東京女子論-2

辞めてよかった?

在籍中にお世話になった先輩に会ったのは、会社を辞めて以来初めてだった。

入社してから、会社のある日はほぼ毎日顔を合わせていた。

連続して顔を合わせないのは、夏季休暇やお正月の時くらい。

だからこうして3カ月ぶりに会うのと、なんだか照れてしまう。

なにも、なにも変わらなかったし、話し始めると最後に会ったあの日の5日後くらいな気がした。

一通りの近況報告をしたあと、

会社、辞めてよかった?と聞かれた。

考えたこともなかった。だから、その質問に驚いていた。

ただただ夢を追いかけた結果、気づけば今この場所に立っていた。そんな感覚だった。

もちろん会社を辞めたといことは、わたしの中でもインパクトのある出来事だった。でもそれは、必要事項であり、ひとつの通過点だった。

だから辞めてよかったとも、悪かったとも思っていない。辞めること以外の選択肢はなかったのだから。

でも同時に、わたしが先輩の立場だとしたら気になるよなとも思った。

今とても楽しく充実した毎日を送っていることを考えると、「辞めてよかった」という表現になるのかもしれない。

しかし、アイドルたちが所属するグループから脱退する際に「卒業」という言葉を使用する。その感覚が一番近いのかもしれない。

先輩にはお世話になった。たくさんたくさん迷惑もかけた。そしてある意味で、会社を辞めるということは裏切ったことにもなると思う。

だからこそ、この道を究めなくてはいけない。いつか恩返しがしたい。先輩に教わったことすべてをじぶんの軸としよう。

先輩に胸をはって、報告ができるように。

#卒業 #転職 #夢 #ちゅうもえ #ちゅうはや #東京女子論 #エッセイ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?