっているために、そこから発展させた予測が更に大きく外れる状態になっている。

人間

 人間は特別な存在である、自分は特別な存在である、自分が自分の世界を形作っているという強い想いを持って行動している人は、自分の物理的な性能の限界を世界の限界として見てしまうために、猛烈に偏った世界を当たり前のものと認識する。その上で、自分が考える正しさに近づこうとするため、常に世界に対して正しくなるよう働きかけ続けることになる。

ひとつ上の階層

 無限にもぐらたたきゲームを続けている状態である。ゲームの前から一歩も離れられないし、叩き続けることしか考えられない。それが機械であるなら電源を引っこ抜けばゲームは止まる。自分がその場から離れればゲームをしている状態は終わる。とても簡単なことであっても、それができない。ゲームの前に立ってもぐらたたきをしていることが世界の全てだと思っているからだ。もぐらたたきをしていない世界を想像することもできない。

消費者

 しかし、世の中において、もぐらたたきゲームを世界のすべてだと思いこんで叩き続けている人を生み出そうとする力は強い。良いハンマーありますよとか、効率の良い叩き方教えますよとか言って近寄れば、すぐに買ってくれるからだ。だって他のお金の使いみちが頭の中の世界にはないから。

比喩

 というたとえ話にたとえ話を重ねた話。あなたをその場から離れられなくしているゲームは何ですか?

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