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センターポールアスリートとの出会い⑱ 片足で格闘技!? 堀江航


今でこそ、ブラジリアン柔術茶帯の堀江さんですが、柔術をスタートして初優勝したときのことを綴っていこうと思います。
(試合中は義足を外して試合をするのですが、寝技は片足がないだけで圧倒的なハンデなのです。しかし、この人は健常者相手にガンガン勝ちます。)

堀江さんの紹介はこちら

2014年に行われるソチパラリンピックの最終予選で、パラリンピックの出場権を逃した堀江さんは、”ブラジリアン柔術”という格闘技を始めました。

元々、プロレスや格闘技には興味があったそうで、高校時代のサッカー部の先輩がブラジリアン柔術の道場オーナーで経営をされており、クロストレーニングも含めて入会したとは聞いていました。

ブラジリアン柔術をかみ砕いて説明すると”関節技、締め技を中心とした寝技中心の格闘技”です。

私は「片足で柔術は、格闘技だしハンデあるから出来るのかな?」と思っていましたが、堀江さんは「出来る」というのです。
そして、付け加えて
「”出来る出来ない”じゃなくて楽しいからやっているんです。」
ごもっともです。失礼しました。

柔術を初めてから直ぐに首や肩の怪我をして、暫くは十分な練習が出来ていなかったそうですが、入会して1年ほど経過してからはなんと”試合に出る”というのです。

それも”記念出場”という感覚ではなく、「柔術始めたんだから試合出るの当たり前でしょ」という返答です。

柔術は帯の色によって強さが分かれています。白帯⇒青帯⇒紫帯⇒茶帯⇒黒帯の順となります。
そして大会は、年齢と体重で分けられるのでカテゴリーとしては細かく分類されています。
体重制限があるのも、いかにも格闘技です。
流石に”あしたのジョー”程の減量ではありませんが、オーバーしてしまうと失格になってしまうためウエイトコントロールも行わなければなりません。

堀江さんは柔術大会デビューの”初体験”を楽しんでいるようでした。
きっとチャレンジすることが好きなのでしょう。

大会前日は堀江さんと打合せで会っていたので、その流れで昼食をとることに。
私が「ラーメン食べたい!」と今では正気とは思えないリクエストし、二人で大盛カツオ出汁チャーシュー麺を食べるという愚行に走ります。

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夜中より堀江さんからLINEで

「あの、、、体重が落ちんのです。」

翌日の大会当日も食事と水が殆ど取れない状態で試合に臨んだそうです。
(あの時はダメマネージャーですいませんでした。ラーメンとそそのかした私が悪かったです。)
デビュー戦はラーメンによりコンディション最悪だったそうですが、その後も堀江さんは1ヶ月に一度くらいのハイペースで試合に出場するというのです。

私は前回のラーメンの罪悪感と、どんな試合をするのか気になり次に堀江さんが出場するブラジリアン柔術の試合 ”柔術関東選手権”へ向かうのでした。