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出口治明×藻谷浩介オンライン対談「世界の歴史から見るコロナ後の日本」私的レポその1 ~問いを立てる力を

出口治明学長と藻谷浩介さん、夢の共演! 私的レポート前編、主に教育や人材育成に関連するお話。休校以来、小学生の親として子どもや学校についていろいろインプット・アウトプットし、アンケートの集計を終えたばかりのタイミングだったので、とても沁みました。
 
出口先生「パンデミックは100年に一度の自然現象であり、必ず終わる。それまではステイホームするしかない」
藻谷さん「超ド級の台風のさなか、腕まくりして用水路を見に行っちゃダメでしょ?」

出 「台風が去ったあと、世界の勢力図が変わる? 人々の外食したい・旅行に行きたい願望や、教育に求められるものが変わるか? 変わるはずがない。アフターコロナも、大きな流れは今までどおり」

(註:ウィズ コロナ → ワクチン・薬が開発されるまで。マスクや三密回避が必要。アフターコロナ → ワクチンができて、コロナが普通のインフルエンザと同じになった状態。「ハグしほうだい💕」)

出 「IT、AI。時代がすごいスピードで変化する時代なので、人はついつい、今すぐ役に立つことを学ばなければと思ってしまう。が、時代の変化が速いからこそ、【すぐに役立つ学問は、すぐに役立たなくなる】 。最新技術だって、数年たてば陳腐化してしまうでしょう?」

こんな時代だからこそ、普遍的な学問、教養で「探求力」を育てなければ。探求力とは、【問いを立てる力】」

藻 「5W1Hのうち、日本ではHOWばっかり教える。ハウツーではマニュアル人間になるだけ(大意)」
 
(エミ📝→ 問いを立てる力。最近よく聞くようになった「クリティカルシンキング」ってやつだと思う。私は昔から「健全な批判精神」と呼んでいる。ただ、現状、“ 批判 = 悪 ”みたいに単純化してアレルギー反応を起こす風潮もあるので、批判というワードでなく「探求力 / 問いを立てる力」という言葉であらわすの、イイですね! 使わせてください!)

 

出 「学校の制服。なぜ、男子はズボン、女子はスカートと決まっているんですか? なぜ子どもに選ばせないんですか? そんな簡単なこともさせてあげられなくて、どうやって子どもの探求力を伸ばす?

「本当にこれでいいのかな?」「なぜだろう?」と常識を疑うのが探求力。基本的に、大人ができないことを子どもができるようになるわけがない」

(エミ📝→ だから、学校でディスカッションや対話、グループ学習がほとんどできていない現状は、子どもの探求力を「育て損ねている」。もちろん、感染予防のために仕方ない面もある。けれど、感染予防と大切な学びとのバランスを考え、両立できる方法はないか、常に模索する意識を保護者も持ちたいところ。ゼロか100かではない。また、当然ながら、大人にとっても対話やおしゃべり、人との協働がすごく大事。)

 

出 「高校3年生と保護者はすごく不安なはず。リーダーは『心配せんでええ』と言うべき。方法はかんたん、秋入学もOKにすればいいんです。春に一度受験する。それでダメだったらもう1度、秋にもチャレンジできますよ、というシステムにすればいい。APUではもともと春・秋入学(卒業)ですよ。そんなのできない、という大学には『交付金減らすぞ』と言えばいいだけ」

(エミ📝→ 2018年秋、APUの学長室を訪問させていただいた時、「春と秋があるから、入学式 / 卒業式の学長挨拶を年に4回してるんですよ~」というお話をされていました😊)

 

出 「小学校から高校までは、「休校などによる学習の遅れは、5年かけてアジャスト(調整)すればいいですよ」
「(当面、春入学/卒業のまま)変えなくていいよ」とすればいい。そうやって将来ビジョンを示すのがリーダーの仕事。議論をきちんと喚起するのがメディアの仕事」

「せっかく出た秋入学の話がすぐに頓挫したのは、小学校~高校までと、大学とをごっちゃにしちゃったから」

 
藻 「議論がごっちゃになるのは日本の悪いクセ」

出 「本当の目的を忘れて、手段の話ばかりになっちゃう」

藻 「秋入学もOKにしたら、体育祭だってできるんじゃない? 体育祭や文化祭のない学校生活なんてさみしすぎる。修学旅行だって、今すぐ関東に行くのは厳しくても、行けるところ(=感染が流行していないところ)はいっぱいある。大分の学生は別府に行けばいい。みんなで行って泊まるってのが修学旅行の目的なんだから(東京や外国でなくてもいい)」

 

出 「中学校までは教育長に権限がある。教育長に権限を行使させて、市長が責任をとればいい。国は文句言えませんよ(※こんなニュアンスだったと思う。細かい部分違ってるかも)」

「『決めたからやるしかない』じゃダメ。状況が変わったら臨機応変に変えないと。やはり、問いを立てる力を磨く。整合的なシステムを設計する」

 
(エミ📝→ そう! 本当にそう思う~! 福岡市教育委員会による「机・いすの毎日消毒」もほんとコレ。
「一度消毒すると決めたからする、先生がやるのは大変だから作業員を募集する、応募がなかなかないから条件をちょっと良くする、いい人が採用できるまでは結局先生が毎日消毒する‥‥」
というだらだらした展開に疑問を持とう‥‥。 
「感染予防のためにどんな対策が必要なのか?」「先生の仕事ってなんだ?」 という本来の問いが置きざりになってるし、システム設計の力が弱すぎて‥‥)


出 「社会にはいろんな問題がある。自分のいる場所から変えていくしかない」

「市民が要求しないと変わらないですよ」

「グレタ・トゥーンベリさんの行動を支持するかしないかは別として、彼女はたった一人で学校ストライキを始めた。その行動が世界中で1千万人の若者を動かすことになるなんて、そのときは想像していなかっただろう」
 


メモがまだまだ残っているので、別記事で投稿しますね。

300人以上の方が視聴したそうです。友人たち数人と、Facebookのメッセンジャーグループでリアルタイム実況しながら見たのも楽しかった! 事前に質問も考えて共有しあっていたので、「質問読まれたね~!」なんて喜びあったりして😊


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