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何をもって下らない仕事だと思うのか?

12月に入り、俄然夜のお付き合いが増える。いわゆる忘年会だ。最近は週に1回以上は入れないように抑えているので5回くらいになった。
かつては、週3、週4とかざらにあったと思う。

今は会社の忘年会の幹事をする機会はほとんどない。それは若い人の仕事として今も連綿と受け継がれている。

当然だが、自分が招集する飲み会は自分でお店探しをする。

面子の顔ぶれ(年齢構成、男女比率)、参加者の職場/家からの店までの距離、店から家までの路線、把握している好き嫌い、街の雰囲気、料理、店の星の数、個室か平場か、だいたいの予算、その後の流れ(2次会など)

くらいは考慮に入れて店探しをする。話題の店とか、はやりの料理も加味する時もあるが、別に合コンとか意中の人から好印象を得たいという下心がある飲み会はだいぶ遠い日になっているため、最近は逆に避けていたりする。

こんなツイートを見た。

とても同意である。また、もっと長文がnoteにもあった。

これらは一連の田端氏の新著の広告も兼ねていると思われるが、ここに書かれていることは同意である。特に昔ほど”当たり前”感がなくなってきている昨今では、幹事をそつなくこなせれば簡単に評価も影響力も上がると思われる。

自分がやりたいこと以外は無駄なこと、こういう社内の雑事は下らない仕事という風潮がますます強くなっている。

しかし、それではもったいない。下るか、下らないかを判断しているのは自分自身であるが、あたなを評価するは他者である。部署の忘年会であれば、上司であり、先輩であり、同僚である。その人たちから、あなた自身がくだらないと判断して適当にやっているもので評価されてしまう。

そのこと自体が下らないことだ!

と思われる人もいるかもしれない。俺はマーケターとして入社しているのだから、マーケティングの中身で評価するべきで、それ以外のことで評価するのは間違っている!と。それはそれで正しいし、業績評価では別に幹事業務の評価は加味されないと思う。では、どこで評価されるのか?

幹事というのは、その場を仕切る人のことである。その場を仕切るためには広い視野と気遣いが必要になる。また、その場のトラブルを収める臨機応変さも求めらる。そういう部分を評価されてしまう。
また、忘年会の幹事というのは、接待である。では、接待とは何のためにするものであろうか?それは事前調整のためである。つまり、これから一緒にビジネスを行う人たちとの関係構築、地ならし、良好な関係を築くため場である。

今では接待とは言わず、会食だったりパーティーだったりすることもあるのだろうが、それを仕切るのが幹事である。なので、幹事というは非常に重要な仕事なのである。接待、会食がうまくいかなかったから契約がなくなったとかはその辺りにごろごろ転がっている話だ。これは大企業、スタートアップ限らずである。逆に規模が小さい会社の方がよりインパクトが強かったりする。

次の仕事を任せようかを考えるとき、上の人は仕事の成果だけを見て判断しているわけではない。まわりへの気配りや調整、トラブル対応ができそうかとかを見ている。
もちろん、それらは日常業務から判断されることもあるが、たった1回の忘年会の幹事でその能力を評価される可能性が高いのであれば、どんなに効率の良い業務なのだろうか?

私の経験上、幹事業務ができるのに仕事ができない人は見たことがないし、仕事はできるけど幹事業務を適当にやって早く出世した人もあまり見たことがない。*圧倒的に仕事ができる人は別。

こんな仕事下らない!っていうことは簡単だ。ただ、その判断は自分の視野が狭いことや理解が足りないことによることかもしれない。自分だけの”今”の考えで判断するのはもったいないことがあることを知っておいて欲しい。

昔の会社で、限りなく幹事が下手というか一切それに対して労力をかけていなかった後輩がいた。上長からの評価は全くもって芳しくなかったが、それによって命を取られることもないので、要は何に重きを置くのか?だけれども。

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