初学者のための行政書士試験における模試の使い方

■はじめに

意外と合格者が書き残していないことが、模試の活用法かなぁと感じています。

こちらを記載するにあたって、先行で私自身の6回の模試結果をツイートしましたけれども・・・。
ファイナル模試から、本試験までの1か月で80点伸びた理由がここにあったりします。
読み手の皆様が、なにか活かせそうなものがあることを願って、本日公開といたします。

それでは、始めてまいりましょう!

■そもそも、模試って必要ですか?

これは結構な議論だと思います。あくまで一個人の話ですから、アミューズ的な内容と捉えて読んでくださいね。
私自身の経験上では・・・。

「絶対に必要」です。

そして今年はコロナウイルス感染対策という特殊な事情があったのですが、

「会場受験」が必要です。

理由といたしまして。

模試がなければ、時間配分の感覚がまったくわからないから。

こればかりは、3時間で解く感覚は模試以外で体感することはできませんから。
そして、解く順番の検討も、模試を重ねて始めてわかることになります。
できれば市販模試ではなく、最新の検討が反映されている予備校主催の模試をお勧めします。

そして、特に初学者が気を付けたいのは、会場で受験することです。
忘れ物の怖さ、移動の時のハプニングへの対処、体調悪くなったらどうするのか、とか。
「移動」って結構なストレスですからね。これに慣れておかないといけないのですよ・・・。

そしてね。当日、どのような受験生がいるかわかりませんから。
他人がたくさん集まる場所で試験を受けることで、メンタル鍛えられますよ。

■模試ってどの順で解くべきですか?

実はこれ、私が尊敬するフォロワーさんにお伺いした質問でもあります。
これすっごく気になりますよね!

解く順番に決まりごとはありませんが。
私が解いた順番を聞きたい方がいるかもしれませんので。

私は「憲法、行政法、民法、商法・会社法、多肢選択、一般知識(文章理解のみ先に行い、後は順番通り)、最後に記述」

でした。

要は、記述が最後で、他は順番通り。

なぜなら!マークミスが怖かったから。それに尽きます。
あと、記述はそんなに得意ではなかったので(そんなにっていうレベルじゃないですけどね・・・。最後はそれなりにできるようになってましたよ、うん。)
心理的に、「あとは記述だけ!!」と思ったほうが精神的に安定したためです。

本番はどんな方でもやっぱり緊張します。
そうすると、スピードも落ちるし、マークミスしやすい状況は生まれやすいです。
実際どこかわからないのですが、私も択一で1問マークミスしていますからね・・・。
社労士試験の選択でこれやったら死亡フラグなんですよね・・・。
要検討課題です。

一番大事なこと。

「模試を通じて決めた解く順番を、本試験当日、絶対に守ること。」ですよ!

■模試を受けた後に、具体的に何をするのか(優先順位編)

それでは、本日のメインディッシュになります。

復習するのは誰でもわかると思うのですが。
この記事は初学者を対象としておりますので・・・。

まずは。どの科目に、自分が想定したより時間がかかったと感じたのかを振り返ります。
これ、当日しかできませんから本当に注意です。

最初の模試だと、時間感覚もわからないから全部!!とかいいそうですが、それでは意味ないので。
そう感じた科目から、優先的に復習をしてほしいです。
自分の感覚が一番大切で、かつ、得点だけで考えないでほしいのです。
後半は得点で優先順位決めていいですけどね。

復習の科目優先順位が決まったら、お次です。

■模試を受けた後に、具体的に何をするのか(分析編)

それでは、例えば行政法だったとしまして。
間違った問題の重要度を解説冊子で確認します。(Aが最重要とします)
Aを間違っていたら、すべての選択肢の解説を読み、わからないものはテキストに戻ります。
LEC模試は、選択肢ごとに基礎なのかどうか書いてありますから、基礎の選択肢の意味がわからなかったら危機感持ってくださいね。

意味はわかるのかどうか、ここも大切ですよ。

意味がわかるのであれば、本当の意味での敗因分析ですし、意味が分からない選択肢があるのであれば、
「基礎力」が足りていないのです。
1か月前で、意味がわからないのであれば、ここからの挽回は難しいと思います。
おそらく、これまで継続学習してきていないと思います。

80点急に上げる魔法なんてないです。
それまで、地道に条文暗記であるとか、過去問を解くとか、テキスト読むとかやっていて、が大前提です。
上記をやっているのであれば、「意味が分からない」選択肢は存在しないはずです。

では、意味がわかったうえで、本題に戻りましょう。

■模試を受けた後に、具体的に何をするのか(分類編)

ここから、科目別に少し変わります。

〇憲法と行政法

「条文」問題か、「判例」問題かを分類します。

そして、どちらを間違っているのか分析します。

分類できたら、「条文」問題であれば、「一言一句」暗記していないと解けない型なのか。
それとも条文中のキーワードを暗記していれば解ける問題だったのか。

キーワードわかってればよかった問題だったら、有無を言わさず、全暗記やり直しです。
最高レベルが、以前記述しましたが、「白紙にすべて書き出せるレベル」ですが。

「一言一句」型であれば、「白紙に書き出せるレベル」になれば解決します。
条文問題落とした場合は、暗記の精度を上げればいいので、大変対策しやすいですよ。

「判例」問題であれば。

1.その判例自体は知っていたのか(テキスト掲載の判例なのかどうか)
2.その大まかな事件概要を説明できるのか
3.争点が何だったのか
4.判旨の中の独特な言い回しを理解しているか
5.自分の言葉で判決文を説明できるのか

