サーフィンの解体新書
サーフィンの革命
杉田玄白は日本の医療に革命を起こしました。当時の医学はあやふやな予測と感覚的な学問に過ぎませんでしたが、彼は解体新書を通じて人体を解剖し、その成果を新しい学問として発表しました。日本はどんなスポーツでも世界レベルであるにも関わらず、サーフィンではなぜか一般からプロまで成績が振るわないのです。
日本のサーフィンの現状と課題
日本人サーファーからはしばしばこんな声が聞かれます。「バリに行ったらオーストラリア人が波を独占していて、自分たちは波に乗れなかった」「日本には世界レベルの波がなく、上達する環境が整っていない」「良いサーフボードが高価で、なかなか手に入れられない」。こうした例は挙げたらキリがないほど、ネガティブな意見が多い。
サーフィンの基本問題の再考
本当に波が取れない主な理由は、位置取りが悪いことや他のサーファーとのコミュニケーション不足にあるのではないでしょうか?挨拶一つで他のサーファーと友好関係を築けば、波取り競争はもっとフレンドリーなものに変わるはずです。
実は、日本にも世界有数の波は多く存在し、移動も容易なため、本気でサーフィンを追求すれば毎日のように練習が可能です。
サーフボードに関しては、他のスポーツに例えるなら、ランニングシューズを変えても走りやすくはなるが、飛躍的に速くはならない。
サーフィンの学び方と成長段階
これらの疑問を総合すると、主に2つの結論に達します。
学ぶ順序が間違っている
基礎知識の不足
一つは、学ぶべき順序が間違っていることです。もう一つは、基礎知識が不足していることです。学びの成長段階を「理解できていない状態」から「無意識でできる状態」までの4段階に分け、それぞれの段階を正しく理解し実践することが、スポーツも学問も効率的に成長させる鍵です。
正しい学び方
まずは学ぶ順序です。学び成長の段階(The Step of Growth)のグラフから、学びの順序を普通の目線で考えてみましょう。
理解できていない状態(Unconscious incompetence)
理解できた状態(Conscious incompetence)
意識してできる状態(Conscious competence)
無意識でできる状態(Unconscious competence)
この4つの成長段階に大きく分ける必要があります。正しい順序を踏まえて学ぶことにより、スポーツも勉強も効率よく成長します。そして学んだことは時間の経過と共に非常に早いスピードで忘れていきます。学んだことを忘れないためにも、情報を共有発信し、知識を経験にすれば、いち早く脳にインプットされます。まずは学び方を学ばなければなりません。
サーフィンの4つの基本要素
次に、サーファーが学ぶべき基礎知識についてです。これには海、体、道具、メンタルの4つの要素があります。
海
体
道具
メンタル
基礎知識をこの4つのフレームに分け、よりわかりやすく事細かに学問として、また感覚的な部分でなく思考的な部分として理解し、さらに実行することができれば、学びの段階は最短距離を突き進むこととなります。算数ができない子供が数学を学ぶことはできないのと同じ原理です。つまり、まずは算数を学ぼうということです。この本では、基礎知識(算数)について学んでいただき、少しだけ数学に触れていくつもりです。
サーフィンを学び直す機会
我々のコンテンツで学ぶ前に、これまでのサーフィンの知識を一度リセットしてください。そうすることで、新たな視点からサーフィンを学び直し、知識を明確にすることができます。その結果、サーフィン人生をより楽しく長く続けることができるようになります。また、同じ知識を持つ仲間が増えれば、より良いコミュニティが広がっていくでしょう。
サーフィン技術の革新と未来
コレクトサーフでは世界のトップサーファーから学んだアドバイスを基に、サーフィンの理論化に取り組んできました。
この理論は、他のスポーツに比べてシンプルで、楽しく、最高に気持ちの良いスポーツを目指しています。私たちの記事は、サーフィン版の解体新書として、サーフィン技術と指導法の革命に貢献することを目指して書いてきます。
この革命が進むことで、世界レベルのサーファーが日本からもっと多く登場することを願っています。また、世界中どこでも日本人が主導権を握るほどの技術を持つようになり、海が笑顔で溢れることを心から望んでいます。