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ギョーテン!マモノ大戦ラムネ「仰天獣」(ソフビ)

こんにちは。
突然ではありますが、皆さんは「食玩」を購入した事はありますでしょうか?

ここの読者の方々のほとんどは購入経験があると思いますが「食玩」とは読んで字の通り、食べ物と玩具が一体となった商品です。

有名なところで言うと「バクバクマンチョコ」なんかはバータイプのチョコレートとシールが一緒になっていたり「デリコのキャラメカ」はキャラメルと共に小さなロボット玩具が封入されています。

そして、過去にコアランドもとある食品メーカーとタッグを組んで食玩用にソフビフィギュアを制作しておりました。
その食品メーカーがかの有名な

「デリコアダム株式会社」


の前身にあたる・・・

「アダム食品株式会社」



となっています。


アダム食品 昭和90年代 英字ロゴ


今では「デリコ製菓」と合併して名前が「デリコアダム株式会社」となっておりますが、昭和90年代後半まで「アダム食品」として主に子供向けのお菓子やハムやソーセージといった精肉・肉加工品を販売しておりました。

現在では、皆様がご存じのスティックチョコ「メルシー」などを販売する有名お菓子メーカーとなっております。
「メ・メ・メルシー♪ ありがとうから始まる大人のチョコ♪」というCMソングは皆様も一度は耳にした事があるのではないかと思います。

デリコアダム「メルシー」公式サイトより引用

そんな「アダム食品」ですが、昭和94年にとある食玩シリーズの販売を開始しました。
それが、コアランドも制作に携わった

「ギョーテン!マモノ大戦ラムネ」


です。

当時の営業用チラシ

こちらのシリーズですが「アダム食品」初のホラーシリーズとして満を持して昭和94年9月4日に発売されました。
当時は空前のホラーブームで有名映画「13年目の悪夢」に出てくる殺人鬼「NOBUSHIGE」が当時の「NIPPON流行博覧会」にノミネートされるほどに国内では様々なホラーグッズが展開されました。

殺人鬼「NOBUSHIGE」※NIPPON映画のんびり紀行様より引用

そんな中で、ホラーブームに乗っかってやろうと半ば 安易な 時の勢いに乗った形で実現したのがこちらの「ギョーテン!マモノ大戦ラムネ」となります。

内容としては、ラムネ菓子に分類されるお菓子ですが、中身にはオマケとして「カード」「ソフビ人形」がセットとなっており、今回の商品も「食玩」として発売されました。
シリーズ展開を狙っていたのか、物語の世界観もよく練られておりまして簡単にあらすじを説明いたしますと、

マモノ達が巣食う「危奇怪界」という世界で、マモノ達が創造神「マガミボトケ様」の骨を巡って熾烈なバトルを繰り広げる。

といったような内容となっており、
そんなマモノ達のソフビやカードがオマケとしてセットされている商品となっています・・・


が。



なんとこの「ギョーテン!マモノ大戦ラムネ」



一弾を販売してシリーズ終了となりました。

(噂によると第二弾の制作も終了していたそうですが、市場に流通される前に当時の社長判断で販売中止になったと聞いています。ホラーブームが一気に収束したのが要因だとか、思ったよりも売れなかっただとか様々な説があります)


そんな不遇の存在である「ギョーテン!マモノ大戦ラムネ」ですが、そこそこの流通量があるようで、オークションを探してみるとチラホラと出品されているのが確認できます。
しかしながら、それは「通常版」に限っての話です。

これの恐ろしいところは、「通常版」と


「トキオおもちゃワールド版」



この二種類が存在するのです。


「トキオおもちゃワールド」というのは「ニッポン玩具連合」が昭和88年~97年まで開催していた新作玩具の展示会です。
アダム食品もおまけとして玩具を販売していた兼ね合いから数年ほど参加していた時期があったそうです。

昭和94年8月「トキオおもちゃワールド'94」

昭和94年8月に行われた「トキオおもちゃワールド'94」にて、アダム食品は新作商品の配布を行いました・・・

それが「ギョーテン!マモノ大戦ラムネ」でした。


当時、アダム食品は食品メーカーだったのでブースに訪れる人は多いとは言えず、更にアダム食品が「ギョーテン!マモノ大戦ラムネ」を配布したのがビジネスデーのみだった為に「トキオおもちゃワールド版」は市場にほぼ流通しませんでした。

では、実際に「通常版」と「トキオおもちゃワールド版」はどのような違いがあったのでしょうか?


