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「 D-BROS(ディーブロス) / フラワーベース 青山フラワーマーケットオリジナルデザイン 」

コスモテックの青木です。

今回、コスモテックは 株式会社ドラフト よりお声がけいただき、 D-BROS フラワーベース( ※ ) への箔押し加工をお手伝いさせていただきました。

D-BROS は 株式会社ドラフト のプロダクトブランドです。
また、D-BROS のフラワーベースはビニール製の花瓶として、発売開始当時より圧倒的な人気を誇る製品です。


◉ 青山フラワーマーケット オリジナルデザイン

コスモテックが箔押し加工をお手伝いさせていただいたフラワーベースは、 青山フラワーマーケット オリジナルデザインの製品です( デザインは株式会社ドラフト )

写真 D-BROS Project / DRAFT Co.,Ltd.


箔押し加工をお手伝いさせていただいたフラワーベースはこちらの2点です(上記写真 参照) 私(青木)にとって、プロダクトブランド D-BROS のフラワーベースはたいへん魅力的な製品で、ずっと以前から気になっておりました。

また、大切なシーンでは 青山フラワーマーケット を利用する機会が多くあり、D-BROS と 青山フラワーマーケット、その両者が関わる初めてのフラワーベースへの箔押し加工をお声がけいただいた時は大変光栄な気持ちでした。

そして、さらに、なんと! 

写真 D-BROS Project / DRAFT Co.,Ltd.


今回製作でお手伝いさせていただいた、青山フラワーマーケット オリジナルデザイン D-BROS フラワーベースは全国の 青山フラワーマーケット 店舗にて発売、展開される予定なのです。

◉ 箔押し部分は一体どの部分なのか!?

株式会社ドラフト より今回の製作に関して初めてお問い合わせをいただいたのが去年(2022年)の10月上旬頃のことです。

フラワーベースのビニール素材と箔の材料の相性を細かく検証するために、幾度かのテスト加工を実施しました。金箔、銀箔、色のついた顔料箔など… ビニール素材にしっかり定着する箔の接着剤を選定する時間を設けてくださり、コスモテックの現場としても非常に助けていただきました。

さまざまな箔押し加工のテストを行い、「 最終的にどのような箔押し表現になったのか? 」 答えは、フラワーベースの口の部分( 水を注ぎ込む口のフチ )をご覧ください! 色のついた顔料箔で箔押し加工しております。

青色の半透明のグラフィックの小さなフラワーベースには緑色の顔料箔。ピンク色の半透明のグラフィックのスラッと大きな方には赤色の顔料箔を使用しました。

緑色の部分が箔押し箇所
赤色の部分が箔押し箇所


「 この部分が実は箔押しで仕上げている 」 と説明をしないとなかなか気づかれないかもしれませんが、箔押し加工は 青山フラワーマーケット オリジナルデザイン D-BROS フラワーベース制作においてかなり重要な役割を担っております。

2種類ともに箔押ししている面積はそれぞれのフラワーベース全体のごく一部分。青色・ピンク色の半透明のグラフィックと同じ図案で、口の部分に緑・赤の箔押しをしているのですが、『 箔の隠蔽性をうまく活かしたつくり 』 になっているのです。

写真 D-BROS Project / DRAFT Co.,Ltd.


フラワーベースをぜひ明るい場所に置いてみてください。
口の部分に箔押しをすることで、箔押し部分は光を通さないので透けず、押していない他の部分は光を通して透けているということが分かります。

箔によって隠蔽された部分があることにより、箔押ししていない半透明部分をより魅力的に見せる仕掛けとなっているのです。 

◉ 箔押し加工の現場

青山フラワーマーケット オリジナルデザイン D-BROS フラワーベースの箔押しはコスモテックの現場によって一点一点手作業で仕上げました。

まずは下の動画をご覧ください。


箔押し加工時はこのように平らな状態のフラワーベースを一点一点慎重に手加工で箔押ししております。

D-BROS フラワーベースはこの平べったい状態から水を注ぎ込むだけで立体的なビニール製の花瓶が出来上がり! しかもしっかり自立した状態をキープできるという特徴があります。

また、使用しない時はぺちゃんこにして収納できる利便性があり、ミニマルなライフスタイルを好む多くのユーザーの心をつかんで離しません。また、花束と一緒にプレゼントすれば喜ばれること間違いなしの気の利いたアイテムです。

コスモテックで箔押し加工している時は平らな状態なので、果たして水を注いで立体化した際、「 どんな風に見えるのかな? 」 「 どんな花をセットするのが良いのだろうか? 」 と色々と想像を膨らませながら、多くの皆さまにお手にとっていただきたい一心で加工に臨みました。

緑の箔押しを終え、積み上げられた平面状態のフラワーベース
写真 D-BROS Project / DRAFT Co.,Ltd.


