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理不尽な世の中に苛立った後、己の愚かさを嘆いた話

今朝、とても残念なことがありました。

前の夜に受け取った封筒を開いたら、「解約した」と思っていたスポーツジムが解約できていなくて、2ヶ月分、約3万5千円の余分な会費を支払わなければならないことが発覚したのです。

むちゃくちゃイライラしました。風雲、急を告げました。青天の霹靂です。

突然数万円の支払いを命じられたのは、新卒一年目の頃にエロサイトの架空請求で6万円ほどの振り込め詐欺の被害に遭った依頼でした。(払いました)

むちゃくちゃイライラした状態のまま、会社へ向かう道中を歩きながらそのスポーツジムへ電話をかけました。

僕「休会後、一度もジムに行かなければ解約することになるって言ってたと思うんですけど」

ジムの人「解約する場合は一度来ていただかないと行けないシステムなのです…(申し訳なさそうに)」

僕「(カッチーンときて)それで、このジムの2ヶ月分は払わないと行けないんですか?無理なんですけど。今日一回そちら行きます」

ジムの人「恐れ入ります…(すごく申し訳なさそうに)上司にも伝えておきます」

できるだけ冷静な口調で伝えようとしたものの、苛立ちが漏れ聞こえていたのは明らかでした。電話を切った僕がまず最初に思ったのは、

「多分、僕が悪いなこれ」

ということでした。

まぁ、払わないといけないですよね。会員制のビジネスモデル上、一回も行かずに自動解約なわけないですよね。で、多分その説明は確実になされていると思うし休会のタイミングでその旨が書かれた誓約書的なのにサインしてますよねきっと(サインした記憶だけはある)。大体において最近の自分の記憶力が信用できないし。

ここまで来て、「確実に僕が悪いな」という考えに至ります。

そう思うと、「オレのあの電話の態度なんなん。何様よ。封筒が届いて払ってない分の会費払えって言われて寝起きでちょっとびっくりして軽く冷静さも欠いてクレームみたいなん入れやがって。電話出てくれた人も朝から気分悪いやろうし、なんなら『お前誰やねん』くらいに思ってるくらい関係ない人やろうし。よし、謝れ。あの電話対応してくださった何の罪もない女性に謝れ」と自分に対する恥ずかしさと嫌悪感に苛まれ自我を失いかけました。

何てわがままで自分勝手で傲慢な客だろう。僕は気がついたら自分がなりたくないクレーマーになりかけていたのです。

そしてお昼どき。職場からほど近いそのスポーツジムの受付に行き、こう伝えました。

「まぁ、ちょっとイライラしてしまいましたけど、多分説明受けたと思いますし、改めて解約させてください」

ちょっと照れてるやん。なんとなく上から目線の空気出すのやめーや。そんなことを思いつつも、一旦非礼をお詫びすることができました。

普段からあまり感情を出さないようにトレーニングして生きていますが、ふとした瞬間に視線がぶつかるといいますか、火花が散ってしまう未熟さと己の愚かさを嘆きました。

笑いは緊張と緩和の繰り返しで起こりますが、ストレスも緊張と緩和の振れ幅が大きい時に生じるもの。それでも、朝に腹を立てて30分で自らの過ちに気づき、認めたことは褒めてやりたいと思います。

世の中、100%相手が悪いトラブルなんてほとんどありません。ちょっとでも自分に非があったら、ちょっとでも回避する方向に脳内処理をできていれば、そう考えれば、世の中の炎上というものの半分以上はなくなるのではないかと思うのです。

そして、勘違いに気づいたら素直に謝る。それをやるだけで、世の中の炎上というものの9割近くはなくなるのではないかと思うのです。

自分の恥ずかしい些細な日常の問題を社会問題に置き換えるやり方も、誤解を招く恐れがあるのでやめた方がいいですね。やめましょう。それだけで世の中の炎上は100%なくなります。

できるだけ、自分にも他人にも優しくし、これからも内省的に生きていきたい。そんな風に思った今日このごろでした。

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