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#新書が好き

新書への愛や、好きな作品・作家を語ってください!

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「聞き出す技術」 反町理

「なるほど」は会話のリズムを出す言葉でもあります。」 「聞き出す技術」 反町理 月曜から金曜まで毎日20:00~22:00までの約2時間、BSフジで放送している報道番組「プライムニュース」 僕はこの番組が好きで、というよりも反町理(そりまちおさむ)さんの膨大な知識の上に成り立つ数々のゲストへの質問のパワーに計り知れなく虜になってしまい、「プライムニュース」をよく見るようになりました。 「どうすれば気持ちよく話してもらえるか?」メインキャスターの反町理さんが書かれた「聞

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生活の実感の綴り方

 先日、豊田正子(1922~2010)の『芽ばえ』という作品を読んだ。  この小説は1959年に刊行されたものだが、語られているのは戦前の、著者が17歳の頃(1938~1939/昭和13~14年)の話である。日中戦争を背景に時局が悪化するなか、工場勤務で貧しく暮らす少女から見た、周囲の大人たちの関係性や思惑、生活の実態がありのままに描かれている物語であり、主人公の「私」は、正直者だが世俗的な智恵に疎い父親と、シニカルに生活をやりくりする母親と、幼い兄弟たちとともに暮らしてい

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シン・読書論(未定稿)

 読書については様々な考え方がある。読みたいものだけ読めばいいという人もいれば、興味がなくても読むべきものを読むべきだという人もいる。例えば「なんで読書しないといけないの?」と突然子供に聞かれたとき、どう答えたらいいだろうか。活字離れという言葉が随分前から言われているが、今言われるそれは出版不況の同義語である。依然として文字の渦の中に身を任せることに悦びを見出す人々は少なくない。SNSでのコミュニケーションは文字で行われる。かように、世の中に読書が好きな人はたくさんいるけれど

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📚【自己正当化という病】に当て嵌まるのではないかと戦々恐々

📚はじめに 読書日記ではないです そういう記録は自分しか見ない別媒体に残しています だって恥ずかしいんだも〜ん 「共有したい」「投稿作と関連がある」という本を気が向いたときにだけ記しておこうかな?と思っています タイトルの前に📚マークを付けます 📚ご紹介します 自己正当化という病 片田珠美(精神科医) 祥伝社(新書) 2023年1月10日発行 📚自己正当化って⁉️ そもそもこのタイトルに惹かれたのはうつ病に至ったストレッサーのあの人やこの人の顔が浮かんだから 都合の

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お金が貯まる本について

こんにちは、ぱんだごろごろです。 先日、『「お金が貯まる人」の習慣、ぜんぶ集めました』(青春出版社)という本を、電子書籍で買って読んでみました。 定年まで、あと2年半。 収入のあるうちに、少しでも貯金を増やしたほうがいいだろう、その参考になるかもしれないと思ったのです。 以前から知っていたことや、知らずに実践していたことも多く書かれていて、私のやっていたことは、間違っていなかったのだ、とちょっぴり嬉しくなりました。 ネタバレになるといけませんので、一般的によく知られてい

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新書が好き 第1150話・4.17

「伝説の安心感?」図書館で不思議なタイトルの本を手にしたが、ちょうど1冊分空いたスペースに戻した。「引っ越し後に落ち着いたらでいいか」  今日は引っ越し予定の街に来ている。来週の引っ越しを前にどんな町なのか見に来ていたのだ。「大事なスポットを回らないと」  会社の上司から転勤の辞令が下り、いよいよ来週から新しい事業所で働くことが決まった。あわただしく引っ越しの準備を済ませ、明日が引っ越し日となる。 「昨日は飲みすぎたが...…」部署の送別会は大いに盛り上がった。ここ3年近

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【第89回】そもそも「地政学」とは何か?

「地政学」は「学問」ではない!1879年、ライプツィヒ大学の哲学者ヴィルヘルム・ヴントは、人間の「心」(psycho)を研究対象とする「心理学」(psychology)を創始した。その方法は「内観」すなわち「自己の心的過程を自ら観察し記述すること」にあった。   「内観」というと難しく聞こえるかもしれないが、要するに、何が嬉しかったとか悲しかったという自分の感情の変化を詳細に記述して、そこから「心」の動きを読み取るわけである。「科学」というよりも「文学」の手法といえる。  

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【第87回】アメリカの「メタ・ソフトパワー」とは何か?

プーチンを褒め称えるトランプ2022年2月21日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、ウクライナ東部の領土を「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」という2国家として承認し、ロシア軍をその地域に派遣すると発表した。プーチンは、この軍隊派遣は親ロシア派住民を守るための「平和維持活動」だと宣言した。   その翌日22日、プーチンの発表を知ったアメリカ合衆国前大統領のドナルド・トランプは、「これは天才だ(This is genius)」と叫び、プーチンがその地域の「独立

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【第88回】そもそも「大東亜共栄圏」とは何だったのか?

大東亜共栄圏は大日本帝国の「アジア支配構想」!1945年4月、大日本帝国の大本営は『国民抗戦必携』を発行して、国民に配布した。「敵が上陸してきたら国民はその土地を守って積極的に敵陣に挺身切込みを敢行し、敵兵と激闘し、これを殺し、また兵器弾薬に放火したり、破壊して軍の作戦に協力しなければならない」という「抗戦命令」である。 この『国民抗戦必携』には、「白兵戦の場合は竹槍で敵兵の腹部を狙って一突きに」とか、「背の高いヤンキーと戦うには、刀や槍をあちこちにふりまわしてはならない。

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漢方医学のスケールアップは難しい/経済学者の視点を借りて考える話

 師匠のクリニックは大盛況で、連日混雑を極めます。事業を拡大しようにも、到底手が回らない様子。適切な診療を受けると絶大な効果を発揮する漢方医学は、なぜ全国的に品薄状態なのでしょうか。  「漢方医学」を事業と考えたとき、他の事業と同様に経済学の視点が役にたつかもしれません。そう考えた私は、一冊の本を手に取りました。  経済学者のJohn A. List博士の著書『そのビジネス、経済学でスケールできます。(東洋経済新報社)』によると、スケールアップを図る前に、事業の規模拡大が

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