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鼻炎と鼻中隔湾曲症

鼻のカウンセリングをしていると鼻炎や鼻中隔湾曲症をお持ちの方が多いです。

鼻炎は大きく肥厚性鼻炎とアレルギー性鼻炎に分ける事が出来ます。
肥厚性鼻炎は下鼻甲介が太く大きくなった場合で、大体鼻中隔湾曲症と一緒に伴っています。
この場合、手術は太くなった下鼻甲介を小さくする方法で行われます。
アレルギー性鼻炎は体質の問題なので手術での矯正が出来ません。
しかし下鼻甲介が肥厚されたアレルギー性鼻炎である場合は手術で改善出来る事があります。
鼻中隔が歪んでいる鼻中隔湾曲症の場合も手術で矯正が可能です。
だからといって、このような場合に必ず手術をしなければならないという訳ではありません。
下鼻甲介が太くなっており鼻中隔が歪んでいても、症状が無ければ手術する必要はありません。
(実際に韓国人の70%程は鼻中隔が歪んでいるとされています。)
長い間適応していた空気の通り道をいきなり変える事は、むしろ呼吸をするのに不便さをもたらす事があるためです。過度な下鼻甲介切除等でむしろ呼吸が不便になる 空の鼻症候群 (empty nose syndrome)が生じる事があります。

しかし鼻が酷く詰まる場合は、適切な手術を受ける事が大切です。
多くの方が鼻炎や鼻中隔湾曲症または蓄膿症手術を、美容整形の様に鼻の柱を切開し鼻を開放する事で行われると認識していますが、そうではありません。
この手術は外側から切開をせずに、鼻の穴の内側からのみ手術が可能です。
私も医学生の時に耳鼻咽喉科で、鼻の中から鼻中隔湾曲症と鼻炎手術を受けました。
蓄膿症も鼻の疾患として知られている場合が多いですが、正確に言うと鼻の横と目の下にある空間である上顎洞に炎症が起きるもので、ここに膿が鼻の内側へ流れ出て、まるで鼻の疾病の様に見なされるのです。

鼻の形を改善する美容手術の場合、鼻炎や鼻中隔湾曲症があるからといって必ず手術を一緒に行う必要はありません。
鼻中隔がいくら歪んでいても、鼻の外見に影響を与えないのであれば、美容的な目的で矯正する必要が無い為です。
反対に、鼻詰まりの症状が無くても必ず矯正しなければならない場合があります。
歪んだ鼻中隔のために鼻が曲がって見える場合、形の改善の為に必ず矯正をしなければなりません。

linktr.ee/conopi

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