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【コーミンで働くひとインタビュー⑤】コーミンの期待のルーキーおふたり

―――今日はコーミンでも若手のおふたりにお話を聞かせていただきます。まず、B子さんは社会福祉士をされていますが、きっかけは?

B子: 大学では心理学を専攻していたんですが、卒業時に「精神福祉保健士」という資格を取得しまして、精神障害についてのご相談を受ける業務を施設でやってました。そのなかで、精神福祉保健士の範疇ではお応えしきれないご相談も多々あって、「もう少し私に知識があれば、、、」という悔しい経験をしたこともあったので。「幅広いお困りごとの助けになりたいな」という思いもあって社会福祉士の資格をとりました。まだ1年前のことですが。

―――社会福祉士のお仕事というのは具体的には?

B子: 保健師さんや主任ケアマネさんと一緒に、地域包括支援センターに寄せられるさまざまな相談事に日々お応えしています。最近では、虐待相談が少し増えてますね。もしかしたら、コロナ禍の状況もあって、「できるだけ家に居なくちゃ」という意識が、お年寄りや介護されてるご家族の方のストレスになっているのかもしませんね。同じ家に住まれてますから、そこは双方のお話を慎重にお聞きして解決策を探しています。

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―――F美さんは理学療法士さんですが、具体的にはどんな業務をされてますか?

F美: 私はコーミンでは「介護予防」が大きなミッションです。大東元気でまっせ体操に参加されている住民さんとのやりとりや支援をやらせてもらってます。今ある体操グループの継続支援と、新しい体操グループをつくることと。

―――新しい体操グループはどのように?

F美: アプローチする団体さんによるんですが、自治会の場合は区長さんとか老人会の会長さんとかに、「体操するとみなさんが集まるのでお互いの見守りにもつながりますよ」という感じでおすすめしたり。企業さんにもアプローチしてるんですが、店長さんとかに「御社の空きスペースを体操会場として貸し出して地域との絆づくりをされませんか?」とか。

―――地域から「やりたいんだけど」と打診がある場合も?

F美: はい。ありますね。その場合は会場探しから支援します。

―――まだまだ少ないですか?

F美: 現在122グループで人口に対して決して少なくはないですが、「もっと増やさねば!」と頑張っています。始めたけど続かなくてやめちゃったり、大きい道路があって通う時に危ないから会場を移したいとか、いろいろな地域の状況に合わせながら支援してます。地域の集会所とか介護施設とか、企業さんにスペースを貸していただいたりとか。今年は、コロナの状況であらためて「地域での見守り」の重要性が見直されているのかもしれません。家にこもってしまって、という状況が増えたので。大東市ではコロナ禍でも「体操は積極参加」という方針を打ち出して、地域の見守りをキープできるよう努めています。

―――おふたりが、ご利用者さんとのコミュニケーションで気を付けておられることは?

F美: まず言葉遣いですかね。あまりネガティブなことばかり言わないように気を付けています。「これはできるけど、こっちはできないから、頑張りましょうか」みたいな感じで。

B子: やっぱり、高齢者のおじいちゃんやおばあちゃんから見たら、まだまだ私なんかお孫さんくらいの年齢なので(笑)。人生経験は圧倒的に相手のほうがあるので。専門職として伝えるべきことはしっかり伝えますが、“人生の先輩”として逆に教えてもらうことは教えてもらって、というスタンスでいます。そのうえで、「大丈夫ですよ。チカラぬいていいですよ」って。

――― 一方通行にならいないように、ということですね。

B子: 押し付けるのではなく寄り添って、というのは意識してますね。それは大学時代に学んでた心理学が生きてたりします。「あ、このシチュエーションって、心理学のあれや!」っていう感じで(笑)。

―――心理学を志望されたのは、なぜですか?

B子: もともと「福祉」に興味があったんですが、人を支援するためには「支援を受ける人の気持ち」を理解したい、という気持ちもあって心理学を学ぼう、と思ったんです。

―――あ、「小学校の頃から聾学校や障害のある方との交流が多くあって福祉に興味をもった」と、アンケートに書いていただいてるんですが、これは。

B子: 小学校の近くに聾学校があって、運動会とか文化祭とか、それこそ避難訓練とかまで一緒にやる機会が多くて。あと、発達障害がある子とも音楽の授業や部活は一緒だったり。盲導犬が来る授業とかもあったり。そういう機会があたりまえにある小学校だったんです。

―――へぇ、今で言うダイバーシティを尊重する学校だったんですね。

B子: 音楽会も、歌と手話だったり。特に私にとって、聾学校の子との交流が大きくて。ある日、いっしょに下校している時に、その子が言おうとしていることが「パッ」とわかった瞬間があって。

―――心が通じたんですね。

B子: 不思議でしたけど、はっきりわかりあえて。そのとき同時に、「なんで耳が聞こえないというだけで線を引くんだろうな」という疑問というか、違和感も芽生えて。わかりあえるのに。だから、そういう線が無くなることはないかもしれないけど、自分は線を引かずにいろいろな人とかかわっていきたいな、と思いました。それが、今から思えば、福祉分野に興味を持った最初かもしれません。あと、私のおばあちゃんが寝たきりの人だったので。そういう動けない人とか聞こえない人とかとの交流から、高校生ぐらいの時には「福祉の仕事をしたいな」と決めてました。

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―――F美さんは、地域健康スクールも担当されてるんですね。

F美: はい。スクールの運営業務をおこなっています。大東市が持っている体操をはじめとする介護予防全般のノウハウを、他の自治体にお教えするスクールです。大東市役所の逢坂さん(理学療法士)がスクールマスターとして活躍されており、コーミンとして依頼を受けた自治体さん、専門職団体さんとのスケジュール調整などのやりとりをしてます。

―――どんな内容なんですか?

