見出し画像

【音楽×本 鑑賞録】"366日の西洋音楽" 1月17日~ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン『交響曲』第6番「田園」

音楽観を鍛える鑑賞録。
1月17日 本日のテーマは、
【ジャンル】管弦楽、交響曲、オペラなどの西洋音楽のジャンルを紹介。
とりあげる作品は、
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン/
『交響曲』第6番「田園」

です。

いますぐ聴きたくなる! 1日1ページでわかるクラシック音楽の魅力
1週間で7テーマ! 1年で「クラシック音楽」の虜になる!
本書には、いまでも多くの人に愛好されているクラシック音楽の名曲の数々を、より深く楽しむための知識や情報を盛り込みました。366の名曲を、「音楽史」「主題」「ジャンル」「逸話」「作曲・演奏」「周辺」「謎」といった7つの共通テーマで考察・解析・推理・解説します。

ついにきました、ベートーヴェン。
参考文献では、第6番の「田園」が紹介のトップバッターとなっています。
自然を愛し、その複雑さを音楽に表現した楽曲として、ベートーヴェン御自らタイトルをつけ、5楽章までつくったという肝入りの交響曲です。
参考文献では、ベートーヴェンがのこしたスケッチ帳に書いたという言葉が印象深いものでした。

「森の中で―自分は幸福だ―樹々は語る―汝を通して―おお神よ―なんと素晴らしい……」、「どの樹もみな自分に語るではないか。聖なるかな。聖なるかな。森の中は恍惚たり」
(Wikipedia 交響曲第6番 (ベートーヴェン)より抜粋)

"ベートーヴェンは田園を好み、ウィーンの近郊を歩いたり、夏には田舎に生活して大自然にしたしんだ。"とあり、この交響曲も自然の素晴らしさを讃えるべく、その景色を彷彿とさせるような工夫が随所にあって大いに楽しめます。

この名曲を聴きながら、
わたしは日本の田舎の寒さに耐えながら、この記事を綴っているわけですけども、この自然を讃える言葉を海外ではどう表現しているんだろうと気になり、見つけた英語訳は下記の通り。

"How delighted I will be to ramble for awhile through the bushes, woods, under trees, through grass, and around rocks. No one can love the country as much as I do. For surely woods, trees, and rocks produce the echo that man desires to hear."
(Cape Symphony / Beethoven: Composer and Nature Lover)の記事より抜粋

ホンモノが見つけられなかったので、ドイツ語ではどう書かれているかは定かではありませんが、けっこう日本語と違いますね。ちょっと気張って訳してみます。

「茂み、森、木陰、草原、岩場を歩き回ることができて、とてもうれしい。私ほどこの地を愛している者はいないだろう。たしかに、森、木、岩が生みだす反響音を聴いていたいのだ。」

ホンモノはもっといろいろ書いてあるのかもしれませんけれど、まぁそこまで踏みこむことまではしません。
メモ書きのような意図であれば、このような気持ちをサッと記したのだと思います。とても正直でうららかな心情が出ていていいですね。
お堅い印象のベートーヴェンだからこそ、こういった柔和な表情を受けとれると好感がより高まります。

自然に抱かれ、思いを馳せながら、この音楽をゆっくり聴けることは、
人生の豊かさを愉しむ醍醐味ともいえますね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?