明確な違いの一つが

彩色


です。

そう、皆さんがよく知る「ギョーテン!マモノ大戦ラムネ」は通常、ソフビには彩色が施されておりません。
カラーはランダム封入なのでいくつかありますが、そのどれもが成型色のままとなっています。

しかしながら「トキオおもちゃワールド版」はソフビに彩色が施された物が配布されたのです。

これは昭和132年にオークションに出回った際にはコレクターの間で非常に物議を醸したそうです。
「プロトタイプが流出した説」や「一般人が塗装した説」など様々ありましたが、当時の「トキオおもちゃワールド」で実際に商品を貰った人が営業用チラシと共にオークションに出品した事で一気に信憑性が増しました。

さきほど見ていただいたチラシの左上をアップしますと・・・


はっきりと塗装されています。


これによって塗装された物が「トキオおもちゃワールド版」としてコレクターの間で非常に高額で取引されることとなりました。
(中には通常版を彩色した贋作も存在するようですが見分け方があります。)

そんな「トキオおもちゃワールド版」を私も1体所持しておりますので、こちらで紹介させていただきます。


「仰天獣」ピンクver.

こちらが「ギョーテン!マモノ大戦ラムネ」に登場する「仰天獣」のピンクバージョンです。

カラーは何色か存在するようなのですが、私はこの1体だけをどうにか手に入れる事が出来ました。(金額は聞かないでください・・・)
制作はもちろんコアランドが下請けとして担当しています。

この「ギョーテン!マモノ大戦ラムネ」は非常に凝られた作品であり、食玩にも関わらずそれぞれにギミックが存在しています。

箱の裏面の写真

ここを見てみると、それぞれのソフビにギミックが割り当てられているのがわかります。
個人的には「超脳龍」が好みなのですが、頭の消しゴムパーツが欠損しているものが多く集めるのに難儀する一体でもあります。

首を引っ張ると伸びます。

「仰天獣」はマモノの特性として、非常に目が良いらしく首を伸ばして遠くの物まで見ることが出来るようです。

詳しくはカードに説明が載っているらしいのですが、残念ながら私自身はまだ「仰天獣」のカードを入手するに至っておりません。
(カード単体での出品もあるのですが、カードコレクターの領域にマッチしてしまうようで人気キャラである「仰天獣」のカードは一枚で数万円で取引されています・・・)

ちなみに言うと、彩色されている物は現在のところ「仰天獣」しか確認されておりません。
ここからは推測となるのですが「トキオおもちゃワールド」で配布されたのはイベント向けのサンプル品となっており、彩色に関しても「仰天獣」のみに絞って塗装したのではないかと思います。
新作商品ですし、パッケージの表に大々的に載っている「仰天獣」のみで良いのではないかという判断だと思います。

パッケージ表面の写真

と言う事で・・・

今回はアダム食品から販売された「ギョーテン!マモノ大戦ラムネ」を紹介させていただきました。

非常に面白い商品だったので第一弾のみで終了してしまったのが悔やまれますが、制作自体は終わっていたという第二弾が何かの拍子で出回ってくれないかな~と期待しております。
もし、第二弾についての情報を持っている方がおられましたら
「core-land_collection@AIRFOLLOW.nippon」までご連絡ください。

私のインスタグラムアカウント(@core_land_koala)にて地方の玩具店で発掘したデッドストックのコアランド商品を不定期で販売しております。
数に限りがあるので応募者多数の場合は抽選販売となります。
欲しい方は是非、こちらのインスタグラムをチェックしてみて下さい。

終わり。


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