F美: スクールは自治体さんとの年間契約なんですが、年3回ぐらい研修していただいて。さらに、県なら県の中でモデル市町を何ヶ所か決めて、そこに研修に伺ったりします。例えば、いま契約2年目の滋賀県では、県内の3市1町がモデル市になってます。あと、県でいうと奈良県と福島県。最近は、単発の研修や講演会も引き合いが多いです。

―――スクール運営されるなかで感じられることは?

F美: 客観的な数値目標を決めて、というのが意外と自治体さんは苦手なのかもしれませんね。理学療法士や作業療法士だと、リハビリで膝が120度まで曲がるように、とか数値目標を決めてやるんですが、自治体さんはあまりそういう発想が無いので、具体的な数値でマネジメントできるように研修してもらってます。

―――大東市さんだと、しっかり数値目標が?

F美: 例えば、今年度中に体操会場を140ヶ所にするとか。高齢者の10%に「通いの場」へ通ってもらうとか。「根拠を持って数値目標を立てて実行する」ことを意識している市だと思いますね。そういう意識が、他の市町には薄いかも。

―――行政と現場の温度差もあるかもしれませんね。

F美: そうですね。私も現場にいるので、「そんな計画通りに行かへんよ」と思うことは時々ありますね。でも大東市の場合は、市の方針というか方向性が、現場で働く人にも浸透していると感じることは多いですね。例えば、ケアマネさんも、利用者さんが要望されるサービスをそのまま受けてもらうのではなく、その利用者さんの今のお困り事に対して必要なサービスは何であるのかを考え「ご自身でできる事まで頼ってしまうと自立できなくなるから」と説明をして、介護予防の観点からプランニングされてます。これは、大東市に来て驚いたことです。

―――街をあげて長年「介護予防」を推進されてきた効果が表れてますね。介護予防と言うと、体力づくりの面では体操とかだと思いますが、一度、ご病気などで介護が必要になった方を元に戻れるようにするメニューもあるんですね。

F美: はい。「短期集中自立支援型サービスC」というのがあって、リハビリの専門職がお家などに伺って生活機能障害が改善するようなアドバイスを直接させてもらったり、ケアプランに生かしてもらっています。例えば、転倒して骨折され退院直後は車椅子を利用していた方には、その時の状態に応じた生活の動作方法のアドバイスや自主トレーニングを指導して、必要であれば福祉用具を提案したりしながら、その方が自立した生活を送れるように支援していきます。

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―――おふたりが今後、コーミンでチャレンジしたいことはありますか?

B子: まだ、勉強もしながら自分の役割を探している段階なんですが、やっぱり地域のつながりがコロナとかで今まで以上に希薄になってるので、地域の「見守りの目」がつくれる仕組みづくり、それを社会資源と呼んでるんですが、それができれば、たとえ高齢で独居とかになられても住み慣れた場所で暮らし続けることができると思うので。コーミンでは、寝屋川市さんとかではすでに導入されている“自宅鍵預かりサービス”なんかも模索中です。合鍵をお預かりできてたら、地域の人から「あの人ちょっと最近見ないし、ポストの郵便物も少したまってるけど大丈夫かな」といった情報から、すぐに安否を確認に行けたりしますからね。あと、WEBでの伝言板サービス“ゆ~とこ”もおこなっています。

―――ちょっとしたことでもなんでも“言うとこ”ということですね。暮らしを見守ってくれる人や聞いてくれる人がいると心強いですね。

■伝言板“ゆ~とこ”
https://matituku.com/1616/dengon

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B子: コーミンは、まちづくり会社でもあるので、地域包括支援センターの視点から考えた「地域にこんなものがあったらいいね」ということも、実現しやすいんじゃないかと思います。このメリットをいかして色々な社会資源づくり(地域のつながりや見守りづくり)にチャレンジしていきたいです。

F美: 私は、行政との連携による介護予防に興味があってコーミンに入ったので、その面でチャレンジしていきたいですね。

―――F美さんは、どんなきっかけで理学療法士に?

F美: じつは中学時代に『オレンジデイズ』というTVドラマでリハビリテーションの職種に興味をもって(笑)、じぶんで調べて。大学にいって、卒業時に国家資格で理学療法士をとりました。卒業後は総合病院に勤めて、お年寄りのリハビリテーションを5年ぐらい担当してました。

―――そこからコーミンに?

F美: 総合病院の後に大学院で「足の血流」の研究をしてまして、その時の先輩がコーミンを紹介してくださいました。

―――足の血流ですか?

F美: 介護予防とはあまり関係ないですが(笑)。飛行機のエコノミークラス症候群とかで、どういうふうに足を動かしたら予防にいいか、とかを研究してました。ふくらはぎって「第2の心臓」と言われてますよね。そこから血流を全身に押し出すので、どんな動きが効率的かという。大学時代のゼミの先生が研究されてたので、興味を持ったんです。

―――なるほど。やっぱりみなさんお若い時から、福祉や医療に興味がおありなんですね。

F美: 総合病院にいた時の経験から、やっぱり、もともと元気な人は回復も早いし、もともと不活発な人は回復も遅いので、そもそもの“元気の底上げ”が大事なんだろうなと感じまして。行政と一緒にそういう介護予防ができるとこないかな、と探してたところでコーミンを紹介していただきました。個人的にはコーミンでも研究をしていきたくて。住民さんを対象に、介護予防に関する研究をして、「こんなことしていくと元気を長持ちさせられるよ」って。

―――まさに、“長生きを長イキイキに”ですね。B子さん、F美さん、今日はありがとうございました!

インタビュー⑤おわり/インタビュー⑥につづく

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