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好奇心が全ての原動力、ユーザーの声なき声に耳を傾けるクックパッドのプロダクトマネージャーの魅力とは?

2009年にデザイン会社から転職し、2018年からレシピ投稿・検索サービス「クックパッド」のレシピ・つくれぽ投稿領域でプロダクトマネージャーを務めている五味です。

私がクックパッドに入社したのは、「毎日の料理を楽しみにする」というミッションと、ユーザーにとことん向き合うサービス作りに強く惹かれたから。その思いは入社から10年を経た今も変わることはありません。プロダクトマネージャーとして「クックパッド」に携わる楽しさ、そして職場としてのクックパッドの魅力をお伝えします。

クックパッドのプロダクトマネージャーであり続けるわけ

クックパッドに入社して約10年。改めて振り返ってみると、クックパッドは個人に大きな裁量を与える会社だと感じています。特にプロダクトマネージャーは定型業務をルールに則って間違いなく回すというより、失敗を繰り返し、学びを得ながら自ら仕事を作り出していく働き方が求められます。私たちが向き合う課題は、特定画面のレイアウト見直しのような具体的なものから、ゼロから機能を生み出すようなものまで千差万別。目標に対してどの課題に取り組むか、ゴールをどこに設定し、どうアプローチしていくかも自分たちで決め、取り組んでいます。こうした状況の中で成果を出そうと思えば、それぞれが自律的に動くことが必要です。その観点では、クックパッドは職種を問わず、常にクリエイティブであり続けられる会社だと思います。そうでなければ私自身、10年もの間楽しく働き続けることはできなかったでしょう。

これはプロダクトマネージャーに限ったことではありませんが、クックパッドには社員を信じ責任と権限を与えることで、仕事への意欲や本人の才能を引き出そうとするカルチャーがあります。一人ひとりが「毎日の料理を楽しみにする」ために自分に今何ができるのかフラットに考える風潮が染みついているので、新しいテクノロジーやサービス開発の手法、マーケティングの知識などを学ぼう、身につけようという気概が自然と湧いてくるのです。新しい知見を取り入れ、試しては、部署や役職を超えて常に情報交換される。そんなところもクックパッドの魅力の一つです。

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私も最近だと、2020年2月10日から21日にかけて開催されたデンマークのデザイン教育機関『Copenhagen Institute of Interaction Design(CIID)』が主催する『CIID Winter School Tokyo 2020』に参加しました。「サービスデザイン」のクラスを受講し、”ユーザーにとってイノベーティブな”プロダクトを作るための手法やワークフローを、5日間集中の実践形式で学んできました。すぐに実務に取り入れたいノウハウがたくさんあり、クックパッドの開発チームにそこで得られた内容を伝えたくて、受講後すぐに5日分のレポートをブログに書いてしまったほどです。このCIIDのSummer SchoolやWinter Schoolには毎回、志願者を複数名、クックパッドが費用負担をして参加させてくれています。学びたいという意欲がある社員に対して積極的に学習機会を与えてくれる点も、クックパッドで働き続けたくなる理由の一つです。

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私にとってプロダクトマネージャーのやりがいは、開発チームの仲間を巻き込み化学変化を起こしながら、一人では達成できない目標に向かって行けるところです。材料はクックパッドとして実現したい未来の姿や事業目標、定量データ、インタビュー調査で耳にした印象的な言葉など実にさまざま。達成すべき目的と粒度の異なる情報を整理し、それらを繋げるストーリーを考え、プロトタイプ(試作品)によって実証するプロセスには、サービス開発に携わるエンジニア、デザイナーの協力が欠かせません。彼らをいかに巻き込み、やる気に火をつけ、課題解決に繋がるアイデアを生み出すか。プロダクトマネージャーの腕の見せ所です。

しかしこうした取り組みから得たアイデアが、私たちの思い通りの成果を出す可能性は100回に1度あるかないか。だからこそ私たちは何度も打席に立ち続けます。失敗から学んだ経験だけが、次に立てる仮説の精度を担保してくれるからです。

