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【音楽×本 鑑賞録】"366日の西洋音楽" 1月10日~フランツ・ヨーゼフ・ハイドン『交響曲』第104番「ロンドン」

音楽観を鍛える鑑賞録。
1月10日 本日のテーマは、
【ジャンル】管弦楽、交響曲、オペラなどの西洋音楽のジャンルを紹介。
とりあげる作品は、
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン /
『交響曲』第104番「ロンドン」
です。

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本書には、いまでも多くの人に愛好されているクラシック音楽の名曲の数々を、より深く楽しむための知識や情報を盛り込みました。366の名曲を、「音楽史」「主題」「ジャンル」「逸話」「作曲・演奏」「周辺」「謎」といった7つの共通テーマで考察・解析・推理・解説します。

"交響曲の父"という異名でもうすでに偉大さの説明は不要でしょう。
ハイドンの交響曲として最後の第104番は、1795年にロンドンで作曲。
一聴すると捉えどころのないメロディで、ときおり意識が飛びかけましたが、アイデアを散りばめたような旋律は、急に覚醒したように美しく聴こえる部分が随所にある。そして不快なメロディが極めて見当たらない。
これこそクラシックの妙と言えましょう。
クラシックは視聴する環境で感性が合一するような感覚があり、花開くようなインスピレーションにめぐり逢えたりします。
圧倒的多数で膨大な時間量の音楽があり、人間の精神性を優しく撫でゆくような旋律がごまんとあるわけで、作品をひとつひとつ傾聴していくというのも愉しみ甲斐があるというものでしょう。

ハイドン自身は興行主からの依頼を真摯に対応する人で、最後まで生産性の鬼であった感じですね。
だからか、どんな時代の風雪にも耐え、あらゆるシチュエーションでも用いることのできる心地よい旋律が聴きとれます。
パレストリーナと同様、「とにかく手を動かせ!動かしながら考えろ!」なアート的衝動が垣間見れるわけですが、さらに推し進めて考えると、本人はどう思っていたかはさておき、ハイドンであればエステルハージ侯爵のような支援者にしっかりと可愛がられる仕事をすることが大切だなと思いました。
翻して、そうしたアート的衝動に突き動かされている人や作品を愛でられる感性の豊かさも養いたいところですね。

この参考文献の「366日の西洋音楽」では、ハイドンの楽曲が多数取り扱われています。またいずれかの日で、ハイドンについて考え、記事にすることでしょう。こうした日々めぐり逢える音楽を愉しむというのも趣き深いものですね。

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