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前田敦子と渡辺麻友のキャッチコピー力の差

AKBの選挙の順位発表後の
スピーチは、みな素晴らしく、
泣きそうになり、
それはけっこう賛同する人も
多いと思います。

で、あのスピーチ、
自分が投票した気持ちで見ると、
そのメンバーにつぎも票を入れたくなる
絶妙なコピーになっていることに
気づきます。

たとえば、第3回総選挙の
大島優子さんのスピーチ。

「この票数。一人何枚も買って、
 本当に総選挙と言えるのか?
 選挙は一人一票じゃないのか?
 いろんなこと、
 AKBの周りは言います。

 ですが
 私達にとって票数というのは、
 皆さんの愛です。
 私たちは愛されて、
 こんな大きいステージで
 こんな大きい武道館で、
 こういうイベントを
 やることができます」

票数は愛。
CDたくさん買ってるのを
バカにされてることを
ファンの人は知ってると思うんですが、
それを見事に正当化してくれますから、
今度も買おうって思いますよね。

バカにされればされるほど、
むしろ買いたくなる。
そんな気持ちになるような気がします。

そして、この第3回総選挙で
1位に返り咲いたあっちゃんこと
前田敦子さんが現時点で、
AKB史上、最も有名な言葉を残します。

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「ひとつだけ、お願いがあります。

 私のことは嫌いでも、
 AKBのことは
 嫌いにならないでください!」

映像だとこんな感じです。
https://youtu.be/7iLcZOEVuGA?t=4m40s

この前の選挙で
1位に輝いたまゆゆこと、
渡辺麻友さんの最後の言葉。
これもけっこう、
いいなぁと思いました。

画像2

「あっ、最後に一言、
 言い忘れたことがあるので
 言いたいと思います。

 AKB48グループは、
 私が守ります!」

映像だとこんな感じです。
https://youtu.be/zhdzcKE-0ks?t=17s


で、ここで、ひとつ、
気になることがありました。
ふたりの言葉の使い方です。

私のことは嫌いでも、
AKBのことは
嫌いにならないでください

AKB48グループは、
私が守ります


“AKB”
 or
“AKB48グループ”

おそらく正確に言葉を使うなら
AKB以外に、
ほかの姉妹グループの人たちも
選挙に出てて活動してるので、
「AKB」ではなく
「AKB48グループ」。
でも、、、

AKBは、
私が守ります!

だったら、もうちょっと
拡散したんじゃないかと思ってます。
逆に、

私のことは嫌いでも、
AKB48グループのことは
嫌いにならないでください!

だったら、
拡散しにくかったんじゃないかと。


正確に言葉を使いたがる人は、
多いです。
コピーライターだから、
正確に言葉を使おうよと言う人も。

でも、
正確に言葉を伝えようとするゆえ、
言葉が弱くなる。ノイズが増える。
そこに目を向ける人は、
意外と少ないです。

“AKB48グループ”にすることで、
(あ、そうだ、
 AKBだけじゃないもんな…)
と思わせてしまう要因になります。
これは、本来いちばんアピールしたい
「守る」という主張にとってノイズ。

正確に伝わる言葉ではなく、
人を動かす言葉をつくるのが
コピーライターの仕事なので、
このあたりは、ずっと、
こだわっていきたいなと思います。

ま、正確に言おうとしたら
キリがなく
どんどん長くなっちゃうし、
どんな言葉でも、
100%は伝わらないわけで。

あ、あと、川栄李奈さんの

「私のピンチをみんなが
 チャンスにしてくれた」

って言葉も、
けっこういいなぁと思いました。

AKBの選挙スピーチは、
ホント、言葉の勉強になります。

あ、

AKB48グループの選挙スピーチ

いや、

AKB48グループの選抜総選挙で
順位が発表されたあとでの
ステージでのスピーチ

・・・キリがない。

こんなキリのないキャッチコピーの話をサークルでしています。
https://note.com/copy/circle

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