の、どこでつまづいたかを知ることです。

1~3が基礎編(1か月前にできてないとまずい)
4~5が応用編(本試験に間に合えばいい)

5つ制覇すると、消去法で解答できるようになります。
それで落とす問題は、合格に直結しない問題ですので心配しないでください。

知らない判例が出てきた場合は。
「結論」だけ見て、明らかにおかしい点がないか探します。

どこかの回の模試でありましたが・・・。

「憲法に違反していないということはできない。」と書いてありました。

これ、言い換えると。
「憲法に違反している」です。

違憲判決出たものは相当少ないでしょ?
つまり、あなたが知らない判例で、違憲判決出たものがあるはずないんです。
自信をもって×にしてください。

こういうお話です。

教えられていない判例が正解肢というのは考えにくいのです。
単純に惑わせたいだけです、問題作成側としては楽しいですよね、それって。

4~5はね。
飛躍的に伸ばす方法があります。

「模試の解説文の下線部暗記」です。
要はこれができれば終わりなんです。問題にするのなんて、4~5ですから。
逆説的に表現すると、下線部暗記ができないから、4~5ができないんです。


なんか過去一面白くないnoteなのですが、もう少しお付き合いくださいね。

〇民法と商法・会社法

えっ!!ひとくくりですか!?

と思ったあなたは勘が良いです。

はい、やることが実は同じカテゴリーなのです。

実はですね・・・。

「目次分類」を使うからです。

分野で、どの部分を間違ったか把握する
その分野の核となる部分を間違ったのか、枝葉を間違ったのかを分類する

核が違うと、テキスト中心
枝葉が違うと、模試の解説文中心

となります。

代理を間違ったのか、物権を間違ったのか、保証債務関係を間違ったのか、相続系を間違ったのか

商法・会社法も。

設立を間違ったのか、株主総会系を間違ったのか

みたいに、目次分類します。

そのうえで、「核」になるのは。「~とは?」と聞かれたときに出てくる内容
「枝葉」はそれ以外ですね。

例として、「表見代理」とは?

の答えが出せれば解けた問題なら、核を間違ってますし。
それがわかっていて、さらに踏み込んだ知識がないと解けない問題を落としたなら枝葉だし。です。

本当は問題あればそれで解説したいのですが、
トパーズさん、模試はすべて地域の花火大会用の資源回収に出しちゃったのよね(実話)
う~ん、一年だけ保存義務があったかもしれない・・・。
ですが地域への協力って大切だよね・・・。

めちゃくちゃ長いのですが。まだあるのですよ。
ここまで読めた人偉いです。執筆者が疲れるレベルなので・・・。

■ジグソーパズルの完成

ここまでお疲れさまでした。最後はお待ちかねのデザートですよ!
別腹別腹。。。

うん、なにって。

こんなこと書いてる割に、あなた、122点ですよね。って突っ込みたい方が7000人いるようなので。

各回の模試で上記のことができている場合ですね。
最後の模試で答えが出ます。
各予備校、最後の模試が、本試験に近いレベルだからです。

最後に私みたいに、とても点数が伸びるのですよ。
そこまで続けられるかなのです。
途中伸びないのって、これまで書いてきたことをやっても、次の模試でまた違う分野を出されるから。
でも実は5回の模試で、全範囲が網羅されるのです。
だから、最後の模試で結果になります。

実際に私も、すべてが頭の中でつながり、なにがわかっていれば正解を導けるのかがクリアになったのは、10月の第4週でした。
この状態、本当に楽しいですよ。いつまででも問題やっていたくて離れたくないのですよ。
経験ありませんが、いわゆる相思相愛の恋人とかご夫婦のような関係なのかもしれませんね。

正直、本当に遅いです。
ちなみに、模試は本試験の一週間前に古いものから順に、2時間を目安に解きなおします。
すると、自分の成長がきっとわかります。
よって、別途ご質問ございましたが、私の場合は前日まで模試は教材でした。

■終わりに

では、最後に伝えたいのですが。

他の資格勉強の経験が一切なく、法学部でもなく、なおかつフルタイムの社会人。

であれば、こうならざるを得ないです。
勉強だけしていれば許される環境とか、法学部で条文の読み方や判例を知っているとか、
他の資格試験ですでに基礎的なものは学習済みの人たちは違いますよ。
そればもっと早くこの域に到達して当然です。

だって、時間あるでしょ?だって、知識あるでしょ?

そうした方たちは、アドバンテージがあるのです。
それに感謝をしてください。勉強だけしていれば許されるのは、誰かが生活を支えているから。
法学部だったのも、そうしてくれた誰かがいたから。(これは場合によりますが)
他の資格試験(司法試験、司法書士試験、宅建、社労士試験)に合格している方々もしかり。

誰でも、必ず誰かが助けてくれたから、この域に達します。
自分一人で成し遂げたはずはありません。

その手を差し伸べてくれた誰かに、合格報告することが一番のモチベーションであってほしいです。

ちょっとこれまでと趣が違う内容だったなぁと本人が一番思いますが、
11月8日、この内容が誰かの助けになるようでしたら幸いです。

めっちゃ意味わからなかったわ!とか。
いや、明らかにそこ違うわ!とか。
長くて読み切れないわ!とか。

よりは。

参考になったとか、ちょっと励まされたとか・・・。
追加でこんな内容希望!

みたいな感想のほうが嬉しくはございますが、ご意見ご感想はTwitterまで!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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