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結果その4 ~ 自由記述欄のコメント一気に: 小学校の「新しい生活様式」保護者アンケート@福岡県

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アンケート結果についての記事、最終回です。
148回答のうち、お住まいの自治体は以下のとおり。アンケート作成者である私イノウエが福岡市在住であり、その知人友人を中心にシェアしたためもあってか、市内の方が過半数となっています。

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⭐再開後、授業増などによる「疲れ」問題

・7時間授業と宿題のやり直しの疲れが出て来ている

・平日の授業時間も増え、土曜授業も入り、子どもにとってゆとりある時間が少ない。

・休校期間はのんびり過ごしていたのが、時間割通りの生活、毎日宿題がたくさんある生活に戻り、疲れている(ストレスを感じている)状態に見える

・1年生は楽しく登校しているが、通常登校が始まってから時々夜泣きするようになった。

・本人が気付かぬうちに疲れが溜まっているようです。

・隔週で土曜日に登校。疲労しています。行きしぶりと体調不良がでています。

・暑さのせいもあるでしょうが、電池切れになる様子が今までと違います。

 
・家庭では、子供が受けたストレスと向き合っている。(夜、一人で寝るのをさみしがるようになった。)学校が再開したからといって、ストレスがすぐに解消するわけではない。

・先生も子どもたちも、詰め込みでカリキュラムをこなすばかりの毎日で、学校生活の楽しみや喜びを感じる余地がないように感じられる。平日は帰宅後クタクタで顔色も悪い日があるし、土曜日授業で回復する暇もないまま翌週を迎えることも。感染予防はもちろん大切だろうが、心の健康や健やかな成長について、真剣に考えた上での現状なのだろうかと憤りを感じる。

・あんなに楽しみにしていた小学校だったのに、1年生の娘がすでに学校に行きたがらず休みがちになっています。友達もできない、クラスメイトの顔も名前もわからない状況です(北九州市)
 
・休校明けから今もなお毎朝玄関出るまでお腹痛い頭痛いと訴えるがなんとか送り出していて正直親も疲れています。

・急に学校に行きたくないと言って毎日本当に大変な状況。専門機関や病院など様々なところに相談中だがこれという解決策はないまま。(福岡市)

・休校後から勉強に対するやる気が全くなくなり、一日中ゲームとYouTubeを見て、夜も深夜2時頃まで寝てくれず、朝は起きれず虐待でもして殺すかもしれない程イライラする状態が1ヶ月程続いています。また、休校の間学習につきっきりでサポートが必要だったため数ヶ月ほど1日22時間家庭内のことをこなしており、休校が明けた途端から次々と体内に何かしらの激痛や出来物ができては消える日々です。この状況で虐待しないほうが無理です(福津市)

⭐学習の詰め込み問題

 
・授業が詰め込みでついていけてない。早くて分からないと言っている。宿題が多くなりきつそう。

・学習面。今年の内容が定着するのか?

・今のペースの授業についていけてるか心配。

・授業の進展が早く、家庭でのフォローが必要である。子ども達も余裕がない。

・夏休みが短くなったくらいで、すぐ思い当たる不安な事はないのですが。隣町の篠栗町では学習の遅れを取り戻すために夏休みがなくお盆のみと聞き、とても驚きました。地域や学校によって学校の学習に差があるのは、コロナ前からの事とは思うのですが、大変な思いをしている子供さんも少なくないだろうなと思います。

・休校後、時間がなくて、学校も焦っているのだろうが、膨大な宿題を出したり、子どもたちに授業を詰め込むのはあまり意味がないと思う。

・授業のスピードが急に早くなり、理解出来ずに帰ってきます。宿題も習ってないところがでたり。家で学習しなおすことになり、子も親も負担が増えています。授業が楽しくないようです。

・休校中にできなかった授業の詰め込みが子どもたちに負担になっていると思います。教育改革とコロナの状況を鑑みて、集団型の教育から、かならずしも通学の形をとらずオンラインなどを活用しながら新しい教育様式の切り替えを早くしていただきたく思います

・長い休校で学力の差も大きくなっているような。我が子が苦手にしている分野を自宅で確認しているほんの2、3日のあいだに、授業ではもう次に進んでしまっていました。

・授業のスピードが速過ぎて、1日欠席しただけで1単元が終わってしまっています。体調が悪くても、熱がなければ無理して登校させてしまいそうです。

⭐子どもらしい生活や、育ちのために必要な学びが、制限・阻害されている問題

 
・給食中は『話さない』ように指導されていて、『いやだ』と言ってます。

・休校中に落ちた体力視力、食事の摂取量が減った事の後々への影響など肉体面が特に心配。

・授業中の水分補給は禁止、10分間の授業間の休憩のみ水分補給OK、でもトイレや手洗いなどしてたら、水分取る時間ない時もあるようです。

・公共の交通機関内での会話禁止のストレス、検温による女子の生理周期のプライバシーの保護

・行事、クラブ活動が減らされている。このままだと、小6の卒業アルバムが授業写真しかなくなるのでは。

・修学旅行に行かせてもらえるのか不安。個人的には日帰りで行き先を変えて、クラス毎に別日にするなど工夫をしてでも、決行してほしい。

・放課後遊び(わいわい広場)がないこと、給食のおかわりができないことが不満なようです

・マスクやソーシャルディスタンスの学校生活のため?お友だちができにくいようです。

 
・国語算数中心の授業進行がほんとうにその年齢の子達にもっとも必要とされる教育なのか疑問。机を前に向けたままの授業、給食で級友との交流が深められるのでしょうか。そういったことへの対処が、学校ごとにされているのかなど、もつ と知らせてほしいです。

