30の心揺さぶるフリーランス統計2020年版
統計によると、フリーランサーは「幸福」であり、より「生産的」である。さらにフリーランスではない仲間よりも「多く稼ぐことができる」と言われています。
本当でしょうか?
このnoteでは「どれだけの人数のフリーランスが、どのように働いているのか」について30の統計データを見ていくことで、フリーランスのあり方・生き様について浮き彫りにしていきます。
【30の統計】どれだけ多くのフリーランサーが、どのように働いているのか?
01_独立した労働者の38%が自分自身をフリーランサーであると認識
「フリーランサー」は、ほぼ100%独立した労働者のこと。フリーランサーの28%は自分を「自営業のコンサルタント」であると考え、14%は「副業」であり、12%は「起業家(従業員なし)」であり、6%は「起業家(従業員あり)」であると認識しています。(Source: And Co)
02_アメリカのフリーランサーがフリーランスに費やす時間は、週に10億時間以上
現在のフリーランサー人口は、2014年に比べて400万人も増えているにも関わらず、全体の週労働時間はあまり増えていません。
2015年のフリーランスの統計によると、アメリカのフリーランサーは2014年は「9億9800万時間/週」働いていたのに対し、2015年はかろうじて「10億時間/週」を超えた程度。(Source: Forbes / Upwork)
隙間時間での副業、ギグワークでフリーランスをやる人口が増えているのかもしれません。
03_アメリカでフリーランスに従事する人数は5,700万人以上
アメリカの労働力の約1/3は、キャリアのどこかの時点でフリーランスの仕事をしたことがあります。アメリカでは過去5年間のフリーランスブームにより、フリーランスの数は5300万人から今日では5700万人という巨大な数字になっています。(Source: Upwork)
04_フリーランサーの61%が2~3個以上のスキルを持っている
フリーランサーで単一のスキルで仕事を探しているのはわずか5%。95%は自分のスキルセットを調整し、向上させる必要がある仕事に就いています。フリーランサーの多くは複数の肩書を持つ「スラッシュワーカー」として働いています。(Source: And Co)
05_約61%が自分の意思でフリーランスになっている
2014年には自分の意識でフリーランサーになった人は約53%。しかし直近では、進んでフリーランスを選択する人の割合はさらに大きくなり、61%まで増加しています。
自分の意思でない人の理由としては「解雇された」「健康上の理由」などが挙げられます。(Source: Forbes)
06_フリーランサーの約51%が、会社員には戻らない
2019年のアメリカの調査によると、フリーランサーの半数以上が、いくら高い年収を提示されようとも、9時〜5時で働く会社員に戻ることを拒否しています。(Source: Upwork)
07_フリーランサーの25%が、仕事がない時でも、24時間以内に仕事を見つけることができる
フリーランサーの1/4は、1日以内に新しい仕事を見つけると回答。(Source: The Balance of Careers)
具体的にどういうルートでそんなに早く仕事を獲得できるのか、聞いてみたいものです。
08_約71%のフリーランサーで、オンラインの仕事が増えている
年々フリーランスが活躍しやすい環境が整っています。統計調査によると、フリーランサーの約71%が2019年は「2018年よりも多くの仕事を得ていた」ことがわかっています。
さらに、中小企業の約42%がフリーランサーを雇用。仕事のオファーの増加に伴って、「フルタイムフリーランスがキャリアとして成り立つ」ことへの認識が高まり、フリーランサーの約69%がこのことを肯定的に捉えています。(Source: Upwork)
09_今後5年間で、アメリカ労働人口の約43%がフリーランスの仕事に転向する
2024年までに、アメリカの労働人口の約43%が、フリーランスを試してみるか、もしくは完全に移行することを検討しています。これが進むと、さらに3年後の2027年までには、アメリカの労働力の大部分がフリーランサーで構成されることになります。(Source: Small Business Trends / Upwork)
10_約63%のフリーランスが、単一よりも複数クライアントの仕事をすることがリスクヘッジになると考えている
複数のクライアントを持つことは、突然仕事がなくなった時のリスクヘッジになるだけでなく、より多く収入を得るため、ポートフォリオを多様化するためにこの方法を取っています。フリーランサーは平均4.5クライアントの仕事をこなしています。(Source: Upwork)
11_約70%は、同時に2〜4つのプロジェクトに取り組んでいる
一度にひとつのプロジェクトに取り組むフリーランサーはわずか13%。もっとも多くのフリーランサーは、2〜4つのプロジェクト。13%のフリーランサーが5つ〜9つプロジェクトに携わり、4%のフリーランサーが、同時に10個以上のプロジェクトに取り組んでいます。(Source: And Co)
仕事のボリュームによりますが、さすがに10個はキャパオーバーじゃ・・・?
