見出し画像

ビジョンを引き寄せる算数

420万円の売上げを追加する方法が存在します。

仮に現在の年商が2000万円の場合だと840万円が追加されます。

分かりやすく言えば売上げが42%増える、という単純な算数の話です。

ちなみに、ビジネスモデルの見直しやマーケティングを勉強する必要はありません。

『ゲーミフィケーション』というアイデアを使います。

社員のスキルアップがゲームの経験値のように、数字とグラフで表示される画期的なテクノロジーが存在しています。

有名な企業では、すでに楽天やNIKE、コカコーラなどが取り入れています。

必要なものは、エクセルソフトだけです。(無くてもOK)

私はMacのコンピューターに、最初から入っているNumbersというツールを使用しています。(Mac版のエクセルアプリ)

もし、エクセルを持っていない場合は紙とペンだけでも、ゲームをプレイしている感覚で売上げが勝手に増える仕組みを作る事が可能なのです。

実際にゲーミフィケーションを取り入れた企業の報告を確認すると、社員の平均能力が52%アップしたり、さっき話した通り売上げが42%増えた会社も存在します。

つまり、今まで10人のお客さんに販売するのが精一杯だったセールスマンが15人に販売できるようになる、という計算です。

平日だけで考えると、1ヶ月は平均20日(4週間)ですので、

従来:10人×20日=200人/ヶ月
最新:15人×20日=300人/ヶ月

1.5倍のお客さんに販売できる(儲かる)計算になります。

他にも工場のケースだと、1日1個の生産が限界だとした場合、1日1.5個の生産に増やす事ができるようになります。

そしてこちらも、1ヶ月の労働日数を平日だけ(約20日)で考えると、

従来:20日×1個=20個
最新:20日×1.5個=30個

という風に1.5割増しで商品を生産して出荷できる(売れる)ようになります。

つまり、今まで100万円の売上げだった場合だと150万円になり、500万円だった場合は750万円になり、1000万円だった場合は1500万円に増える可能性が高い、という計算になります

これが『ゲーミフィケーション』と呼ばれる今、最も注目されるアイデアです。

中でも特に人気なのがプレーヤーのタイプ診断です。

リチャード氏が発見したコンセプトで、ゲームをプレーする人々は大きく分けて4つのタイプに分類できると考えました。

それが以下の4つです。

・アチーバー:ミッションのクリアや課題の達成を好む
・エクスプローラー:裏技やテクニックなど発見する事を好む
・ソーシャライザー:他のプレーヤーとの交流を好む
・キラー:他のプレーヤーより強く、上に立つ事を好む

私はメインが『アチーバー』で、サブで『キラー』の要素がありますのでミッションなどを淡々と達成することが好きです。

そして、サブ機能として、他のプレーヤーが高いダメージを出したり、操作の上手い人を見ると、モチベーションにつながります。

これを仕事に置き換えて考えます。

例えば、メインの『アチーバー』タイプだと、とにかく目標を決めたら淡々と業務を処理していく性格をしています。

サブのキラーについては、かなり稼いでる成功者を見ると嫉妬してメラメラ燃えてくる、という感じです。

しかし、

ここで本当に注意して欲しいのは、『ゲーミフィケーション』と言うと、このタイプ診断が全てだと勘違いする人が、すごく多いことです。

実際、タイプ診断と言うのは見ていて楽しいです。

私も最初の頃はタイプ診断だけを見て「これがゲーミフィケーション、楽勝だぜ。」と思っていました。

しかしゲーミフィケーションで最も重要なのはタイプ診断ではなく、以下の3つだという事に最近、気がつきました。

1)スコア(目に見えて分かる成長)
2)フィードバック(ガイド)
3)報酬

逆にこの3つを曖昧にして、タイプ診断だけでゲーミフィケーションを取り入れたつもりになっている経営者は、上手く行ってないケースが多いように見えます。

頑張っているのですが、なぜか辛い表情をしていますし、社員もあまりやる気がないように思います。

なので、今から『スコア』『フィードバック』『報酬』この3つを紹介していきますので、あなたのビジネスの売上げを40%くらい増やしたい場合は参考にすることをオススメします。

冷凍庫で氷漬けにされる

空調が効いた倉庫と、冷凍倉庫で働くならどちらを選びますか?

空調の効いた倉庫は気温が23度くらいでキープされていますので、汗ばんでベタベタになったり、寒さで皮膚が赤くなる事もありません。

湿度もカラッとしていて、脇とか股の下もスッキリさらさらです。

逆に冷凍倉庫だと、常に-20度〜-30度くらいの温度になっています。

1時間も倉庫の中にいたら指先が取れて落ちるのではないか、と感じる寒さです。

足の指先からも少しずつ感覚が無くなって来ます。

長く働きすぎると早死にしそうで不安になります。

ちなみに、冷凍倉庫も普通の倉庫も、給料は同じですし労働時間も同じです。

あなたなら、どっちで働きたいですか?

