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おすすめ旧譜アルバムVol. 88: V.A.「Stuck In Da' Middle Volume 1: The STL Compilation」

旧譜紹介Vol. 88です。

今回紹介するのは、セントルイスのレーベルのZig Zag Recordsによる1990年代のコンピレーション「Stuck In Da' Midldle: The STL Compilation」です。

Zig Zag Recordsはセントルイスを拠点に活動していたヒップホップレーベルです。

1990年代半ば頃に始動。リイシュー系レーベルのHip Hop Enterpriseのサイトによると、1995年にリリースしたのが本作とされています。しかし、ブックレットには「1997、1998」との記載があり、正規リリース年は前後しているかもしれません。1996年には10 Man & The Jihad Squadのアルバム「Holy War」をリリース。その後1999年(2000年?)にはコンピレーション第二弾「Stuck In Da Middle Vol. 2」を発表しています。以降は特に目立ったリリースは行っていないようです。

テキサスや西海岸のヒップホップとの共通点を感じさせる、メロウ&ファンキーなサウンドを聴かせるレーベルです。ラッパーはイナタいタイプが多め。

本作はFunk Note, Inc.とのコラボで制作された作品で、そのイナタいファンクネスが堪能できる好作に仕上がっています。


2. 10 Man「Judgement」

大ネタ使いの爽やかゆるゆるファンク。

フックでは女声シンガーが歌い、レゲエっぽいラップも聴けます。10 Manなるラッパーのソロ名義ですが明らかに複数人参加しており、このゆるさも愛おしいです。


4. Da' Golden ”C”「Smooth Funk」

タイトル通りのスムースなGファンク。

ブヨブヨのベースに遠くから聞こえてくるストリングス、メロウなエレピが心地良い悶絶曲です。本作のハイライトの一つ。


6. Blackhole「Activatin' On You Haters」

渋めのファンキーな曲。

UGKあたりが出てきそうなギターを使ったビートで、詰め込み気味のフロウも用いたイナタいラップと女声シンガーの歌フックが楽しめる良曲です。ラッパーたちのゆるい歌も聴けます。


7. Doom「Do Me A Favor」

リラックスしたメロウ路線。

例の高音シンセを使ったゆるいビートに、少しねっとりとしたフロウで乗る佳曲です。ここでも女声シンガーが良い味を出しています。


11. Suav Tre「Gotta' Go」

鬼渋ファンキー系の曲。

タイトなドラムと太いベース、メロウなウワモノには東海岸ヒップホップっぽい味もあります。2PacやScarfaceを思わせるラップはGマナー。


12. Da' Golden "C"「Day Dreamer」

驚きのチップマンク・ソウル使い。

制作年がはっきりしない本作ですが、1998年リリースだとしてもかなり早い例だと思います。曲自体はダークなシンセで聴かせるシリアスなもの。


15. T.U. Flow「Bend It Over」

ゆるゆるの脱力ファンク路線。

ラッパーによるヘタウマな歌モノ曲です。とろけるようなギターと太いベースが効いたイナタい好曲。

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