見出し画像

withコロナ禍でBtoB新規開拓をするためのレシピ

 withコロナが本格化した3月から、もう2か月経過した。今年から「BtoB新規顧客開拓支援」のため独立した直後に、このような状況となったが、なんとか数社顧問先にも恵まれ、日々営業の支援をしている。町工場、ベンチャー、大手企業、システム会社・・・と、業種も、社風も、人員も全て異なるが、やっていることの本質は同じ。そうした経験から「withコロナ」の新規顧客開拓の方法を書いてみたい。

まず、新規開拓について、下記3つのスタンスがありえる。

①afterコロナまで、じっと待つ
②afterコロナに備え、準備する
③withコロナ前提に、すぐ全く新しいルールで戦い始める

会社によっては、①を選択している会社も実はあるが、これは愚策だと思う。もうbeforeコロナのルールは通用しないし戻らないのだから③を選ぶべきだとおもう。

それにやることはシンプルだ。下記の6つのステップを実施すればよい。そして、これはwithコロナ前後でも変わらない。

6つのステップ

①現状分析
まずは、自社サービスについて、競合と比べた際の立ち位置を踏まえ、SWOT分析等で強み、弱みを明確にする
②ターゲット企業選定
現状分析を踏まえ、そのサービスを「待ってました」と買ってくれそうな企業の規模、業界、特性はどこなのか。明確に決める。
③商品・サービスメニューの設計
ハードルの低い無料診断、試用等からハイエンド商品まで、商品のラインナップを決める。
④提案ストーリーの作成
ターゲット企業にどのようなストーリーで提案をするか。ターゲット企業が購買するロジックを核に、具体的に提案時に必要となる要素を全て言語化。
⑤営業プロセス設計
顧客の受容、行動について仮説をたて、リード獲得から、クロージングまでの各営業プロセスにおける施策を明確にする。パーセプションフロー等を活用。
⑥施策の実施、検証、修正
プロセスごとにKPIを定め、日々検証していく。日次であらかじめ決めたKPIに沿って検証し、修正する。

ただし、現状では、beforeコロナとはゲームのルールは変わっていると感じる。展開会などの対面のリード獲得ができなくなっているのと、対面商談がほぼ難しくなっているからだ。よって、上記を実施するにあたり、下記がポイントとなる。

(1)施策のオンラインへの置き換え

 ☑セミナー⇒ウェビナー
 ☑テレアポ&メールアポ⇒コンテンツDL&WEB商談へ
 ☑現場現場視察(BPO等)⇒動画紹介
 ☑無料体験(モノの場合)⇒試用動画製作
 ☑商談⇒ZOOM、ベルフェイス等遠隔

(2)PDCAのスピードアップ

 withコロナ禍での営業の専門家は誰もいない。誰もが「素人」になった今、PDCAをいかに速く回転させて、打ち手を修正し、精度を上げるか。よって6つのプロセスのうち「6」が最も大事だ。計画の時間は最小限に、実施まで行い、早く「成功」「失敗」の白黒をつけて、そこから学び修正して次の手を打つこと。

(3)営業先の心情と状況に寄り添ったアプローチ

 下記は、ある2社の企業の新規開拓のテレアポの実績だ。

 ・システム開発会社 300社中、アポ0件
 ・飲食店サービス会社 133社中、アポ5社

 いずれも半分は電話に出ない。前者は在宅ワーク、後者は休業中だから。両者を分けたのは、トークを現状を踏まえて、先方の心情に寄り添ったものか、そうでないかの違いだ。今の状況だから、お役に立ちたい、という気持ちを前提に、トークスクリプト、メール等の文面を組み立てること。これで、反応は確実に上がる。逆に平時と同じトークスクリプトでは信頼を下げるばかりだと思う。

本当にコロナで営業の世界も変わったと思う。

 紙の名刺
 紙で製本した提案書
 名刺交換や席順などの各マナー

どれも営業研修などでは重要とされてきたことばかりなのに、不要となった。最近本当に名刺を使わない。しかし顧客を敬う気持ちを伝えること、向き合う相手を洞察することの重要さは手段が変わっても不変だと思う。

最後にネット商談のポイントを。

☑間が物凄く重要。
☑目、身振り、手振り、姿勢が言葉より重要
☑聞き手の心に常に新鮮な印象を残す表現を
☑自分が本気で伝えたいことを決め、明確にして、絞る
☑伝える相手を強く意識する。その人になりきる
☑スペック(モノ)でなく、コト
☑話の展開は最初の1分が勝負。序破急を意識。
☑3つの視点を意識(自分、相手、虚空の客観視点)

新規開拓営業に携わるみなさん、みな、横一線になった今をチャンスととらえ、一緒にがんばっていきましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?