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なぜ「誰もが教えるべき」なのか 〜自分の講座を企画する全思考過程(序)

年間200件の社会人講座を実現するプロデューサーが、企画の方法論を詳説します。

一般的なビジネスパーソンが、自らの知見を、セミナー等の学びのコンテンツに、全く白紙の状態から完成させるまでの全プロセスを、考え方も含めてお伝えします。

今回は、方法論の前に、なぜ「誰もが教えるものを持つべき」と考えるのかについて。

※この連載は3/23~26実施「自分の講座を企画する!オンラインゼミ」の内容を記事化したものです

誰しも教える「何か」を持っている

私はプロデューサーとして、年間200本の講座を企画・実現してきました。

著名な方もいる一方、一般の人々には必ずしも知られてはいないものの、自らのコンテンツを磨き上げてきた人にも多く登壇をお願いし、好評を得てきました。

私自身、偶然人材育成の仕事をするようになってから3年程度ですが、これまで数十回、自分なりに方法論化した「講座の作り方」を話す機会を、自ら作ってきました。

何十年も生きていれば、誰しも何かしら、語るに値するものを持っているはずです。

「人生100年時代」への備えとして

言葉自体は手垢のついた感もありますが、現実問題として、寿命は伸び、社会保障は減り、雇用の不確実性は高まることに変わりはありません。

「一般的」な日本企業に務める方も、50代での役職定年は当たり前、下手をすればもう少し早く会社を離れるかもしれません。

会社が副業を許可したとしても、自営の訓練や機会を用意してくれる訳ではありません。

個人として「売れるコンテンツ」を持つことは、会社への依存度を減らす手段となります。

収入源もさることながら、自分が主体となり、人に必要とされていると感じられる仕事を持つことは、精神衛生の上でも重要です。

60代でも70代でも仕事を楽しく続けている方が、健康で長生きする人が多いのは、感覚値としてもあるでしょう。

本業にも好影響

教えることは最大の学びと言われるように、本業にも好影響をもたらすでしょう。

自身の知見を整理し、さらなる成長への道筋を明確にするからです。

また、知見の共有を通じて、他者に価値貢献していれば、やがて新しい仕事につながることもあります。

より良い社会の実現に貢献できる

「私はその分野を代表する人ではないので、人に教えるほどのものはない」と思う方もいるかもしれません。

しかし、仕事をして対価をもらってきたということは、何かしら人の課題解決に役立つものを持っているはずです。

同じ分野の人に教えるなら、より高いレベルが求められますが、分野が違えば、自分の分野で初歩的なことが、大変な価値になるというものもあります。

例えば、そこそこの事業開発の経験でも、その分野の知見が全くないが起業しようとしているエンジニアにとっては、とても必要な経験かもしれません。

経理、総務、人事、物流、調達、生産管理、等々、所謂「お金になる」「華々しい」という訳ではないと自身で思う分野でも、必要な人にとってはお金を払ってでも得たい知見はあります。

そのように、自身の知見を必要としている人に提供すれば、価値を生み出すことができるでしょう。

全体の構成

大まかな構成は下記の通りです。

講座を実施する使命・目的があります。
誰の、どんな課題を解決し、どういう世界を実現するか、という「使命」と、直近のビジネスの目的と、講座の関係です。

次に、ターゲットとその課題です。
講座は参加者の課題を解決するためのものだからです。

講座が課題解決であるなら、その課題と、講師の提供するコンテンツとが、解決策として整合していなければなりません。

仮にコンテンツが課題解決になるとしても、講師がそれを語るに値するかという問題があります。
プロフィールとコンテンツを整合させることにより、講師がその話を「語るに値する」ことを示します。

課題が解決されれば、それは参加者にとっての価値となります。
ターゲットにアピールするなら、価値は言葉になっていなければなりません。
理想的には、参加者の課題解決が、企画者・講師の使命と整合していることです。

これらが揃えば案内文が書けます。

講座を企画する-統合版2 (26)

次回は、講座づくりの前提となる基本的な考え方について記します。

今後の「講座企画」講座

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参考記事:筆者について


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