12_フリーランサーの約33%がクリエイティブ領域
1/3がクリエイティブ領域に対し、21%が「コンサルティング/専門サービス」、17%が「ライター、ジャーナリスト、コンテンツサービス提供者」、15%が「テクノロジー/ウェブ開発」、14%がその他の分野で生計を立てています。(Source: And Co/2018年)
13. 今もっとも求められるスキルは「AI」「Instagramマーケティング」「ブランド戦略」
人工知能や機械学習、インスタグラムマーケティング、ブランディングなどは、現在フリーランス市場で最も需要の高いスキル。すでにある程度豊富な経験を持っているフリーランサーは仕事を選べる状況になっています。(Source: Freelancing Hacks)
14_理想の職場は自宅(フリーランサーの約25%)
1/4のフリーランスが、快適な自分の家で働くことが、理想的な職場環境であると回答。同じく1/4が、仕事とプライベートを分けるために自分のオフィスを必要としており、23%のフリーランサーは外出先であることを好んでいます。
2018年のフリーランス業界レポートによると、約20%のフリーランサーにとってコワーキングスペースが理想の仕事場であり、4%がクライアントのオフィスを選び、2%がカフェを好んでいます。(Source: And Co)
15_管理系・人事系のフリーランサーは、仕事に最も時間を費やす
1週間あたりの平均労働時間を比較すると、管理系や人事系の仕事をしているフリーランサーは「平均39時間」と最もハードワーカー。エンジニアや製造業のフリーランサーは「週平均38.2時間」働く。IT関係者は「37.4時間」、翻訳者やライターは「週平均34時間」となっています。(Source: Website Planet)
16. フリーランサーは「フリーランス経済」という言葉を好む
様々な呼び名があるフリーランスを取り巻く経済圏。
どの用語が好きかと聞いたところ、
・「フリーランス・エコノミー」:49%
・「オンデマンド・エコノミー」:25%
・「シェアリング・エコノミー」:13%
・「ギグ・エコノミー」:10%
と続いた。
17_フリーランサーは2019年、米国経済に約1兆ドル貢献
約1兆ドル(約106兆円)、これはアメリカ全体のGDPの約5%を占めています。今やフリーランスの経済貢献度は建設業界よりも高くなっています。
18_在宅ワークは約13%、仕事のパフォーマンスを向上させる
在宅ワークによって「快適さ」と「リラックスした環境」をもたらすことで、生産性の向上につながっています。実際、在宅ワークを実施した雇用主は、労働者一人当たり年間2,000ドルの利益増加が見られたという事実もあります。(Source: Stanford Graduate School of Business)
19_フリーランスの仕事は、アメリカの世帯の8%で、世帯年収の半分以上を占めている
アメリカの12世帯に1世帯の、世帯収入の半分以上を占めているというデータがあります。このことからも、フリーランスの仕事がアメリカ経済においてとても大きなシェアを示すことがわかります。(Source: Small Business Trends USA / Today)
20_フリーランスのライターの30%は、最初の1年で時給10ドル以下になっている
フリーランス1年目に関しては、なかなか収入に繋がっていないフリーランスも多くいます。1,400人以上のフリーランスライターを対象に調査した資料によると、彼らの1/3近くは、フリーランスになった最初の年は「時給10ドル以下」だったと回答。
その後も、彼らの多くは「時給20ドル以下」のままだったのに対し、約10%のフリーランスライターに関しては、「時給76ドル以上」を稼いでいると報告されました。(Source: Small Business Trends / Make a Living Writing)
21_フリーランサーの約31%が75,000ドル以上稼いでいる
アメリカを拠点とするフリーランサーの1/3にとって、フリーランスは安定した収入源になっています。約31%もの人が年収75,000ドル(約800万円)以上を稼いでいることを考えると、決して特別なものではないことがわかります。(Source: Forbes)
22_女性フリーランサーの約48%が、収入25,000ドル以下
女性フリーランサーの方が優位に働く職種ももちろんあります。しかし、アメリカにおいても、いまだに男女間での賃金格差があるのも事実。
女性フリーランサーの約半分は年間25,000ドル(約266万円)未満の収入。男性の方が、150,000万ドル(約1,600万円)以上稼ぐ確率が、女性よりも約4.5倍以上あるというデータもあります。(Source: And Co)
23_男性フリーランサーは、クライアントに騙される可能性が高い
統計調査によると、男性フリーランサーの約49%が、クライアントに騙される経験をしたことがある一方で、女性は約38%にとどまっています。(Source: And Co)
