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【音楽×珈琲 鑑賞録】12月3日~リヒャルト・ワーグナー 楽劇『神々の黄昏』

音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【29日】
12月3日のテーマは、【主題】

とりあげる作品は、
リヒャルト・ワーグナー /
楽劇『神々の黄昏』

です。

ヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナー
Wilhelm Richard Wagner
1813年5月22日 - 1883年2月13日
歌劇の作で知られる19世紀ドイツの作曲家、指揮者、思想家

『神々の黄昏』(Götterdämmerung)は、1869年から1874年までかけて作曲し、1876年に初演した楽劇です。
ワーグナーの代表作、舞台祝祭劇『ニーベルングの指環』四部作の4作目。
演奏時間は本作だけで4時間30分。3日を要する舞台上演の最終演目です。

「ニーベルングの指環」は、35歳の1848年から61歳の1874年、26年間をかけて作曲され、全上演に約15時間を要する長大な作品です。
有名音楽作品のなかで、この規模のタイトルは他にないのではないでしょうか。
この作品の上演を毎年ドイツのバイロイト祝祭劇場で行われていますが、2020年は戦後初の中止に。今年2021年は人数制限がありながらも開催され、チケットは即日完売となり、ワーグナー作品にかける熱量の高さというのは現在も健在という感じです。

ワーグナー作品はこれまで何点か聞き及んできましたが、その都度作品にかける熱量と技巧、まさしくアーティストという姿勢に驚かされてきました。
知識の厚い理論、独創的で人々を虜にする手法、常軌を逸した人格、後の影響。
よくぞここまで集中して芸術を極められるなと思ったわけですが、その思想が発露する音楽のさわりを聴いただけでは窺い知ることもできないでしょう。

ワーグナーほどアーティストとして極まった人生を歩んだ人は他にいないと思えるわけで、人間の限界を超えているような存在に興味はつきません。
そうは言いながら、「バイロイト音楽祭でニーベルングの指環を観たい!」となっていないのなら、まだ浅い興味関心というところなのでしょう。
翻せば、クラシック音楽における造詣もまだまだ未熟ということの証明とも言えます。

ワーグナー作品にかける人々の熱量と歴史の層は日ごと厚くなり、音楽の文化価値をより高いものにし続けているなかで、私も少しずつでその価値を見出すために聞き及んでみようと思います。
それこそが審美眼を磨き、人生を豊かにする方法のひとつなのではないでしょうか。

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