コンサルからベンチャーに転職して1年、今僕が思うこと
こんにちは、コーキ(https://twitter.com/kokicareer)です。
前回公開した「【退職エントリ】僕がアクセンチュアを2年10ヶ月で辞めた理由」から約1年が経ちました。想像以上に多くの反響があり、ありがたい限りです。
この記事の通り、僕は2021年の年明けにアクセンチュアを退職し、いまは社員6名(※)のいわゆるベンチャー企業で働いています。
※業務委託やインターンを含めると50名超です。
転職してちょうど1年が経過し、「ベンチャーってどんなかんじ?」というのが段々掴めてきたので、『大企業からベンチャーに転職して1年、今僕が思うこと』というテーマで今回は記事を書いていこうと思います。具体的には、コンサルからベンチャーに転職して「失ったもの」と「得たもの」の両面を本音でお伝えしてきます。
こんな方々の参考になれば大変幸いです。
1.筆者(コーキ)の経歴のおさらい
簡単に僕の経歴をざっくりおさらいするとこんな感じです。
前職のアクセンチュアは在籍した当時から1万人を超え、いわゆる世間で言われる「ザ大企業」です。(外資系という特殊要素はありますが)
一方、現職のYousefulは僕が入社した当時は、代表/副代表の2名のみであったため、社員1号でした。今現在社員は経営陣含めて6名まで増え、今後さらに採用スピードを加速させようとしているところです。
このような企業規模のベンチャーに転職した前提で、以下「失ったもの」と「得たもの」を3つずつ挙げていきます。
2.ベンチャーに転職して失ったもの
①自動的な成長環境
「大企業は成長できない!成長するならベンチャーだ!」
最近SNSを見てると、こんな言葉をよく見ます。
がしかし、少なくとも新卒入社2,3年目までにおいては、
「大企業の方が成長するのは簡単じゃない?」というのが僕が感じたことです。
実際、ベンチャーに転職してからの1年と、コンサルでの1年、
「どっちが成長できた?」と聞かれれば、
正直いうと、コンサルの1年かなと答えます。
転職後の稼働量はコンサル時代と同じ、もしくはそれ以上であるにも関わらずです。
仮に新卒でベンチャーで入社していても、この答えは同じであったはずです。
この一番の理由は、「挑戦の数」です。
一見、ベンチャーの方が挑戦の連続というイメージが強いかもしれませんが、そうとも限らないのがリアルでした。
コンサルにいた時は、それこそ上から挑戦の機会が勝手に降ってきます。ある意味、何も考えずとも自動で成長できる環境がそこにはありました。
一方、ベンチャーの場合だと、挑戦の機会を自ら創り出さなければなりません。要は、よくも悪くも自分で何をするのか選べてしまうんですよね。
その意味で、僕はこの1年できることばかりに逃げてしまったな、という反省があります。(その意味で最低限のバリューは出せていたかもしれませんが、、)
これに気づかされたのは、今ベンチャーで取締役を務めている、元アクセンチュアのシニマネの方と半年前に飲んだ時に言われた、「その状態まずいよ」の一言でした。いやその通りです。
気づくのがあまりに遅すぎましたが、この年明け以降はどんどん新たな取り組みにチャレンジしていこうと絶賛悪戦苦闘している最中です。
②恵まれた待遇
これは当然覚悟のうえでしたが、ベンチャーに転職し待遇は落ちています。
基本給やボーナスはさることながら、意外と大きかったのが福利厚生面での差です。
ざっと思いつくだけでも以下のようなものを失いました。
・残業代(深夜/土日手当含む)
・タクシー代経費
・家賃補助
・病気休暇
・自社株購入権利
・確定拠出年金
・カフェテリアポイント(健康診断いったらもらえると商品券みたいなもの)
大企業にいたころは当たり前だったものが、全然当たり前ではないのだなと痛感しました。
そして、ベンチャーにいると今後もこれら待遇が上がる保証はどこにもありません。待遇を上げるためには、自分が会社を大きくしていく、なんなら自分がその待遇を組織に創り出す、いう気概が必要だなと思います。
③恵まれた教育環境
福利厚生だけでなく、大企業の教育体制がいかに恵まれていたものだったかという点も、強く思い知らされました。これもある種、得られていた待遇です。
大企業にいると、教育のシャワーを強制的に浴びせられます。(これは①の自動的な成長環境と通ずる部分かと思っています)
例えば、前職のコンサルの新入社員研修では以下のようなテーマがありました。
・ビジネスマナー
・Officeツール
・プログラミング
・ロジカルシンキング
・プレゼンテーション
・英語研修
などなど…
内定者期間にプログラミングスクールや英会話に数十万円のお金を払っていた身としては、
「お金もらいながらこんなに与えてもらっていいの?」といった感じです。
特に入社後1年なんていうのは、正直残したアウトプットより、会社から受け取ったインプットの方が多かったです。