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クックパッド流ユーザー課題の見つけ方

私が所属しているレシピサービス企画・開発・運用を担当するクリエイション開発部では、自分たちの思い込みだけに頼らず、実際のユーザーに向き合いながら企画検証を重ねる開発スタイルを重視しています。特にユーザーインタビューは積極的に行っており、1〜2週に1度は、調査や検証目的のインタビューを実施しています。毎回5人程度のユーザーにインタビューするので、年間100名ほどにご協力いただいている計算です。一般的な実施頻度がどの程度かはわかりませんが、他社のプロダクトマネージャーに驚かれることもあるので、エンジニア、デザイナーを含めてもそれほど大人数ではない開発チームにしては多いほうなのでしょう。
時に調査会社の力も借りながら、調査設計やリクルーティング、結果のまとめや考察も自分たちでやりきることが多く、インタビューのアプローチや調査の質にはこだわりを持って取り組んでいます。

おそらく多くの方は「なぜそこまでインタビュー調査を重視するのか」と、疑問を持たれるかもしれません。アクセスログなどのデータを用いた定量分析と合わせてインタビュー調査を積極活用しているのは、「料理」や「料理をする人」を取り巻く状況を知り、その中でユーザーが何を考え、どんな行動を取っているか知ることが、開発チームにとってとても大切なインスピレーションになるからです。

一口に「料理」といっても、生活の中で持つ意味合いやそこに対する感情は人によって本当にさまざまです。空腹を満たし栄養を補うという機能的側面以上に、「家族とのコミュニケーション」や「作り出す楽しさ」、「食べる喜び」といった情緒的な側面を大切にして、日々の料理に取り組んでいるユーザーがたくさんいます。その実態を知ることが、まだ世の中に存在しない機能やサービスを作る上で大きなヒントになります。

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とはいえ、被験者の方の発する言葉を聞いているだけではサービスの改善に繋がるヒントは得られません。大切なのは、その言動の裏にある感情やニーズを読み解き、ユーザーの声なき声に耳を傾けること。今は新型コロナウイルスの影響で中止していますが、ユーザーの料理の「本当のところ」を知るために、実際にユーザーのご自宅にお邪魔してお話を伺うこともあります。食卓やキッチン、冷蔵庫の中、走り書きされた料理メモなどを見せていただきながら、「クックパッド」についてや普段のお料理、ひいては生活全般についてまで色々なお話を伺うと、データからは見えない、生き生きとしたユーザー像を焼き付けることができます。


私たちの仕事が「毎日の料理を楽しみにする」未来

私たちプロダクトマネージャーの使命は、ユーザーの生活をより良く変えるサービスを作って届け、企業理念や事業目標の達成に貢献することにあります。取り組むべきユーザーの課題は何なのか、どんな解決策を提供するのかといった抽象性が高いテーマと、機能やプロダクトを限られたリソースの中でどう開発するかといった具体性が伴う課題に相対し、理想的な着地点を見出すのは容易ではありません。しかし、毎日の料理やそれを作っている方々への関心と、本当に価値あるサービス届けたいという情熱があれば、自分とチームの能力を掛け合わせながら、道を切り拓くことができると考えています。

クックパッドには人と人とを結びつける「料理」という興味深いテーマと、「毎日の料理を楽しみにする」というミッションのもと、信じられる仲間と成長できる環境があります。この環境を使ってどんなことが実現できるか。「家族が喜んでくれた我が家の味を残したい」、「おいしかったレシピを他の人にもシェアしたい」——。世界中の台所や食卓を通じて次の時代の「当たり前」を生み出せたなら、これに勝るやりがいはないはずです。

募集要項:プロダクトマネージャー(サービス開発)

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クリエイション開発部 副部長
五味夏季  @natsuki53

2009年、デザイン制作会社からクックパッドに広告ディレクターとして入社。2015年にレシピ事業の開発ディレクターに転向し、2018年からは料理レシピやつくれぽ投稿の機能改善や新規開発を担当している。仕事の信条は「家庭料理界のクリエイターを増やす」こと。ユーザーインタビューと仮説検証とお漬物が大好物なプロダクトマネージャー。


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