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コロナでフリーランスの意識はどう変化したか【日本編】

日本のフリーランスはコロナによってどのような影響を受け、どのように意識が変化したのか?

通称・プロパラ協会(一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会)が、調査を行いました。

早速見ていきましょう。

01_フリーランスの満足度

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フリーランスが今の働き方に満足しているかどうか、コロナBEFORE・AFTERで比較しています。

「就業環境」「仕事の人間関係」「達成感」「スキル向上」などはコロナの影響を受けて軒並み下がっているものの、「家族のために使う時間」が3.1%上昇しています。

大震災の時もそうでしたが、大規模な自然災害などが起きると、頼りになれるのは身内・信頼できる知人だけ、と改めて感じますし、家で過ごす時間が増えて見直すきっかけになったのかもしれません。

「収入」の満足度はだいぶ下がってますね。影響を受けて減少した人が多かったのかもしれません。(06、08にその調査結果があります)

02_フリーランスの課題

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フリーランスとして働く中で、課題に感じているものは何か。

コロナによって「収入が安定しないこと」「社会的信用を得ること」「仕事が見つからない」「人脈ネットワークを広げること」といった課題が大きくなっています

強制リモートワークになったことで直接コミュニケーションが取りづらくなったことが影響しているのでしょう。しかし、私の周囲ではリモートに慣れてくると、その働き方ありきでの人脈・仕事の広げ方を実行している人も出てきていますし、割とすぐに順応するフリーランスは多いのではないかと思っています。

03_フリーランスにとって重要だと思うもの

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「専門性」よりも、「やり遂げる力や前向きな姿勢」よりも、「判断力」よりも、「セルフブランディング」や「新しい発想」が大事。おもしろい結果です。

コロナで外注費が減らされたりしている中で、結局それでも仕事を受注できるう人は「自分のブランディングができている人」と気づかされる環境になったのかもしれませn。

また、どんなアウェーな状況でも、「新しい発想で新しいビジネスを生み出す」臨機応変な姿勢は、これからの時代より強く求められてくることでしょう。

04_コロナによる影響

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やや、も含めるとコロナで業務に影響が出たフリーランスは87.3%

内容としては、
・取引停止:53.9%
・業務自粛:35.7%
・お客さんが減った:32.4%
・新記事業の延期:21.9%
などが続いています。

05_在宅ワーク(テレワーク)活用の割合

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テレワークを元々活用していた人、新規活用した人を含めると71.5%
むしろ、あれだけ危険視されていたのに、30%弱が、フリーランスにも関わらずテレワークしていないって、そっちの方が驚きです。(できない職種もあったでしょうが)

06_「働く時間」と「収入」の変化

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働く時間が減り、収入も減っている。
働く時間が増えたのに、収入が減っている人もいそうです。

07_職種別「働く時間」の変化

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働く時間が増えた順で見ると
・士業系
・金融保険系
が2トップ。これはコロナによる給付金申請や保証関係の仕事が多く出てきたからもしれないですね。

続いて、
・人材系
・企画系
・医療福祉系
・エンジニア、技術開発系
・芸術系
などが増えています。医療福祉以外は、対面せずに作業ができて、Withコロナ、アフターコロナに向けて事前準備をすることができる仕事なので、そういう意味で強そうです。

逆に「美容」「飲食」「映像制作」など対面必須な仕事はやはり大きく労働時間が減っています。

08_職種別「収入」の変化

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収入については、金融・美容系が100%減少していると回答するという恐ろしさ。金融は仕事時間は増えても、それは既存顧客の対応であって、新規は取れなくなったということかもしれません。

こんな状況でも増えているのが「士業系」「企画系」「コンサル」「クリエイティブ」資格と頭脳は強いですね。

そして、対面メインなはずの飲食もなぜか5.6%の人が増えている。デリバリーの波に上手く乗れた人がいたのでしょうか。

09_テレワークの活用状況と「働く時間」「収入」への影響

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元々テレワークやっていた人が収入減っているので、テレワークになったから収入が減った、というよりは、単にコロナの影響な気がします。

10_フリーランスの継続意向

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これだけ様々な影響を受けていても、フリーランス継続意思が揺るがない人は多い

やはり「働く時間や場所の自由」「自分に合った仕事を、自分で選んですること」「努力次第で収入を増やせること」など柔軟性が圧倒的な魅力のようです。

私も会社員時代から割とフリーダムな働き方をしていましたが、フリーランスになってからはストレスがめっちゃ減りました。家族との時間も増えました。収入の安定などは別途対策を練る必要がありますが、総体的にはプラスだと感じています。

11_支援策への申請状況

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支援策への申請状況、10.3%って少ない気がします。認知がされていないのでしょうか。

ちなみに私の友人もまだ申請準備段階ですが、めちゃくちゃ準備めんどくさいようです。自分が条件満たしているのかもちょっとわかりづらく、申請しても却下されるかも・・という懸念があると、やる気が起きないとか。

12_アフターコロナの働き方はどうなるか

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コロナをきっかけに働き方がどう変わるか。フリーランスの人たちの考えです。下記は「推進されると思うもの」の割合です。

・時間、空間の制約からの解放:72.5%
・兼業、副業、複業の一般化:63.5%
・企業内外を自在に移動する働き方の増加:57.9%
・地域、擬似コミュニティ(SNS等)の活性化:51.7%
・目的の多様化:49.7%
・複数の営利、非営利プロジェクトに参加:38.6%
・多様性の受容:28.3%
・介護や子育てが制約にならない社会:25.3%

上位は想定通りですね。個人的には、小さなお子さんのいる在宅ワーカー(会社員、フリー問わず)がすごく苦労しているのを目の当たりにしたので、日本でも「介護や子育てが制約にならない社会」がもっと進んでほしいです。

13_「フリーランス」「パラレルキャリア」の障壁

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これおもしろい調査結果ですね。

一番の障壁だと思われていた「収入」ですが、アフターコロナで障壁だと感じている人が減っています。つまり、フリーだろうが、会社員だろうが、万一の時は収入が減る。会社員も収入がいきなりゼロにならなくとも、そこまで安定しているわけでもないことを実感したのかもしれません。

「何から始めてよいかわからない」「周囲に経験者がいない」も減っています。つまり、コロナをきっかけに情報発信も増え、踏み出した人が出始め、そこにノウハウが溜まり始めているのかもしれません。

もしまだ動きたくても、動き方がわからない方がいらっしゃいましたら、私もできる限りサポートします。お気軽にご連絡ください。(TWのDM/noteコメント欄など)

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このnoteでは「フリーランス」のデータのみを扱っておりますが、元調査には「会社員」の調査結果も掲載されています。こちらも実に興味深い結果でしたので、気になる方はぜひご覧ください。(一番下にリンク貼ってます)

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調査概要

<beforeコロナ>
調査期間:2019 年 10 月 23日~11 月 24 日
調査方法:インターネット調査(フリーランス協会のメルマガ、SNS を通じた呼びかけ)
有効回答数:601名 (内 フリーランス・パラレルキャリ活動者 568名)
<afterコロナ>
調査期間:2020 年 4 月 22日~5 月 9 日
調査方法:インターネット調査(フリーランス協会のメルマガ、SNS を通じた呼びかけ)
有効回答数:1723名 (内 フリーランス・パラレルキャリ活動者 1611名)

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調査引用元


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