宇宙の面白科学体験!小口先生と仮想宇宙空間で実験教室
こんにちは。コスモ女子ライターのアンです。
「宇宙を身近な存在に」がテーマのコスモ女子は、宇宙に関する様々なイベント・講習会を開催しています。
3/21には、JAXA宇宙教育指導者セミナー講師の小口 美津夫先生(通称:ミッキー先生)をお迎えし、宇宙空間を擬似的に再現する真空発生装置を使い、宇宙と地球の環境の違いについてお話しいただきました!
今回はその様子を紹介させていただきます。
小口先生はJAXA宇宙教育指導者セミナー講師をされている、宇宙教育のスペシャリスト!
実際にJAXAで研究業務もされていた小口先生のお話を聞きたいと、たくさんの方にお集まりいただきました。
「宇宙の実験」なんていうと専門過ぎてむずかしいのかなぁ、なんて思っていましたが小口先生は非常に面白い方で、ユーモアを交えながら笑いあり、学びありの時間になりました。
映像や数字からみる地球と宇宙の環境について
小口先生は研究会などで海外の方ともたくさん関わってきたそうです。
仲良くなってくるとニックネームで呼び合うのが通例らしく、小口先生はアメリカなどの英語圏では「ミッキー」と呼ばれていたそうです。
さて、実験の前に実験を楽しむための座学からスタート。
「りか」と聞いて何を想像しますか?という問いからはじまりました。
参加者の回答は、実験や研究・宇宙などなど様々でした。
宇宙の実験教室なので「理科」を想像する方が多かったのですが、そこは大人よりも頭が柔らかく想像力豊かなこどもたち。
「リカちゃん」なんていう答えもこの問いに対しては正解(笑)
「りか」という言葉から色んな考え方ができるということに気づかされました。
これは想像力(目の前に存在しない事柄を心の中に思い描く力)や発想力(自分の持つ経験や知識をくみあわせて新しい考えや物を創り出す力)によって導き出されるものだということを伝えていただきました。
そして、いよいよ惑星のお話しへ。
宇宙からみた地球や、月周回衛星「かぐや」から撮影した月面の映像を見て、地球と月面との違いを分かりやすく知ることができました。
さらに、火星探査衛星が撮影した何十万枚もの写真を動画にしたものも小口先生からご紹介があり、惑星の環境についても詳しく解説していただきました。
火星での竜巻の様子や4000m以上もある谷など、普段なかなか見ることができないような映像に、大人も子どもも夢中になっていました。
また、「宇宙までの距離は100km」というお話しに子どもたちからも「近い」という感想がでてきました。
宇宙は真空、高温、無重力といった特徴をもちながら、100kmという身近な存在であることにみなさん興味津々な中、「空気の重さ」を体感する実験をその場で実施していただきました。
中心にペットボトルが付いた30cmのゴムの板を使って、目の前の机が持ち上がる瞬間に、「おー!」という驚きの声が会場からあがりました。
他にも、飛行機を使った微小重力下で水中の魚がどんな動きをするか、無重力空間で水を含んだタオルを絞るとどうなるか、といった実験映像に会場は大盛り上がりでした。
宇宙空間を手元で体験してみよう!
小口先生の地球から宇宙の様子を細かく教えていただいた後は、いよいよ宇宙空間を体験する実験を披露していただきました。
まずは真空空間でろうそくの火はどんな状態になるかを見る実験。
見たことがない装置に子どもたちも興味津々の中、真空状態に近づくにつれてろうそくの火がどう変化していくかを見守っていました。
ゆっくりと真空に近づいていくにつれて、ろうそくの火は赤く灯っていた火が青くなったり、形が丸くなったりと変化していきました。
子どもたちは、変化するろうそくの様子に「面白い!」と立ち上がって興味津々にみていました。
他にも、マシュマロや炭酸水、ビールを真空空間においたらどうなるかについても実験を実施していただきました。
マシュマロは膨れたりしぼんだり、ビールは沸騰したように泡があふれだしたりと、子どもたちはもちろん、大人もカメラを構えてしまうほど会場は大盛り上がりでした。
身近なものを使って非日常的な宇宙の疑似体験をすることで、子どもたちにとって宇宙への興味・関心が深まる時間となりました。
続いては、水の沸騰の実験。
人間の体温と同じ36℃の水を用意し、2つの瓶A、Bに入れます。
A:蓋をしない
B:蓋をして密閉する
登山などで標高が高いところだと90℃未満で水が沸騰することをご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それが真空中だとどうなるか。
なんと36℃でも水がボコボコ沸騰しています。
温めていない水が沸騰している様子に、子どもたちからも驚きの声がたくさんあがっていました。
この実験と同じように、実際の宇宙空間でも低温で水が蒸発する現象が起こります。
もし、生身で人間が宇宙空間に出ると同様なことが起こり、体内の水分が実験と同じように気化してしまいます。
これを防ぐために、宇宙空間に出る際は密閉した空間である宇宙服を着用して作業を行う必要があるのです。
最後は、参加者それぞれグループにわかれて、小口先生が行った真空空間を再現する実験を実施しました。
風船やマシュマロなどをビーカーに入れ、注射器を使って手動で真空空間を再現する実験に取り組みました。
子どもたちは、ビーカーの中の様子を常に確認しながら協力して進めていました。
風船が大きくなっていく様子に改めて感動するグループもあれば、真空状態からもとに戻す際に、「3!2!1!」と声を掛け合って、実験を成功させるグループがありました。
また、ビール缶を真空状態にする実験で、ぼこぼこと大きな音を立ててへこんでいくビール缶の様子に驚いているグループもあり、参加した方それぞれが貴重な体験をできる時間となりました。
「楽しかった!」という体験が宇宙への興味を高める!
小口先生にはたくさんの実験を行っていただき、参加者のみなさんも大満足で終えることができました。
特殊な機械や設備がないとできない、非日常的な体験は忘れられない体験だったと思います。
何より、大人にとっても、子どもにとっても「楽しい!」と感じるところから、新たな興味が出て「もっと知りたい!」に変わっていくことを実感する時間となりました。
小口先生、貴重なお時間をありがとうございました!
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