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航海士でいいの?-外国航路の旅-Part.1

仕事それ自体、すなわち自分の特殊な能力を発揮する場を得る喜びこそが、最高の報酬だ by Sherlock Holmes

休暇はコロナショックで語学勉強に精を出す航海士コナンドイルです
簡単なプロフィールは以前のnoteを参照ください

今回は航海士を目指す学生の方向けにお送りします

Part.1 企業の求める航海士って?

・・・どういうこと?って思われたあなたぜひスクロールしてください!

では、早速はじめていきましょう

☛☛企業=船会社(船を所有・運航・管理する会社)の求める航海士とは

航海士には大きく分けて内国航路・外国航路の2種類があります。
すなわち、日本の沿岸の周りをぐるぐる回る前者、日本と外国または外国間を行き来する後者に分けられます。

今回の記事では主に外国航路、通称:外航に注目して書かせていただきます。機会があれば内国航路、通称:内航も研究、文章化してみたいものです。

当たり前のことかもしれませんが、
航海士は一般的には官庁や教育機関を除いて日本の会社に雇われます。

では、日本で船会社が就職活動において募集をかける航海士の枠にどのような人物を求めているかを始める前に、どういった会社があるか見てみましょう!

三大大手海運会社:
日本郵船株式会社
株式会社商船三井
川崎汽船株式会社
その他にも大きな企業がありますね。
飯野海運株市会社
NSユナイテッド海運株式会社
いずれも東証一部に上場している優良企業ばかりですね。
平均年収も1,000万円を超えてくる可能性のある素晴らしい企業群です。

これらの企業の求める人物像には、
特に、チームプレー的社交性・国際性が求められます。

各社に社風もありますが、
ハイスペックで社交性豊かな人は強いという印象があります。

まず、航海士は、日本人数名、その他東南アジア系士官・乗組員の計20数名で運航する巨大船に上級士官として出向きます。三大大手海運会社では、独り立ちの前に自社船でのトレーニング期間もありますが、大体の船社は一隻目からポンと運航中の船に放り込まれてしまいます。

そこで、要求されるのは、自分と同じランクのいない完全な縦割り社会と公用語が英語の船内生活です。

まずは、三等航海士(3rd Officer...it is generally called 3/O for short)を目指して、三等航海士について次席三等航海士あるいは四等航海士(Jr.3rd Officer, 4th Officer)から見習いを始めます。

上を見上げれば、怖い船長、忙しい一等航海士、二等航海士、直属の三等航海士、下を見れば年配の部員の方々に囲まれます。

日本の横並び一線の学校生活を経て、いきなりの関係性に戸惑いつつ、持ち前の社交性で気に入られつつ、仕事も覚えていくことが最重要です。そしてコミュニケーションを円滑に進めていくうえで英語が必須スキルとなってきます。

就職活動で各社のエントリーシートに自己PR欄と資格の欄にチームプレー的社交性・国際性をきちんとあてはめて、面接で企業の求める人物像に自らをすり合わせることが出来れば、就職活動で何歩も有利に戦えるでしょう。

もちろん、船会社以外にも通用することは間違いありません。

そして、仕事ができそうな上で、責任感の強さ、学業での成績(頑張るべきところで頑張れたのか)、海技試験の筆記試験の合否、TOEIC試験のスコア(入社後も周囲の陸上勤務の難関大学の人たちや海外の人たちと一緒に仕事できるか)、学生生活での集団内で協調してプロジェクトを成功に導いた経験などが重要視されてくるでしょう。


ここまで読んでくださった読者の方は、そんなに求められることは多いのか。。。と嘆息された方もいらっしゃるかもしれませんが、大丈夫です。日本人の外航の航海士は2000人ちょっとです。信じられないくらい需要がある職種です。大手でなくとも中堅どころの船会社、内国航路の船会社を含めれば基本的には航海士にはかなり高い確率で入社できます!

実は、どれだけだめそうでも先生方がねじ込んでくれることもあります。
安心ですね!

最後にまとめておくと、
学生時代に団体でうまく生き抜ける力英語は頑張っておいて、プラスアルファのところで、勉学、資格、その他独自色を努力しましょう!!!

皆さんのご活躍を期待しております。Bon Voyage!

航海士コナンドイル

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