東京女子論-2

10年以上思い続けた夢が叶った日 1

わたしには小さなころから思い描いていた夢があった。

例えば、幼稚園児とか小学生の頃は男の子だったら「野球選手になりたい」のような定番の夢だと思う。女の子だったら「ケーキ屋さんになりたい」とか「お花屋さんになりたい」とか「セーラームーンになりたい」とか「アイドルになりたい」とか。

もちろんわたしも前述した夢をすべて、少なくても1回は口にしたことがある。

だけどきらきらした夢って、年を取っていろんなことを経験して、いろんなことを知るたびに変化を繰り返し、うっすらぼんやりと消えていった。

「現実味のある夢」とか「身の丈に合った夢」とか。ときどき夢さえ消滅して「夢なんてない」なんて言う人もいたりする。

だからわたしはじぶんの中に残ったきらきらした夢を、隠し隠し生きてきた。これは現実味がなくて、身の丈に合っていない。だからこんなきらきらした夢語ったら恥ずかしい。

大人になるって、悲しい。

でも10歳と20歳の違いは大きいけど、20歳と30歳の違いはそんなに変わらなかったりする。小学生の頃は26歳なんておばさんだと思っていただけど、26歳になると「全然おばさんじゃないし、大学生のときと何も変わらないし、むしろじぶんこどもっぽい」と思っていたりする。

でも着実に歩んでいるじぶんもいる。

あるとき、「これでいいや」って思えるようになった。無理に背伸びしなくたって、こどもっぽくていい、きらきらした夢追いかけたっていい、大きな声で夢叫んだっていい。やりたいことをやろう、なるようになる。前を向いて歩いていれば、きっと大丈夫。

大人になるのが悲しいことだなんて、そんなはずはない。

わたしは3か月前に3年半勤めた会社を辞めた。辞めた理由は、夢を追いかけるためだった。ある日、一回りほど離れた先輩に辞める理由を聞かれて「夢を追いかけます」って言ったら笑われた。冗談だと思ったみたい。

大人だって夢を追いかけたっていいはずなのに、なんだか少しムっとした。わたしは絶対に夢を叶える、そう心に誓った。

つづく

#エッセイ #東京女子論 #大人 #夢 #ちゅうもえ

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