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【エアコミティア応援】『TRANSPORTER Compilation Film』感想(※再掲)



 革命に斃れた帝国を舞台に、動乱の世相の中駆け抜けた人々の群像劇。スチームパンクの良さでガンガン殴られるのが大変気持ちいいです。

 輸送管理官・カートとその恋人で革命軍所属のローズ、そして亡き帝国の皇女・メリーを中心にドラマチックに展開する物語は、副題のごとく壮大な映画を見ているような重厚感があります。

 ともかくカートがかっこいい! 自らの職務に矜持を持ちながら、時代の変動の中その立場を奪われ、その中で無力感にぶつかりながらも自身の道を歩んでいく姿はひたすら男らしいです。また、幼くも悲劇のロイヤル・ブルーとして命を狙われたり利用されたりしながらも気高く生きるメリー、恋人との心の擦れ違いに悩みながら、革命軍として自分が真に出来ることを最後に選び取るローズ、そして揺れ動く時代の中必死に駆け抜けるキャラクターたちの生き様が非常に熱く胸に迫ってきました(ウィリアムかっこよく散りすぎだろうちくしょうだいすき!!)。

 細やかに描写された生活感あふれる情景もまた素敵です。血潮漲る革命譚がおすきな方は、ぜひ!

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