
アイマスが初めての人に何を勧めればいいか?という話とコンテクストを共有することの重要性について
自分ならシンデレラガールズのアニメ第1話をおすすめします。
他にはコミック、でしょうか。家庭用ゲームは内容が濃いけど時間がかかりすぎるしハード・ソフトにお金がかかる、ライブは素晴らしいけど入り口とは言いづらい、ソシャゲもなんか違う……
そこでアニメなら24分ですし、ニコニコで1話なら無料で配信しています。入り口には最適だと思います。(初めて見る人はコメントオフ推奨)
ここで気に入ったら7話or13話or最終話まで一気に見ることをお勧めします。(そのままニコニコで料金を払う、DVDレンタル、バンダイチャンネルなどの見放題サービスを利用する…など)
ここでなぜ765プロの「アイドルマスター」ではなくシンデレラガールズなのかというと、765プロのアニメの方は1話でいきなりアイドル全員が登場して初めての人には情報量が多く、ゲームの知識が無いと分かりづらく感じるのに対しシンデレラのアニメ1話は内容をアイマスの中核である「アイドルとプロデューサー」の出会いのみに絞って主な登場人物もたった3人に、その分非常に丁寧に描かれており、導入の「第1話」としてはこの上ない理想の形だと思うからです。
構成・キャラクター・作画・演技などの素晴らしさを一つ一つ挙げていけばきりがありませんが、この作品は多くの人に胸を張ってオススメできる名作だと思っています。
さて。
さて、ここまでの文章で何を言っているか分からない人は居ますでしょうか。(内容に賛成かどうかは置いといて)
分かる人は、この文章を書いている私と多くのコンテクストを共有していることになり、会話もスムーズに進むでしょう。
コンテクスト(あるいは「コンテキスト」):「前提」だけではなく「文脈」「脈略」「背景」「前後関係」などと訳すこともできます。会話を成立させるために共有が必要な情報。
分からない人には、まず「シンデレラガールズ?」「765プロ?」「そもそもアイドルマスターとは?」など多くの説明が必要になります。
「アイマス」とは「アイドルマスター」の略、
アイドルマスター(THE IDOLM@STER)が2005年に稼働を開始したナムコのアーケードゲームであり2007年にコンシューマーに移植(Xbox360)、その後携帯機など多数発売、アニメ化、音楽CD、コミカライズ、ライブイベント、ソーシャルゲーム、複数のシリーズ・・展開したメディアミックスをまとめて「PROJECT IM@S(Inter Media Artists and Specialists)」と呼ばれていることから始めないといけません。
普通、人と会話するときはそこまで気を使うことはほとんどありません。例えば初めて会う人・仕事などの関係ならいきなり深い(より多くの前提の共有を必要とする)話をすることはありません。順を追って親しくなり、相手の知識・背景などからこの人はこういう話題もいけるなということが分かってきます。知らない人にいきなりアイマスの話を振ることは普通はしません。先ほどの「初めての人に勧めるには」も、話の前提を整えた上でのことです。
ところがSNS…特にTwitterではこの部分を無視していきなり相手に話しかける(リプライを送る)行為がよく行われます。リアルの場でも脈絡のない話をいきなり振ると「は?」となるのは分かるはずなのにネットではやってしまうことが多く見られます。便利すぎるゆえに距離感を見失いがちになります…いわゆる「クソリプ」です。
余談:クソリプにも色々な種類があります。ツイートに対するリプライを「ブログのコメント欄」と同じ感覚で使っている人もいます。これも距離感を見失っているパターンと言えますし、「Twitterの使い方という前提」が違うと言えます。他にも、人に罵声を浴びせるための(捨て垢を作りつつ)リプライもあります。これはまともな人間ではないので相手にする必要はありません。
Twitterでは自分がフォローしている人・フォローされている人は自分と興味が近く話題も合うので特に意識することなく非常にコンテクストの高い(大量の背景を元にした)ツイートが日常的に飛び交います。しかし、それが誰にでも通じるわけではありません(勘違いしてフォロー片思いの人にいきなり話しかけたりしていませんか?)。油断したり勘違いするとここで「FF外から失礼」が起こるわけです。友人同士が話してるときにいきなり会話に割り込まれて「えっ誰…?」となるやつです。タメ口だったり(一見)馬鹿にし合ってるのはそれまでの積み重ね、合意があるからやってるんです。
横山三国志の「ふふふ 皆その程度のことなどわかったうえでたわむれておるのだがの」なんです!そもそも通じない相手に聞かせるために話しているわけではないんです!
以前から自分は、クソリプの何が「クソ」かということを考えていてその原因を「よく知らないことに口出しする」「見ず知らずの人にいきなり話しかける」、距離感と礼儀の不足だと考えていました。もちろんそれも大事ですが、しかしやはり、一番の要因は「お前誰?」だと思います。
そしてここで大事なことは、ここで言う「誰?」は本名や出身地、学歴や勤務先を示すことではなく、「お前が何者なのか知らない…コンテクストの共有がされていない、前提条件が不明な相手といきなり円滑なコミュニケーションをとることは無理」という意味であるということです。(やっと言語化できた!)
余談ですが、最近のVtuberの話題に通じるかもしれません。人間を構成する重要な部分は見た目や性別、本名や年齢などではない、「背景」だということです。
まずは相手を知る、自分を知ってもらう、お互いを理解しようとする……完全に理解し合うことは不可能だけども歩み寄る、気を遣う、お互いを尊重することが大事というのはリアルでもネットでも変わらないはずです。知識を常に蓄える、発言する前によく考える…。大切なことはいつの時代でも同じだと思います。(なのでいきなり喧嘩腰のやつは相手にする必要はありません)
自分の考えをできるだけ噛み砕いて文章化したつもりですがおかしいところもあるかもしれません。とりあえずは以上です。
ここからさらに進めて、みんなで幸せになるにはどうしたらいいか、より快適にWEBを使う・健全なコミュニティを作るためにはどうすればいいかも考えていければと思います。
(現状を考えると、みんなまとめて全員が仲良くなることは不可能なので棲み分けが進むでしょうが……)