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好意を持たれる人、かな?

今日は今年初めての出勤日だった。バイト先の社員の方に「○さんは好意を持たれる人だから…嫌いみたいなのは一切ない」と言われた。そう言われたのは生まれて初めてだから、いろいろと考えさせられた。

バイト先では男性社員が一人、女性社員が二人いる。女性社員Aは三人の中で最も若いのだが、全体を引っ張る中心人物である。女性社員Bがリーダーの女性社員Aを補佐する副リーダーのような存在である。

A社員は上下関係を重んじるし、男女役割分担の観念が強い。そして残りのおかずはいつも自分の分を多めにして、パートである私たちには少なめに渡している。「残りのおかずを持ち帰っていく?」と声をかけてくれるのはめったにない。そのA社員に比べたら、B社員の方が、元デザイナーだったこともあるかもしれないが、感性が豊かで、人生や生き方に対して自分なりの考えを持っており、いつも笑顔で接してくれている。残りのおかずに関しても、いつも「どう?もっていく?」とパートの皆に声をかけてくれるし、配膳の担当の時はいつも、どれぐらいほしいのかをいつも聞いた上で仕分けをしてくれている。

その対照的なA社員とB社員のそれぞれにふさわしい出来事があった。

今日は初出勤だから、パートさんからもらったお土産について、B社員から「○さん、これもらった?○○さんからのお土産」と声をかけられて、もらっていないと言ったら、二個をくれた。いままでは、監督さんやマネージャーさんからのお土産はいつも一人一個で分けてみんなで食べていたが、今回は私以外の全員に渡したが、まだいくつか残っているから、二個くれたかもしれないと思ったら、上がった時に、取りに行ったり、二個だったお菓子が一つになった。その一個のお菓子を見た瞬間に、きっとA社員に取られたに違いないと思い込んだ。とてもA社員らしい行動だったから。

そして私の性格についても二人は異なる考えを持っているようだ。

仲良しのパートさんがいるが、最近全然あっていないので、もうやめちゃったかなとB社員に確認したかった。ちょうど隣で仕事をしているB社員に、「ところで、○さんはもうやめちゃったんですか」、それとも「ところが、○さんはもうやめちゃったんですか」のどちらの聞き方が正しいのかが分からなくて、結局、綴り語を言わずにいきなり「○さんはもうやめちゃったんですか」と聞いてしまった。パートの○さんの状況を教えてくれた。

しかし、今回のようなときは「ところで」と「ところか」のどちらが正しいのかがどうしても気になっていたから、それについてもB社員に聞いてしまった。すると、「話題を変える場合は『ところで』をいう」と教えてくれたが、「気持ちが込めた言い方だったら、たとえ文法が違っていても、その気持ちは相手に伝わるよ」と教えてくれた。さらに、「○さんは好意を持たれる人だから、気軽に聞いていいよ」とB社員に言われた。

自分は変わった人で、好意を持たれない人だと自覚していたから、初めてそう言われると信じられなかった。「え~、私が好意を持たれる人なんですか」と聞いたら、「そうよ、好意を持たれる人だよ。嫌いみたいなのは一切ない」とはっきり言ってくれたが、「そうかな?」と聞くと、近くに仕事をしていたA社員も「そうかな?」と相槌を打ってくれた。それを聞くと、B社員が「ひひひ」と笑ってしまった。それで、B社員が言ってくれたのもお世辞かもしれないと思わせられた。

しかし、こんなB社員との間にある出来事があった。

いまのバイトを初めてから一カ月も経たないうちに、ある日一緒に帰る時に、B社員に「○さんは心正直だから、変わらなくていいよ。正直に物事が言えるのはきっと強い部分があるから」と突然言われたことがある。それまでは自分の性格について話し合ったことが全くなかったから、なんで突然そう言われたかなと不思議に思っていた。でもそれを聞いた瞬間、背中が押されたような気がして、ありがたく感じていた。

しかし、自分のその部分がA社員の気に入らないところかもしらない。

でも、A社員の気に入られるように行動しようとは思わない。どうしたら気に入ってくれるのかが知っているのだが。

でも、ちゃんとした大人になりたい。「大人」のようにふるまいたい、と思うときもある。

でも、変えたら自分じゃなくなる、と恐れてもいる。


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