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新人育成:成長機会の泥棒

秋も深まり、都内でも木々が少しずつ色づいてきた様に思う。
企業は来年の新入社員の受入準備を始めているのではないだろうか。

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本日は育成の敵となる「成長機会の泥棒」について書きたいと思う。
来年上司になるであろう方には是非お読み頂きたい。

さて、皆様には新しいメンバーを可能な限り早く戦力にする事が求められているが、どの様にすればそうなるとお考えだろうか。少し考えて頂きたい。
その答えとしては

・丁寧に教える
・マニュアルを作る
・メモを取らせる

等々、色々あると思うが、逆にやってはいけない事から考えてみると
分かりやすいかもしれない。

育成でやってはいけない3つのこと

新人育成には3大NGというものがあるのだが、皆さまはご存知であろうか。
その3つとは

1:放置
2:構いすぎ
3:成長の機会泥棒

の3つである。
この3つは1→2→3の順で厄介である。
まず1の「放置」。新入社員の中でも未経験者であれば何をやって良いかわからない。従って最初は空き時間に何をやるだとか、グループウェアをどう使うかだとか、見積もり書はどう作るだとかある程度教える必要がある。
まあ、これは問題無いと思う。

そしてこのあたりからギクッとする方が出てくるかもしれないが、
2の「構いすぎ」。
教えるのは最低限で、時間がかかっても自分の頭で考えてやってもらわなくては成長は望めない(構われる事を前提に仕事をする癖がついてしまう)。
職種にもよるが3ヶ月程経ってもまだ手取り足取りでは困りものだ。

また、この構うという行為には善意(よかれと思ってやっている)が潜んでいる。よく現場で「面倒見すぎですね」の様な事を申し上げると、
頭の中に「?」、つまり何で指摘されているのか分からないという状態になる方が一定数いる。(「ちゃんと育成しているのに何で叱られるんだ?意味が分からない」という趣旨の事を言われた事が何度もある。)

また、自分の仕事を棚に上げてまで新人指導に精を出している方もいるが、
この様な方を見つけたらやめさせるべきである。

そして極めつけが3の「成長の機会泥棒」である。
最も成長する時は自分で考えて手を動かした時である(成功しようが失敗しようが)。「あなたがやると遅いから、私がやる」は確かに目の前の仕事は早く終わるかもしれないが、トレーニング対象の成長機会の泥棒をしているとも言える。

忙しくて多少苦しいかもしれない。
だが、その誘惑に負けず是非成長の機会を与えて欲しい (面倒くさい仕事を押し付ける事は意味が違う)。「仕事が人を育てる」繰り返すが春は人が動く時期、上記を念頭に、しっかりと育成を進めて頂く事を願う。


カトキチ@組織・人材開発コンサルタント






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