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上野学園大学 音楽学部 音楽学科 演奏家コース サマー・コンサート(2019/6/19)

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『上野学園大学 音楽学部 音楽学科 演奏家コース サマー・コンサート』に伺いました。(2019/6/19@石橋メモリアルホール)

上野学園大学・同短期大学部の音楽学科・演奏家コースは、演奏技術の鍛錬はもとより、一人の演奏家としての生き方をも指南しながら、世界に通用する演奏家を育てるために、世界で活躍するトッププレイヤーたちが日々、指導に当たっています。今回のサマーコンサートには、1年生から4年生までの7人の演奏者が登場しました。このコンサートは授業の一環ということですが、同級生たちの他にも学外の聴衆も自由に聴くことできます。会場は上野学園大学の敷地内に隣接する石橋メモリアルホール。ステージ正面にパイプオルガンを備えるとても美しい空間です。

コンサートは浅見麻衣さんのピアノによるショパン「バラード第1番」からスタートしました。石橋美時さんのフルートによるタファネル「《ミニヨン》によるグランド・ファンタジー」は、伸びやかなフルートが歌い、終盤に向けて輝きが増しました。新井邦広さんのピアノによるリスト「バッハの主題による変奏曲」では鮮やかなテクニックでたっぷりとスタインウェイを鳴らす熱演でした。

ソプラノの西浦花恵さんはモーツァルト「モテット《踊れ、喜べ、幸いなる魂よ》」、ガスタルドン「禁じられた歌」、ヴェルディ「オペラ《仮面舞踏会》より〈空の星をご覧なさい〉」の3曲を自然体で柔らかな歌唱で聴かせてくれました。会田美香さんのピアノによるラヴェル「《夜のガスパール》より第1曲〈オンディーヌ〉」は、冒頭から目のさめるような色彩感にあふれる演奏で、音楽の奥行きを見事に表現していました。プログラム最後に登場したフルートの藤枝大樹さんは、シューベルト「《しぼめる花》による序奏と変奏」を身体を大きく使って音楽を表現していたのが印象的でした。ホールの空間に飛ばした音の響きを確認しながら演奏する様子が見られ、表現力の大きな堂々とした演奏でした。
フルートとソプラノのピアノ伴奏はすべて森彩華さんでしたが、様々な曲想を的確に描き分ける実力を示し、非常に素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

終演後にフルートの藤枝さんに少しお話を聞きました。出演者は教授陣からの推薦により選抜され、この素晴らしいホールで演奏する機会が得られること自体とても勉強になるそうです。コンパスでは音楽大学主催のコンサートも応援していきます。

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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