多くの人は普通の倉庫だと答えると思います。

理由は簡単で『寒いから』です。

できる事なら、みんな快適な環境で働きたいと願います。

自分から氷点下20度の倉庫で、指先を凍らせながら、感覚を失いながら働きたい人はいないのです。

なので、一般的には冷凍倉庫で働く人々は、普通の倉庫で仕分けをする人よりも高い給料が支給されやすいと言われています。

休憩もこまめに取らないといけないルールもあります。

そうやって、冷凍倉庫で働く人が頑張ってくれるように工夫しています。

しかし、そんな極寒で働く人であってもスキー場へ行けば、6000円で1日リフト券を購入して、『寒さを満喫』します。

あれだけ「寒いのは過酷」だと言われているにも関わらず、せっかくの休日を暖房の効いた部屋ではなく、雪の降り積もった場所で過ごそうとするのです。

さらに暖かい室内で休憩するよう言われても「あと1回だけ」と言いながら、寒さそっちのけでリフトに乗り込んでしまいます。

なぜ、このような違いが起こるのでしょうか?

寒さを理由に高い給料を求める一方で、自ら寒さを求め逆に6000円まで払ってしまうのは、一体なぜでしょうか?

これが、『ゲーミフィケーション』です。

私たちはやる気の湧くもの、例えば目標がはっきりしている事、進捗の具合が明確に見える物に惹かれる習性がある、と言われています。

しかし、多くの労働者は『働き方』が分かっていません。

つまり目標も曖昧で、進捗具合も把握できずに労働を繰り返しています。

見た事もない道具を渡されて、ルールも分からないスポーツで遊ばされるようなものです。

野球はバットでボールを打ったり、グローブでキャッチして得点を競う、という目的やルールが存在します。

だから、多くの人はゲームの展開に感動したり、ハイタッチして喜んだりできるのです。

他にも、『テレビゲーム』をプレイするにも常に明確なゴールが存在すると思います。

マリオはピーチ姫を救出するために、ドラクエは魔王を倒すために、私たちはゲームをプレーします。

目的もなくスライムを切ったりしても、面白くないと思うのです。

魔王というゴールを達成するために『レベル』というスコアを上げながら挑戦していきます。

しかし、私たちは仕事をする時は目的もなくゲームをプレイします。

ただ、無意味にスライムを攻撃して、経験値が入っても視覚化されずに何が起きているのかも理解できないまま続けているのです。

こんなに退屈でつまらない事はないと思います。

つまり、私たちに必要なのはゲームで遊ぶような明確な目標です。

これがゲーミフィケーションという考え方なのです。

中でも『スコア』はゲーミフィケーションの中でも最も重要な役割を持っています。

バスケでもゴルフでも野球でもスコアがあると思いますが、もしスコアが無ければ全く、面白さがなくなります。

実際にやってみれば分かりますが、とにかくつまらないのです。

レベル、ポイント、得点、ステージ、何でも良いので視覚化できる形でスコアを示してゴールに向かっている事を分かるようにしなければならないのです。

そして、ゲームには必ず『ガイド』が存在しアドバイスをくれます。

「隣の街に行きなさい」「この技を使いましょう」と、親切に教えてくれます。

ガイドが存在しなかったら自分が間違えた事をしているのか、正しい事をしているのか分からなくなります。

ポケットモンスターというゲームでも、相性の良い攻撃をすればダメージが増えて、不利な攻撃をすると与えるダメージが減って知らせてくれます。

そうやって自分の判断が正しいのか、間違っているかを確認する事ができます。

仕事でも、単純にスコアを記録しているだけではいけません。

その仕事が適切なのか、間違えているのか『ガイド』しなければ、道に迷ってしまいます。

砂漠で杭を打って、歩いてきた方向を記録を残すのは良いかもしれませんが、オアシスと真逆の方向に歩いたら死んでしまいます。

コンパスというガイドが無ければ砂漠を徘徊してガイコツになってしまいます。

そして、最後に報酬です。

ゲームでも難しいボスをクリアすればレアアイテムなど、報酬があると思います。

はぐれメタルは防御力が高く、すぐに逃げるので倒すのが困難ですが、経験値という報酬を大量に持っています。

ドラゴンボールは7つ集めるという過酷なチャレンジの代わりに何でも願いが叶う、という報酬があります。

仕事でも報酬(理由)が無ければ長続きしません。

中には報酬がなくても働ける人もいるのですが、一般の人(特に雇用者)は報酬がないとモチベーションが続かないのです。

つまり、『スコア、ガイド、報酬』この3つを上手にビジネス界に応用することで、人は楽しみながら仕事を覚え、大型案件の契約を取り、売上げが増える、という仕組みです。

突然、従業員が辞める理由

ここから先は

24,470字 / 9画像

¥ 700

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?