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ブラジルからの風

大昔、大阪のラグタイムというジャズクラブに
ブラジルから凄い弾き語りのシンガーが来ているという噂を聞きつけた。(データを調べたら1993年に来日している)
「とにかくすごいから聴いてみて!」と連れられていったのだが、
ギターの弾き語りというシンプルなスタイルでライブは始まった。
生ボッサはその時が初体験で、何と言うか、その場を一瞬にしてブラジルに変えてしまう強い個性。
「何だこりゃー!!!」
ボッサに開眼した瞬間である。
ウマイ弾き語りやなーっと思って見ていたら、ナント、間奏のアドリブをスキャットするところをそのお兄ちゃんは
トランペットの音を口で真似て、まるでトランペット奏者がアドリブを演奏しているかのようだった。
初めて見る芸に衝撃を受けてしばらく開いた口が塞がらない状態。。。
すんごいうまかった。。。
演奏後に話をしてみると、彼はサンパウロ出身で誰か日本人の知り合いを頼って来日してきたようなのだが
まともな宿を与えられてないと言って不満を述べていた。
こんな凄い芸を持っている人なんだからもっと大切にしてあげようよ。。。
と同情する。
きっとブラジルにはこの人のような素晴らしい芸人がゴロゴロいるんだろなーと思った。
その時に、もしブラジルに来ることがあったら尋ねてみてね、と彼の住所と電話番号をもらったのだが、
実はその手書きのメモはいまだに持っている。
もし彼に会うことがあれば、是非あのスキャットを習いたいと思っているからだ。
あれ以来あのトランペットのスキャットを他にやっている人を見たことがない。
ニューヨークだったらいそうだなーと思って人に聴いたりして探してみたところ
ひとりだけやっていそうな人見つけたけど、まだその人の演奏を聴いていないから未確認だ。


そして時が流れた現在、私が注目しているのは「小野リサ」である。
彼女はブラジルで子供時代を過ごして日本に帰国した後、
ブラジルが恋しくてその想いからギターを持って歌うようになったそうだ。
その気持ち、何となくわかるような気がする。
行ったことない遠い国だけど、
私でもブラジル音楽を聴いてると、音楽が私をブラジルへ誘い
ブラジルの大地に抱かれ、アマゾンに包まれているような感じで
自分と自然と音楽以外には何もない楽園にいるような気分になる。
彼女も懐かしいブラジルの風を感じたかったのだろう。
彼女はボサノバの可能性を限りなく拡げ続けている面白いアーティストだ。
ボッサをあらゆる音楽と結びつけるために研究に研究を重ね、
ボサノバと中近東の音楽やソウルミュージックなどをブラジルのリズムに乗せて歌うという新しい試みに挑戦し続けているところが素晴らしいと思う。
私の好きなジョニー・アルフやジョアン・ドナートを彼女も好きらしいし、音楽の好みが似ているようなのでいつか是非生演奏を聴こう。

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2003年音楽修行の為にニューヨークへ渡る。 ジャズに関する執筆活動を経て2005年にニューヨークに移住。 現地で音楽ライターや様々な仕事の経験を積み2017年に帰国。Life Vibes Records 主宰:cosmicblues528@gmail.com
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