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オンライン教室運営の3つの課題と海外事例から学ぶ解決法

こんにちは!オンライン教室開設サービスcoperiの代表の成田です。

今回はオンライン教室運営の3つの課題と解決法と題して、個人がオンライン教室を運営するにあたっての課題とそれに対応するための海外の事例・ツールについてご紹介していきます。

今年に入ってからコロナウィルスの影響もあり、ビデオ通話を用いたオンラインでのコミュニケーションの需要が急速に高まりました。
必要性に迫られたことから学校教育でもオンライン授業が急増しましたが、coperiが注力しているお稽古・習い事や個人が得意なことを教えるようなカジュアルな分野でも、副業ニーズの高まりも相まって需要が増加しています。

アメリカではオンライン上で先生と生徒を繋ぐサービスも増えてきていて、先生が個人で少人数のオンライン授業を販売できるプラットフォームOutschoolが人気となっています。
学校の先生が副業で利用している他、カジュアルな分野の教室としても使われていて、数学や科学や語学といった主要科目から料理やプログラミング、ダンスといったものまで様々な分野の学びの機会が提供されています。

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一方で、coperiを運営したり外部の調査を進める中で、個人がオンラインで教室をひらく際のジャンルによらない共通の課題として以下の3点があると考えています。

オンライン教室運営の課題

①生徒の募集
オンライン教室をひらくことで、住んでいる地域外からも生徒を集められることは大きなメリットですが、たとえネット上に教室ページを作っても興味を持ってくれる人がそこに訪れない限り、生徒を獲得することはできません。
集客のためにストアカやサイタといった教育プラットフォームに登録し人気の先生を目指すというのも一つの方法ですが、同じジャンルの先生との競争に晒される点や手数料がかかるというマイナスポイントもあります。
インターネット上で見つけてもらうこと、そして見つけてもらった後に「この先生は良さそうだな」と信頼してもらえる工夫をしていく必要があります。

②レッスン内容・教材の準備
得意なことでこれから何かを教え始める人にとって、レッスン内容を固め教材を準備するのは大きな手間になります。
いくら得意分野でも60分間、理路整然と話し続けるのは話のプロでない限りは簡単ではなく、また生徒側も話を聞くだけでは理解しにくく、復習もできません。
無料のレッスンであればまだ良いかもしれませんが、料金をもらって教える場合には、教材をベースにきちんと時間配分・カリキュラム設定された教室でなければ生徒に満足してもらうことはできません。
また、これまでオフラインで教えていた人にとってもオンラインで教える場合はカメラの制約(見える範囲や動き)や相互コミュニケーションの制限(画面ON/OFF、音声のラグなど)などもあり、使っていた教材に調整が必要になるケースもあります。

③クラス運営
ビデオ通話を用いたオンライン授業の場合、先生からすると生徒側の反応が読みにくく理解度が分からないので進めにくい、生徒側としても先生から見られている感じがなく集中が維持できないといった悩みがよく聞かれます。
これは、一般によく使われているビデオ通話サービスをそのまま使い、これまでのオフラインでの教え方をそのまま実現しようとすることから生まれるギャップであり、このギャップを完全に埋めるのは簡単ではありません。
一方でオンライン教室にはその場で課題を出してデータ集計できるといったオンラインならではの利点もあるので、オンラインを前提に最適化したクラス運営が重要になります。

この生徒の募集、教材の準備、クラス運営の課題に対し、その解決に寄与する海外のツールについてご紹介します。

①生徒の募集

Jumprope

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Jumpropeは簡単にHow To動画を作成できるアプリです。
Instagramのストーリーズのように細切れを繋いだ動画を簡単に作成することができ、How To動画を作りやすいように学びのステップ毎の番号や説明文スペースが配置されたテンプレートが用意されているのが特徴です。
アプリ上で他のユーザーが作成したHow To動画を見ることができるので初めての人でも参考にしながら簡単に動画が作成できます。

更に便利な点は、作った動画を各種外部サービスのサイズ・形式に最適化した形で出力できることです。 YouTube、Facebook/Instagram(通常投稿、ストーリーズ)、Twitter、TikTokなど、様々な形式に対応しています。

使い方としては、フィットネスのインストラクターが短いトレーニング方法の動画を作成しSNSで紹介することで、自分のフォロワーを増やしたりサービスに繋げるといった具合に、オンライン上での集客に利用されています。

