2023年おすすめ新譜アルバムVol. 65: Brandee Younger「Brand New Life」
新譜アルバム紹介Vol. 65です。
今回紹介するのは、NYのハープ奏者のBrandee Youngerがリリースした「Brand New Life」です。
Brandee YoungerはNY出身のハープ奏者です。
2000年代半ば頃に登場。CassieやCommonなどの作品への参加を経て、2011年にはEP「Prelude」をリリースします。その後も2016年の「Wax & Wane」、2019年の「Soul Awakening」などアルバムを数枚リリース。そのほかKassa OverallやDurand Jones & The Indicationsといった外部作品への参加など、精力的に活動しています。
伝統的なフィーリングも持っていますが、ヒップホップ以降の感覚も備えたジャズミュージシャンです。Robert Glasperなどの流れでヒップホップ好きの方も楽しめると思います。
今作はMakaya McCravenがプロデュースを担当した作品です。ヒップホップ的ニュアンスもたびたび導入したグルーヴで、スピリチュアルなハープが堪能できる良作に仕上がっています。
1. You're A Girl For One Man Only
ちょっと南部ヒップホップっぽい細かいドラムの曲。
ハープ他のプレイも繰り返すようなフレーズを多く使っており、ヒップホップ以降のループ感があります。神秘的なムードの佳曲。
2. Brand New Life (feat. Mumu Fresh)
フィリーのシンガー、Mumu Freshをフィーチャー。
The Roots周辺がやりそうなネオソウル的な曲です。ソウルフルで包み込むような歌とハープの絡みが美味。
4. Livin' And Lovin' In My Own Way (feat. Pete Rock)
今作のハイライトの一つ。
ガツンとしたタイトなドラムは完全にヒップホップ、というかブーンバップマナーです。全編で聴けるスクラッチも絶妙。
ドラムはヒップホップ色がそこまで強くない曲。
しかし、やはりハープやフルートなどのフレーズの反復にヒップホップ以降の匂いを嗅ぎ取ることができます。ループディガー的な視点でも楽しく聴けるはず。
8. Dust (feat. Meshell Ndegeocello)
ちょっとレゲエ風味の裏打ち曲。
少しダビーなニュアンスもあるスピリチュアルな曲です。Meshell Ndegeocelloの漂うような歌とも好相性。
9. The Windmills Of Your Mind (feat. 9th Wonder)
9th Wonderらしいブーンバップ的な曲。
タイトなドラムやミニマルにループするようなフレーズなど、ヒップホップ色の強いスタイルが楽しめる良曲です。9th Wonderの存在をしっかりと感じ取れます。
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