#119【絵本】がまんのケーキ
今日はホッコリ絵本の世界へ📚
記録として感想を書いています。
今日の絵本
『がまんのケーキ』
さく・え/かがくい ひろし
発行所/教育画劇(2009年)
この絵本のテーマは・・・
著者が絵本で伝えたいことや絵本に込めたメッセージ。
私なりに感じたこの本のテーマは、
【理性と欲望】
【思いやり】
私が感じた事
noteで見かけタイトルに惹かれて借りてきたのですが、著者はかがくいひろしさんでした!以前、元保育士の友人のオススメで読んだ絵本の方。
やっぱりさすが!のかがくい先生。
だるまさんシリーズも笑えますが、この絵本も笑っちゃいます^^
美味しそうなケーキを目の前にして、かえるのけろこさんの帰りを待つ、鯉のこいたろうと、亀のかめぞうさん。
2匹が食べるのを我慢する様子が描かれた絵本ですが、絵も文章もおもしろい!!こいたろうの顔よ、態度よ(笑)
きっと子どもたちは共感し、大笑いし、大好きになるはずです^^
かがくいさんは障害者教育の現場に長年携わってこられた方だそうで、乳幼児の目線だけでない、もっと分かりやすい絵と言葉で、そこに笑いもプラスしてすべての子どもたちに伝えることをされていたんだろうなぁと絵本を読んでいて感じます。
2005年に絵本新人賞を受賞されてから4年間で16作品を世に送り出した後、54才の若さでこの世を去られたのは残念でなりませんね。
我慢といっても、自分のためにする我慢、他人のためにする我慢、体や心に無理をさせること、やってみたいことを抑え込む、言いたいことを飲み込むなどTPOで色んな場面と意味合いになりますが、我慢することもいい場合とそうでない場合になりうる…。
この絵本の我慢は、子どもたちが成長していく上で大切な、人との関係を築いていく際に自身との折り合いをどうつけていくかということ。
子どもたちの気持ち(欲望)を先にすっかり絵本で表現させたことで、我慢すること(理性)が周りを思いやることと素直に感じられ、それがどんなに幸せな気持ちになることかを純粋に子どもたちに感じさせられる絵本です。すばらしい。
けろこさんの、ケーキを食べそうになった2匹の心をきちんと認めた最後の優しい言葉も、かがくいさんの教育者としての心を感じました。ママとしては当たり前のことかもしれないけれど、ことばにする大切さも必要だよなぁと感じました。