また、箔押しはフラワーベースの表裏に加工しております。
水を注いで立体的な花瓶になった時、口の部分の周囲をぐるりとアクセントとなり、全体のイメージを引き立てています。

写真をご覧いただくと分かりますが、箔押し加工を終えた平面の状態から、フラワーベースに水を注いで花瓶として立体になった時には、その印象の変化に 「 おお! すごい! 」 と感動してしまいます。 また、花瓶に光がキラキラと乱反射する様子などが本当に美しく目に飛び込んできます。

1点1点、手作業でフラワーベースを箔押し機にセットし、赤の箔押し加工
写真 D-BROS Project / DRAFT Co.,Ltd.


青山フラワーマーケット の綺麗なお花と一緒に、ぜひ D-BROS のフラワーベースもお手に取っていただければと思います。 青山フラワーマーケット オリジナルデザイン D-BROS フラワーベースに似合うお花を探す楽しみやお花を飾った花瓶をお部屋に飾る楽しみなど、きっと私たちの生活に彩りが溢れること間違いないでしょう!

Credit
Client : Aoyama Flower Market
Design : D-BROS Project / DRAFT Co.,Ltd.
Processing : Cosmotech Inc.

◉ コスモテックの前田瑠璃より

こんにちは、現場の前田です。

今回加工のお手伝いをさせていただいた D-BROS フラワーベースは、コスモテックの箔押しの現場で普段加工することの多い紙素材ではなく、ビニール素材への箔押し加工です。

そして 「 なんと用途は… 花瓶!? 」 ということで、箔押しがどのようにビニール製の花瓶に効果をもたらすのか、今回製作のお話をいただいた時から私はワクワクしておりました。

写真 D-BROS Project / DRAFT Co.,Ltd.


テスト加工では青木(コスモテック)が前述しているとおり、金や銀のメタリック系の箔から顔料箔など数種の箔と数種類のビニール素材との定着具合いを確認しました。

一見すると同じビニール素材に見えても素材によって箔の定着が絶妙に異なるため、箔の接着剤をいろいろ試しながらどの接着剤だと箔の定着具合いが良いかなどを検証し、テストを繰り返し行いました。

また、株式会社ドラフトのご担当者さまのご厚意で、すでに印刷がされているビニール( 今回の本番用のグラフィックではないもの )へのテスト加工を行うことで、印刷と箔押しを合わせた時の印象や箔の定着具合をリアルに確認することができました。 「 これには本当に助けていただきました! 」

そして、テスト加工を無事に終え、本番では果たしてどんなデザインの花瓶にどんな箔色を合わせるのだろうかと、箔色の決定をワクワクしながら待ち構えていました。

箔押し加工前の積み上げられたフラワーベース


そして、決定した箔色は顔料箔の緑と赤。
光沢感のないマット調の顔料箔は、メタリック箔のようなキラキラとした華やかさはないものの、マット調のパキッとした鮮明な色味が目に飛び込んでくる箔です。

加工では箔をしっかりフラワーベースにのせるとこはもちろん、特に注意しなければならないポイントが印刷位置と箔押し位置の見当合わせ( 位置合わせ )です。

箔押し加工を終えた、赤の顔料箔の箔の抜け殻


ビニール素材特有の独特なうねりや反りによって印刷位置がずれやすいため、位置のずれを感じるたびに箔押し位置を手作業で微調整し合わせています。 細かい調整を繰り返しながらの加工は大変でしたが、青山フラワーマーケット オリジナルデザイン D-BROS フラワーベースに 「 みなさん、一体どんな花を飾ってくださるのだろうか? 」 と想像しながら、神経を集中し加工にあたりました。

ビニール素材に緑と赤の顔料箔という箔押し表現、そして半透明の水色とピンクの印刷というそれぞれ異なる印刷加工が組み合わさった魅力的なフラワーベースは、花を生けることでさらに印象が変化する様子も楽しめるのではないでしょうか。 是非お手に取っていただきたい逸品です!

株式会社ドラフトさま、青山フラワーマーケットさま、今回貴重な加工のお手伝いをさせていただきまして、ありがとうございました!


【 箔押し加工 】

有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362

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