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ソニー吹奏楽団 第55回定期演奏会(2019/6/15)

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『ソニー吹奏楽団 第55回定期演奏会』に伺いました。(2019/6/15@カルッツかわさき ホール)

ソニー吹奏楽団は、ソニー(株)およびソニーグループの社員で構成される職場吹奏楽団です。1957年に秋山紀夫氏のご指導のもと誕生し、昨年創立60周年を迎えた歴史ある楽団です。2000年からは現在の音楽監督である川本統脩氏の指揮で、定期演奏会やファミリーコンサート、会社式典などでの演奏活動を続けています。

コンサートは航空自衛隊ブルーインパルスのテーマ曲である「ドルフィン・イン・ザ・スカイ」の爽快なサウンドで始まりました。2016年に公開された映画「ラ・ラ・ランド」が華やかに披露されたあと、前半のメインにはガーシュイン(鈴木英史編曲)の「ラプソディ・イン・ブルー」が小林恵子氏のピアノソロで演奏されました。小林氏は日本ウィンドアンサンブル「桃太郎バンド」や東京吹奏楽団の指揮者でもありますが、ピアノ奏者としても多くの楽団に客演されています。鈴木英史氏による新しいアレンジの伴奏をバックに、堂々たるピアノが響きわたる熱演でした。

後半は吹奏楽の人気作曲者J.ヴァン・デル・ローストの楽曲が3曲取り上げられました。人気のコンサートマーチ「アルセナール」、ハンガリーの民族音楽的な「プスタ〜4つのジプシー舞曲」、そして最後には交響詩「モンタニャールの詩」が演奏されました。イタリア北部のアルプスを望む街「アオスタ」の豊かな自然や文化、歴史をテーマとした壮大な構成の楽曲です。長年一緒に活動してきたメンバーが川本氏の優雅で端正な指揮に敏感に反応し、各場面が丁寧に描き分けられた見事な演奏でした。

アンコールの前に、今回のコンサートで音楽監督が川本統脩氏から小林恵子氏に引き継がれることが発表され、アンコール1曲目にはプッチーニのオペラ「トゥーランドット」の有名なアリア「誰も寝てはならぬ」がしっとりと歌い上げられました。聴衆の温かい拍手にこたえ、最後に楽団60周年記念としてP.スパークに委嘱され昨年初演された「Step by Step」が鮮やかに演奏されてコンサートは締めくくられました。

なお、このコンサートは入場無料でしたが「任意による寄付方式(ドネーション方式)」がとられ、ロビーにてセーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(Save the Children Japan)による活動紹介と募金活動が行われました。集まった善意はすべて「子供のための災害時緊急・復興ファンド」に寄付されるそうです。

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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