・新一年生の息子。学校でもマスクを付けたままで顔がよく見えない。接触を減らすためか、クラスでレクリエーションの時間もあまりなく、給食も1人で…「学校は楽しくない」(友達と遊べる学童の方が楽しい)と言っています。
 
・大人の世間体を整えるためのパフォーマンスによって、こどもたちへの不必要な(過剰な)制限や決まりごとが増えて、本来の子どもらしい生活が奪われていると思います。

・クラスでの団結や絆を深める自然教室や運動会、音楽発表会などの行事(給食時間もおしゃべり禁止)がないので、友達との親交が深まらず、学校が楽しくない様子です。もちろん学力をしっかりつけるのは大切ですが、その為にそういった心の成長の時間をすべてを削るのは大変残念に思っています

・学校でも校外活動でも、大人が自分で考えて行動できない(上の通達に、疑問も工夫もなく従っている)ように見えることが多く、親としては心配。でも、子どもは疲れながらも元気です。(笑)

・学校側は感染者が出たときにきちんとこちらは対策していましたよ!というので必要以上にやってるんだろうけど、子どもたちばっかりギチギチに固められて変ですよね。

・水泳の授業は無くなり、マスクをしていても友達との会話が制限され、昼休みも短縮されている。子供にとって今一番必要な体づくり・心づくりがないがしろにされていることに不安を感じる。

・6年生で小学校生活最後、数々の行事が中止になる中、せめて修学旅行は行けたらいいなと感じています

・娘が支援学校に通学。「今年度の居住地交流はありません」と早々に教育委員会から通達がありました。 ケースバイケースで対応してくれてたらいいのに、復籍制度の意味をなしていません。残念です。

⭐情報不足、コミュニケーション不足問題

 
・参観日もなくボランティアも休止で保護者が学校の様子を見ることができない。

・教育委員会の決定通りに進んで行くのが解せない。子ども達や保護者の意見を聞こうとしてくれないのは何故か。首長ではなく、教育長の発信がほしい。熊本市の遠藤教育長の発信のように。

・参観などがなく、新しい担任の先生の顔や学校の様子、子どもの同級生&保護者が分からないことが気になります。先生とは個別に連絡して会えばいいのでしょうが、腰が重いです。

・学校での子どもの様子が見れないのが不安を感じる要因にもなっている。忘れ物を届けに行ったが、教室まで行くことができず、職員室で渡した。

・感染予防のための先生方の負担増がどれくらいなのか、保護者には伝わってこないなど、学校現場の問題点が保護者に見えづらい。本当は、客観的にそういった課題や困難を地域や保護者と共有したいと思っている人がいると思うのですが、そういった人たちと出会い話す機会の作り方が分かりません。

・新任の校長に先生、電話で話しただけでよくわからない。学校にも行けないから、クラスの様子もわからない。

・我が子の担任の先生にお会いしたことがないので、自己紹介を何らかの形でしてほしい。毎日どんな先生に習っているのか、学校生活で担任の先生のキャラクターは重要だと思うから。特に、今年の子供の担任が、知人の昨年のクラス担任で、色々と問題があったという話を聞いたので尚更知りたいと思う。

・一斉メールで小学校から連絡が来るが、それに加えて学校のホームページも充実してほしい。保護者ページを作って、主要な情報をすぐに見れるようにしてほしい。

・ご近所付き合いや子ども達同士の付き合い方など、どうしたらいいか。

・家庭によって考え方などか違うので、どこまで話題にしてよいか。

・学校や日常での不安や疑問を踏み込んで話せる人がなかなかいません。

⭐先生の過労が心配

 
・先生がますますブラック労働で、いずれ休職・離職が増えてもおかしくないと思う

・先生は、普段の業務でさえ忙しいので、さらに大変だろうと思います。保護者ボランティアを募って、子ども達の登校や手洗い、休み時間の見守りなどを学校と協力してやったらどうかなと思っています。

・先生方の負担が大きすぎるのでは。勉強多くなり、先生方も子どもたちの楽しんでいる顔を見る機会が減って、心苦しいのでは。

・先生方への負担が大きくなっていることが一番懸念されます。子ども達にとって先生から受ける影響というのはとても大きいので。

・子ども達と長時間接する先生達のカラダや心の状態は、子ども達に大きく影響する。保護者は、先生達に任せっぱなしだと思います。保護者へのアンケートより、先生達のアンケートを集計して、現場の声や、改善して欲しいことの要望を出した方がいいのでは…と、思います。

⭐感染の心配

・三密にならないようにできているかなと思う。特に低学年は、先生がいないと難しいだろうなと。

・学校にはそこまで不安はないですが、学童保育の方が心配です。

・3年はぎりぎり1クラスの人数(あと1人で2クラス)なので、教室が密。1クラスの人数の上限を減らしてほしい。

⭐その他いろいろ


・共働きのフルタイムなので、夏休み短縮が嬉しい(給食があるなら)。

・PTA活動がなくてもなんとかなっている…PTA活動がなくてそっちのストレスがない!このまま無くせる活動を考えてほしい!!

