「コスモテック と 『 コスモタック 』」
作品名 : COSMOTACK RAIL-TYPOGRAPHY
その名の通り!
おもちゃのレール( 線路 )のように自由につなげるタイポグラフィ
こんにちは。現場の前田です。
今回ご紹介するのは、新しいタック紙『 コスモタック 』を使用し、『 コスモタック 』 の特性を活かしたプロモーションポスターです。
デザインは BULLET Inc. の小玉文さまによるものです。
■ コスモテックの『 コスモタック 』とは?
国内で「 加熱型押しを施すことで半透明化する紙 」といえば真っ先に頭を過ぎるのは特殊紙『 パチカ 』。そして、加熱部分がうっすらと色濃く変化する紙は『 OKフロート 』が思い付くと思います。
加熱型押しを施すことで押した箇所が変化する紙は… 実は、海外にもあるのです。
日本ではほとんど取り扱いのなかったこの紙を日本に持ち込んだ、ある企業からのご依頼で、箔押しや加熱型押しを得意とするコスモテックにて加工実験を行いました。案の定、この紙とコスモテックの加工技術との相性はばっちりでコスモテックではその紙を『 コスモタック 』と名付け、取り扱うことに致しました。
『 コスモタック 』 はその名が示す通りタック紙、つまりシール素材です。
パチカ・OKフロートの場合、これらをシールとして利用する際は裏面に糊を引いてタック加工をしなければなりません。もちろん、その分コストも余計にかかることになります。
しかし、『 コスモタック 』 は、最初からシール素材です。
しかも平判( シート状 )ではなく、ロール状( 巻取り )なので、シール印刷機を使用して印刷することも出来ます。
気になる加熱型押しによる変化・紙地の触感はパチカとOKフロートを足して2で割ったような感じです。まさに、「 こんなのあったらいいな 」 を実現した、待ちに待ったシール素材なのです。
■ 連結することで現れるタイポグラフィ
正方形の一つのタイルの寸法が100×100mm。
タイル状のシールを規則的に組み合わせることで文字が現れます。
『 コスモタック&BULLET 』
横寸1200mm・縦寸1200mmの特大ポスターが出来上がります。
まるで、自由に組み合わせて遊べるおもちゃの鉄道レールのようです。
現場では出来上がっていくパーツを見ながら、「 コレはいったい最後はどうなるんだ? 」 と皆、不思議に思っておりましたが、完成されたポスターを拝見し感激いたしました。美しく、そして楽しい!
■ 全10版による驚異の加工
タイル状のシールの製作に使用した版は、なんと10版!
そこに、箔色はP-7-284グレー、黒マット( 艶感のない黒 )、艶ありシルバーの3色、そしてさらに加熱型押しを組み合わせ、全部で20パターンのパーツを制作しました。
パターンによって版や箔を交換し、その都度、押し位置や箔を綺麗にのせるための調整をおこない加工しています。
加熱型押し部分は、画像では分かりづらいかと思いますが、弱圧、強圧の2段階の圧で透け具合を表現しています。
『 コスモタック 』 もパチカやOKフロートと同様に、圧の強弱によって表現に変化をつけることができます。
また、箔の上に加熱型押しをすることで、押した箇所の箔の色合いも変化するため、表現の幅も広がります。
箔押しと加熱型押しによる線と曲線のパーツを自由に組み合わせることで、とても素敵なタイポグラフィポスターが出来あがりました。
ポスターをデザインし、そして新しい素材でこのような加工に挑戦させてくださった小玉文さま、ありがとうございました!
【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362
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