一方、ベンチャーの場合、教育体制なんてあってないようなものです。
待遇同様に、むしろ社員全員がその体制の作り手になっていかなければいけません。
このように、成長環境、福利厚生、教育体制、いずれを取っても仕組み化されている大企業と、全て自分たちで創りにいかなければいけないベンチャー。ここは大きな違いであり、大企業の良さ/凄さを感じた点でした。
逆にいうと、大企業を経験できたことで、これら仕組みのあるべき姿の1例を知れたのは非常によかったなぁと思います。
ここからは逆に、ベンチャーに転職して得られたものを3つ挙げていきます。
3.ベンチャーに転職して得たもの
①裁量権
ザ定番ですが、ベンチャーの特徴としてやはりこれはあります。
ここでいう裁量権とは、意思決定する権利を指しています。
前職のコンサルではピラミッド構造がはっきりしていたため、意思決定をするのは上司、しいてはクライアントでした。一スタッフであった僕が担うのは、あくまで上司やクライアントが意思決定をするための材料を集め、それを整理して伝達する、というところまででした。
一方、ベンチャーでは意思決定の当事者になります。(厳密にいうと、クライアントワークから事業者へと立ち位置が変わったことも大きな要因の一つですが)
俗にいう、毎日が意思決定の連続です。
人が少なすぎて、自分が意思決定をしないと何も前に進みません。
そして、その意思決定の確かさは社長含め社内の誰もわからないのが、難しくあると同時に面白さだったりします。この経験が積めるのは、やはりベンチャーの醍醐味かなと思います。
②経営陣との距離の近さ
これは社員1人目として入社したということもあり、特に大きく感じました。僕自身、中長期では経営者としてのキャリアを目指していることもあり、経営陣の間近で働けることには大きな意義を感じています。
学生や前職の頃までは、経営といえば「雲の上の世界」といった印象があったのですが、実際目の前にしてみると、ある意味身近に感じることができました。
経営というと、一見なんかすごそうなことをしていると思いがちですが、実際は誰かに価値提供をし続ける、というシンプルで地道な積み上げを繰り返す延長線なのだと感じています。
と、生意気に言いましたが、実際に経営を担っているわけではなく、ただ関与しているレベルなので、実際は100のうち1くらいしか分かってないのだと思いますが..。
いつかは現職の社長の長内(おさ)や副社長の船越(サスケ)のような経営者になれることを目指し、今後精進していきたいと思います。
③やりがい
シンプルに、転職してやりがいが100倍になりました。
この理由を考えると、
一番は「自分の成長と会社の成長がリンクしている」という点があげられます。
大企業だと会社規模が大きすぎて、会社全体の業績に対してどこまでいっても自分事にはなれませんでしたが、少人数ベンチャーではこれが完全にリンクします。
自分の日々の行動や意思決定の一つ一つがダイレクトに会社の業績、しいては自分の待遇に影響を与えるわけです。
これは僕にとって一番の魅力でした。
実際、ベンチャーに転職して以降、働くというよりはずっと遊んでいる感覚です。
例えるなら、
学生時代の部活の感覚に近いです。
自分のスキルがレベルアップすれば、チームの力に還元され、チーム全体が成長する。
この感覚を強く持つことができます。
前回のnoteで就活の軸について、以下のように述べていましたが、まさにこれが実現した形です。
4.ベンチャーに転職して結局どうなの?
以上、大企業からベンチャーに転職して「失ったもの」と「得たもの」をそれぞれお伝えしてきました。
まとめると以下です。
ここまで話して、「結局ベンチャーに転職してどう思ったの?」という点ですが、
結論、転職してよかったです。
理由は超シンプルで、
ただただ働くことが楽しいからです。
やらされているのと、やりたいことをやっているのではやはり全然違います。
とはいえ、転職して失ったものを諦めているわけではありません。
自分自身がもっと成長し、会社も成長させることで、大企業にいた頃以上のものを手にすることを目指して精進していきたいと思います。
今回は以上になります。
さいごに、
正直、前回記事もそうですが、こういう振り返りって意外と書くの大変ですね…。時間かかります。が、こうやってキャリアの節目に自分の思考を整理して、アウトプットしておくことが自分のためにもなると思っているので、重い腰を上げて今回も書いてみました。少しでも参考になれば、いいねポチっと押していただけると喜びます。今回反応があれば、また次のなにかしらの節目で記事書いてみようと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
コーキ
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