粉茶

こなちゃ うたをつくったり、絵を描いたり。

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  • エッセイ🍵

    じぶんについて 日常についての記事をまとめたものです。

  • 詩の記事をあつめたものです。

最近の記事

流れ星、ポゥポゥ

流れ星をみた。 長野県のキャンプ場での夜のこと。 満天の星空に目をやると、たまたまその瞬間にひとつ、スゥッと流れてきえた。 出来事としてはただそれだけの一瞬のことだけれど、それからというもの、わたしの中で星の燃えかすのようなものがポゥポゥと光っている。 — 湿った草のにおい。足元からもわもわと立ち昇ってくる地熱。うるさいくらいの虫たちの合唱。近くの沢の流れる水音。葉っぱたちのざわめき。夜、残飯を食べにきた狸。灯りに集まってくる虫たちの羽音。焚き火のはぜる音と揺らぐ炎。空

    • 空飛ぶペンギン

      ペンギンの水槽はたのしい。 泳いでいる時の空を飛んでいるような流線の優美さ。美しく愛らしいアールの形。その羽毛から小さな泡たちが大量にぷくぷくと登っていく様。 ペンギンに限らず、クラゲも蟹もトラフザメもコブダイもイルカも猫も犬も、どんな生き物も漏れなく美しい。 (じ…Gは苦手…ごめんなさい…) かつての私は、“コントロールできる”という自分にとっては得体の知れないものに一生憧れまくって、それが是だと盲信していた。そうではない自分は「できない側」であると。「才能がない側」「迷

      • わたしの不在にさよならを

        生き方は、出会い頭に突きつけられる 自分の人生、最終的になんとかするのは親でもパートナーでも子でも友人でも、ましてやスーパーなヒーローでもない。 自分自身の『世界の捉え方』を知り、選んでいくことなのだ と、つくづく感じるこの頃です。 死後、他者がその人の人生を酷評しようとも、称賛しようとも『良い人生』だったかどうかは “自身がどう感じたか” が全てなのではないか。他者への影響力や社会への貢献度はまた別の話なので割愛。 このままぼーっと生きてて良いのか。 人は何かを成さねば

        • こちらは曇り空、8℃です

          昔、たいせつな人からもらった言葉をおもいだしては涙が溢れる。 そんな午後に。 お昼間からじっくりと湯船に浸かり 汗と涙をいっぱい出して、 不要なものを洗い流します。 あなたはきっとくしゃくしゃのえがおで「元気すぎるくらい元気だよ」と笑うだろう。自分のことは棚に上げてわたしの近況を訪ねるだろう。たいしたこともしていないわたしの毎日をねぎらうだろう。すこしでも曇った顔をしていたなら、あの手この手で心をほぐしてくれるのだろう。 あなたの進む道が天からのやさしい光で照らされます

        流れ星、ポゥポゥ

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        • エッセイ🍵
          7本
        • 1本

        記事

          春に死にたくなる理由

          一. ゆらぎ 希望の気配を感じるたび 小さく絶望を繰り返す。 草木もゆる春。 生命が うごうご蠢く春。 生活の変化の大きい春。 春ならば、この肉体も精神も脱ぎ捨て、新しく産まれなおすことができるような錯覚、を覚える。 けれど、ここはきのうと地続きのきょう。わたしはどこへ行こうが『わたし』のままである。それ以上でも以下でもない。 それは、間違いなく希望です。 そして、同時に絶望でもある。 始まりと終わりがセットであるように、わたしにとって変わらぬ事象。 そこの優しい

          春に死にたくなる理由

          不登校と、母と、ルミナリエ

          高校2年生の途中から、わたしはほとんど不登校だった。 周りに靄がかかり未来が描けない。 一度選んだつもりの現実をどうしても受け入れられず、ぴたりと足が動かなくなった。初めは朝起きられず、お腹が痛くなるので体調不良で休んでいるうちに本格的に行けなくなった。 どうしようと焦るものの抜け出し方も分からず、ただただ鬱屈した時間だけを消費する毎日。 『自分=やるべきことをこなせない堕落した人間』という強烈な自己像にぶち当たり、当時の自尊感情は地べたを這いつくばっていた。 そんなこと

          不登校と、母と、ルミナリエ

          だめな日

          そんなときは諦めるに限る。 まず、昨夜こどもと一緒に寝落ちしたのち変な時間に目が覚めてしまい、そこから考えごとや不安が襲ってきて眠れなかった(←伏線) 戦う前から既に負けているようなものだ。6時頃にふたたび寝てしまい、当然の如く寝坊。 今日からこどものお弁当が始まるというのにお米を炊くのを忘れていたのでダッシュでコンビニへ。お弁当用のおにぎりとおかず少しと朝食を買ってなんとか間に合わせる。冬休み期間、めいっぱい帰省して留守にしていたため上靴も洗ってなかった。ごめん。平謝り。

          だめな日

          さよならの決定打

          胃が痛い。 激痛でほとんど眠れなかった。 原因はおそらく、というか確実に夕食に食べた牡蠣だ。 じつをいうと数年間もの間、薄々気づいてはいた。大好物の牡蠣を食べた日には決まって胃が激痛に襲われている。 それでも恋は盲目。「たまたまだ」と言い聞かせていた。自分がこんなにも大好きな牡蠣に嫌われているだなんてどうしても受け入れがたく「ご馳走を食べすぎたから…」の可能性を捨てきれなかったのだ。 だって、おいしいから、食べたい。(純粋な欲) きらきらと白く輝く“海のミルク”にレモン

          さよならの決定打

          ゆらぐ光、夜の街

          夜、川沿いを歩いていた。 目が吸い寄せられ思わず足を止める。 そこには、暗い水面の一角に映し出された色とりどりの光。 虹色のようなグラデーションに光ったかと思えば、パッと白い光が現れ、チカチカと点滅する。水面の揺らぎにより何を表しているかはわからない。 艶やかに揺れる水面は、夜の黒さとのコントラストにより、殊更に美しいもののように感じさせる。 わたしはしばらくの間立ち止まってそれを眺めていた。 その光の正体は…と上を見遣ると、パチンコ屋の電光掲示板に主張の激しいフォント

          ゆらぐ光、夜の街

          にあうひと [詩]

          2021年のおわりにつくった4つの詩 Twitterに載せたものですが ここにまとめておいておく。 冬の詩がはじめに浮かび、なんとなく シリーズもので作りたくなりました。 どの季節にもその良さがあるように どのひとにもそのひとらしい良さがある。そしてそれはひとつだけではない。 人間が素敵なのは いろんな季節を巡り、同じ人のなかにそれを複雑に内在させているからだ。 わたしが心惹かれるものたち 愛おしいひとを見つめる視線 てざわりと温度 感情に付随した身体の感覚 光と影で構

          にあうひと [詩]

          わたしと 「すき」

          はじめては自己紹介。 こういうところが我凡人ナリとおもうけれど、セオリーには一応倣っておくタイプの保守的な人間です🍵 粉茶です💐 私の現在の状況を簡単に説明するならば、育児と仕事の傍ら趣味で絵や音楽をしたりしなかったりしている人、です。 今回は「すき」を軸に、私についてつらつらと書いてみようと思います。 (⚠️長いのでお暇な時に…) わたしの 「すき」 寝る、食べる、うたう、絵を描く、手帳とペンとiPadと本を持ってカフェにいる時間、台風の夜に弾くクラシックギター、

          わたしと 「すき」