・子どもや親が、学校に行っても行かなくてもよい、宿題してもしなくてもよい、という『選択する』気持ちを、子どもたちや地域や学校に受け止めてもらえるように、コミュニケーションとっていく努力が必要、だが面倒くさい(笑)。

・オンライン授業とどう付き合うか。12才くらいまでは外遊びをたくさんやったほうがいい、と思っている。オンライン授業を『絶対』やってください、と言われたら、どうしようかな~。

・コロナワクチンができて、打つか打たないか選べるか?

・学校によって人数、特色、教員の取り組みかたは違うのでどこも同じように横並びする必要はないと思う。コロナ状況下だからできるアクティブラーニングを考えてほしい。

 
・子どもたちが頑張りすぎていないか? また心のケア的なことはされているか?詰め込まれすぎた子供達のストレスをご家庭によってはそこまでフォローできない。バランスをよく考えて、決まっていることを遂行すること自体子供達目線に立てていないことに気づいて欲しい。
指導要領など規定の政府が決めている内容は、目の前の子供達の名前や顔や性格を知っていますか?どんな生活を送っているか知っていますか?絶対知らない。だから知っている方が声をあげるしかない。 急ぐことばかりではなく子供達のペースを重視してほしい。本来、先生方が一人一人子供達の顔を思い浮かべたらやりたいことなのか?きっと感じることがあると信じています。

 
・休み時間は他学年入り交じりかなり自由に遊んでいるようだし、教員も生徒もがんじがらめになっていない印象です。水泳などできない授業もありますが、このひと月で校外活動などもはじまり以前とさほど違いを感じなくなってきました。(那珂川市)

・うちの小学校では給食の配膳ボランティアを募って親と先生でお皿によそって子供達が取りにきています(春日市)

・船で島に渡り、漁村留学中。島ならではの行事が縮小されて残念。ただ、お年寄りの多い島にウイルスを持ち込むリスクを考えると、ある程度は仕方ない。その中で先生たちは、最大限どうにかできないか町と掛け合ってくれていて、感謝している。(新宮町)
 
 
・小学校では最大限の努力をしているように感じます。消毒よりも子どもたちの手洗いの徹底が持続されるかが心配。何のためにマスクをして手洗いをするのか、感染しない・させないためだということを定期的に指導してもらいたいです。

・小学生は服装も自由で、通学も短い距離なのでさほど心配していなくて、すみません。中学生の方がちょっと心配です。

・徐々に今の生活様式に慣れつつあるみたいで安心しています。

 
⭐おわりに

回答・シェアしてくださったみなさん、本当にありがとうございました。

今回ピックアップした以外のテーマの自由記述欄(マスク・消毒など感染予防・オンライン授業など)については、前回までの集計結果をごらんください。

 
私が個人で呼びかけただけでも、これだけの疑問や不安が出てきました。
でも、これらの思いは、ふだん表に出ないことも多いです。

「先生たちも忙しいんだから言わんどこ」
「非常事態だからしょうがない」
「声を上げると、事を荒立ててしまう‥‥」

気持ち、わかります。
よっぽどじゃない限り、言わないほうが楽な気がしてしまう。

でも、言わなかったら世間様は気づかない。

子育てをしている人は、この国では少数派。
子どもたちが毎日7コマ授業を受けていることも、
その授業の準備や消毒作業で先生たちが大変なのも、
実はほとんど知られていません。

当事者である家庭や学校で声を上げて
子どもたちの様子や思いを代弁し、
いろんなところ、いろんな立場の人とつながって
言葉とコミュニケーションで取り組んでいけたら。

まずは、家族や友だち、近所の人からでいいので
話していきましょう!
 
 
団体等に属さない一個人のアンケートに対して、
一週間の募集期間で150通近い回答が集まり、
その中で、(選択肢から選ぶだけでなく)
自分の言葉で思いを書いてくれた方が80人以上いたこと
とてもうれしかったです。

この回答は、教育委員会や議員さんにも届けたいと思います。何かリアクションがあったら、お知らせしますね!

また、このアンケートは私の知人友人、そのつながりから集まった回答であり母集団に偏りがあるため、それぞれの自治体ごとに・学年ごとに、またもっと良い設問などで、今後もさらに調査研究していただけるといいと思います。ありがとうございました。


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