20230204「令玄を解く」
古くなったから
その過程を巡らせて
少しだけ錆を削る
違う負荷を与えて
表面では馴染まないが
もう少し持続させておく
今に必要ならそれでいい
明日にはもう捨てられて
見向きもしないのに
せっせと購入して
せっせとわたしから離れて行く
何処に行くのと尋ねたら
知らないわとそっけない
それもそうだろう
わたしのことですら
わからないのに
干からびた影の輪郭を
通り雨がそれを流す
もう止んでもいいはずの雪片が
ちらほらと肩に乗って
冷たいねと呟いている
気を張っていた強張りを
緩