オンライン教室の生徒募集との相性はよく、短い動画できちんとしたレッスンをしてくれそうな先生だなという信頼感を得ると同時に、SNS投稿によりシェアでの拡散を期待し、場合によっては広告を利用(Facebook、Instagram、Twitterでは数百円から広告投稿ができます)して新規ユーザーを獲得していくという使い方ができます。

余談ですが、インパクトのある面白い動画が投稿されている印象のあるTikTokでも、アメリカでは学習に関連した投稿が増えていたり、TikTok自身が一部のユーザーのアプリのホーム画面に「Learn(学ぶ)」のタブを追加するテストを実施したりと学習コンテンツに注力しています。
(以下、OffTopicのMiyatake氏のツイート、TechCrunchの記事参照)

今後、SNS上でためになる投稿をしつつ、本格的なオンラインレッスンや教材の販売に繋げるという流れが一層増えていくのではないかと考えています。

②教材の準備

Teachers Pay Teachers

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Teachers Pay Teachersは先生同士が教材をシェアするプラットフォームです。
優秀な先生はレッスンプランやカリキュラム、教材などを販売でき、それを学びたいキャリアの浅い先生が買うことができます。

K-12(幼稚園年長から高校3年生まで)の教育に特化したサービスで、中には1億円以上の売上を上げている先生もいるようで、日本の場合、国公立の先生は副業制限によってこのようなサービスの利用は難しいかもしれませんが、私立の先生の需要はあるのではないかと思います。

また、お稽古・習い事やカジュアルなスキルを教えるといった分野でも同様のサービスがあれば、優秀な先生は新たな収入源を得ることができ、スキル・知識があり教えてみたいが教材を準備するのは面倒という人の需要も満たせると考えています。

③クラス運営

Class for Zoom

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Class for Zoomはその名のとおり、Zoomのビデオ通話上で学校教育に特化した様々なツールが利用できるサービスで、ClassEduというZoomとは別の会社によって開発されているサービスです。

ビデオ通話の画面は教室運営に最適化された形に配置され、出欠確認、1on1の会話、その場での課題の配布・受取、小テストの実施、グループワークなどの機能があり、教室ではできていたのにオンライン授業になって実現が難しくなった様々な問題を解消する目的で設計されています。

更に、授業中の発言を記録したりテストの結果をまとめたりといった授業以外でのクラス運営のための管理機能も付加されていて、授業後の先生の煩雑な業務の軽減も期待できます。

未だβバージョンのサービスで料金なども公表されてはおらず、現時点ではホームページ上のフォームより利用依頼を出して承認された一部のユーザーのみが利用できる形となっています。
サービス設計を見る限り正式な商業リリース後も基本的には学校のような一定規模以上の教育機関向けのサービスになると思われます。

また、Class for Zoomと逆のアプローチで宿題提出などの管理機能のサービスとして始まり、授業のためのビデオ通話を一部の有料プランで付加しているshowbieというサービスもあります。
こちらのサービスは無料プラン含む様々な料金プランが用意されていて、個人で利用登録することもできます。

Class for Zoomもshowbieも学校のような大人数のクラスを想定した様々な機能を持ったサービスになっています。
これらのサービスの多くの機能は、個人レベルで少人数のレッスンをする方には不要かもしれませんが、そのような方にとっても機能を絞り込んだ上での教えることに特化したビデオ通話やクラス運営の機能の需要はあると考えていて、coperiもこの点を踏まえて機能追加を進めています。

まとめ

個人がオンライン教室をひらくにあたっての共通の課題として、生徒の募集、レッスン内容・教材の準備、クラス運営の3点を整理し、それを解決する海外のツールについてご紹介しました。

オンライン教育は何年も前からあるものですが、課題はまだたくさんあり、今回、ご紹介したようなサービスでも全てが解決される訳ではありません。
コロナウィルスの影響による需要の高まりから今後更に様々なサービスが出てくると思うので、今後も良いものがあればご紹介していきます。

最後に宣伝で恐縮ですが、私たちが運営しているcoperiはオンライン教室を開くためのオール・イン・ワンのwebサービスで、5分で告知のためのwebページ作成、自動でのオンライン決済、ボタン一つでビデオ通話、プライベートメッセージ機能などが揃っていて簡単に利用することができます。

今回取り上げたような課題を解決するような機能についても開発していく計画なので、ご興味ある方はぜひ利用してみてください!
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