これはそもそもの男女比率による影響もありそうですが、感覚的には男性の方がトラブルに巻き込まれやすく、女性の方が慎重に進める印象は確かにあるかもしれません。
24_フリーランサーの約63%は、月に一度は貯金を崩している
会社員が収入の約20%の貯蓄に回すことができていることに対し、フリーランサーは、貯金を切り崩しながらやりくりをしている。(Source: Upwork)
そう考えると、昔より「安定的に稼ぐ」「高い報酬を得る」ことができるようになったものの、外注費用として支払うなどのお金を回していくにあたり、大きなお金が必要になり、それが貯蓄の不安定さをもたらしているのかもしれません。
25_フリーランサーの約43%が経済的に安定していないと考えている
フリーランサーの43%が、フリーランスになったことで「金銭的に安定していない」と認識。しかしフリーランスを続けることを選択しています。
残りのうち、約34%は「会社員時代と同じような財務状況にある」と答え、23%は「改善した」と回答しています。(Source: And Co)
26_フリーランサーはUpworkで年間10億ドル以上を稼いでいる
最も人気のあるフリーランス・プラットフォームの一つであるUpwork。世界中のフリーランサーが仕事を見つけるのを支援しています。
このプラットフォームでは約300万件の仕事が発注され、毎年10億ドル以上の収入をフリーランスの人々が得ています。オーストラリアでは、「Airtasker」が最大の求人マーケットプレイスとなっています。(Source: Upwork)
27_Upworkには1,200万人のフリーランサーが登録
これだけ多くのフリーランサーが登録していれば、確かにUpwork経由で10億ドル以上のお金が動いていても不思議ではありません。2018年のUpworkの統計によると、約500万人のクライアントがUpwork上で、仕事に必要なフリーランサーを探していることがわかっています。(Source: i-Programmer)
28_コンテンツライターはUpworkで時給15ドル〜80ドル稼ぐ
Upworkを中心に仕事を行なっているフリーランスライターは、平均で年間34,937ドル(約372万円)を稼いでいます。これは、時給17ドルに加えて、ボーナスや追加報酬が加算されていることを意味します。
フリーランスのライターが記事ごとにどのくらい稼ぐのか、はカテゴリや人によるところが多いため、一概には言えません。Upwork上のフリーランスの作家は、記事ごとに5ドル〜1,000ドルと幅があります。1,000単語あたり1ドル以下で働くフリーランサーもいれば、100ワードあたり8ドル以上稼ぐ人もいる。
報酬額にばらつきがあるものの、コンテンツライティングの需要が高いことは事実。5人に1人のマーケターが、コンテンツマーケティングが最も重要な広告手法であると考えています。(Source: Glassdoor / Upwork)
29_フロントエンド・エンジニアは、Upworkで時給15ドル〜150ドルを稼ぐ
フリーランスエンジニアはどれくらい稼いでいるのでしょうか?
WordPressの開発者は、年間51,000ドル(約543万円)稼いでいます。HTML、CSS、JavaScriptの基本的なスキルを含む基本的なフロントエンドのプロジェクトは、Upworkで仕事を得るエンジニアに時給15ドル〜50ドル以上の収入をもたらします。中級から上級のスキル(Angular JS、Bootstrap、LESS/SASS)を必要とする仕事に関しては、35ドル〜100ドル以上、フルスタックの開発者(MEAN、LAMP、Ruby、その他すべて)は30ドル〜150ドル以上の収入を得ることができます。(Source: Upwork)
30_Upworkのグラフィックデザイナーの平均時給は45ドル
スキル、経験、プロジェクト内容、交渉能力など変数は多いですが、Upworkで仕事を得るフリーランスのグラフィックデザイナーは、時給20ドル〜150ドルを稼ぐことができます。平均的なレートは時給45ドル。
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スキルや交渉術、カテゴリによって収入額や安定感に幅があるフリーランス。様々なデメリットはあるものの、時間的・精神的自由など得るものも多く、人気を集めています。
これからも増え続ける傾向が強いことから、より多くのフリーランス向けサービスが生まれ、社会保障も整っていくことで、デメリットを解消していってくれることと信じています。
フルフリーランスはちょっと腰が重いですが、自分の市場価値を感覚的に掴む上でも、副業・複業などはフットワークが軽いうちに一度経験しておくといいんじゃないかな、と個人的にも思っています。
これらの統計がどなたかの役に立ちますように。
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