見出し画像

「蓄層された紙の塊に箔押し」

こんにちは、現場の前田です。

現在、平和紙業さまでは紙を貼り合わせ、積層し、研磨することで生まれる表情を、グラフィック表現に拡張する実験 「 Paper Parade Lab. 02 COLOR 」の展示会が開催されています。

写真 2019-11-02 21 07 28


今回はこちらの展示の主催であり、日頃お世話になっている Paper Parade の守田篤史さんと和田由里子さんの箔押し加工のお手伝いをさせていただきました。

写真 2019-11-02 20 45 30


こちらの四角い立体物なんと一枚一枚紙を重ねて、研磨して、紙の塊にしたもので、守田さまが手作業で制作されています!!

写真 2019-11-02 21 36 27


紙の層の配色も計算されており、表面だけでなく側面からも見ても美しいつくりになっております。

写真 2019-11-02 20 56 34


見た目はカラフルな木の年輪のようにも見えますが、とても軽く、紙とは思えないほどの硬さがありますが、触るとやはり紙の柔らかさやぬくもりも感じられる、なんとも不思議な塊。

模様の異なる一辺 49mm の正方形の紙の層に箔押し加工を施しています。

画像5


箔押しの版は2種類、箔は金消し111( マットゴールド )・ 銀消し24号( マットシルバー )の2色を使用しています。

初めて紙の塊りを拝見した際は、初めて目にするなんとも不思議な物体を前に 「 コレに箔は定着するのだろうか…? 」 とドキドキしながら加工を行いましたが、木材に箔押しをおこなった時よりも沈み込むような感触で、箔の定着も良く、きれいに押すことができました。

画像7


また、ピースそれぞれには、塊を研磨する際に模様が出るよう、層の内部はあえて紙を歪ませ凸凹になるようにつくられており、厚みもそれぞれ異るため一つ一つ圧力の調整をおこないながら加工をおこなっています。

画像8


出来上がったピースは40個。

表面のカラフルな紙の層の模様もそれぞれ複雑で美しく、箔押しの質感とそこから覗く紙の模様が合わさることで面白い表現となっています。

パズルのようにしていろいろな組み合わせが可能で、いろいろと想像力が掻き立てられます!

画像6


「 Paper Parade Lab. 02 COLOR 」 では、箔押しだけではなく様々な実験による表現が展示されております。

皆さまも是非、展示会に足を運んでみてはいかがでしょうか!

ファンシーペーパーの 3要素である色・柄・風合いを Paper Parade Printing の視点で追求し、紙の新しい可能性を発信する「 Paper Parade Lab. 」を今年も開催します。

第2回目である今回は、紙の持つ色( COLOR )に注目しました。
紙を貼り合わせ、積層し、研磨することで生まれる表情を、グラフィック表現に拡張する実験を行いました。実験から表現の拡張までの過程をぜひ会場でご覧ください。

【 会期 】
2019年11月7日(木)~11月22日(金)
9:00~17:00
※ 11月16日(土) 13:00~18:00
※ 11月9日(土)・10日(日)・17日(日)は休館

【 会場 】
平和紙業株式会社 ペーパーボイス東京
〒104-0033 東京都中央区新川1-22-11
TEL 03-3206-8541

Art Director:守田篤史 (Paper Parade)
Artist:和田由里子 (Paper Parade)
Editor:宮後優子 (Book & Design)

協力:平和紙業株式会社


【 箔押し加工 】

有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?