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食物繊維たっぷり!日本食に欠かせない野菜、ごぼうの栽培

食物繊維たっぷりの根菜「ごぼう」はキク科の野菜です。独特な風味と食感があり、日本食には欠かせない野菜ですね。日本人に馴染み深いごぼうですが、原産地は地中海沿岸から西アジア。食用として食べている国は日本だけと言われていて、原産地では薬用としての利用がほとんどです。それだけ栄養価が高い野菜と言えますね。ごぼうには様々な品種があり、根が長い「滝野川群」と太くて短い「大浦群」に分類できます。現在のごぼう品種は長根種も短根種(太短根種も含む)も「滝野川群」を品種改良したものばかりです。家庭菜園で栽培する場合は栽培期間が比較的短く、収穫しやすい短根種(太短根種)がおすすめです。もし露地栽培が出来る環境があれば、土を深く耕して長根種にチャレンジしてみるのも楽しいですね。


ごぼうの栄養価

ごぼうと言えば何と言っても食物繊維が豊富!食物繊維が一番多く含まれている野菜がごぼうで、便秘解消、ヘルシー食材として女性に人気です。また、ビタミンB群やビタミンE、ミネラルなども豊富に含まれている健康食材です。


ごぼうの栽培適期(種まき〜収穫まで)

長根種の種播きは春まきと秋まきの年2回です。短根種は3月中旬〜9月上旬までの長期間で種播き出来る為、少しずつ時期をずらして種播きする事で長期間の収穫を楽しめます。種播きから収穫までの期間は長根種の場合6ヶ月〜9ヶ月程度、短根種は3ヶ月〜4ヶ月程度です。生育適温は20〜25℃前後です。


◉種まき
長根種
春まき:3月中旬〜5月上旬
秋まき:9月中旬〜10月上旬

短根種
3月中旬〜9月上旬

◉収穫
長根種
春まき:9月中旬〜2月中旬
秋まき:6月中旬〜9月中旬

短根種
6月上旬〜12月下旬


ごぼうの栽培方法

◉種まき
露地栽培する場合は土を深く耕して土づくりをします。深さ60㎝は耕しましょう。湿気に弱いので畝は高く作ります。株間を10〜15㎝取り1箇所に2〜3粒の点播きにします。種を播き終えたらごく薄く土をかけます。ごぼうは発芽に光が必要な「好光性種子」なので土のかけ過ぎに注意です!種をまき終えたら水をたっぷり与えます。種まきから発芽までは7〜10日ほどかかります。

ポイント2つ
①好光性種子なので種まき後の覆土はごくごく薄く!
②露地栽培の場合は土を深く耕し、高畝にする!

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今回は有機種子の「滝野川ごぼう」を選びました。江戸時代から伝わる伝統野菜で現在の周流品種の原型となるごぼうです。


◉発芽〜間引き
本葉が1枚出てきたら株を2本残して間引きます。本葉が3〜4枚の頃に最後の間引きをして1本立ちにします。葉茎が寝ている株は地中で根が真っ直ぐ伸びません。葉茎が寝ていない真っ直ぐ伸びている株を残して間引きしましょう。
◉発芽後の栽培管理
【水やり】
ごぼうは湿気を嫌う為、露地栽培の場合は必要ありません。袋やプランター栽培の場合は過湿にならない程度に適宜水やりをして下さい。

【追肥】
2回目の間引きをするタイミングで追肥をします。肥料を株元から10㎝ほど離れたところにパラパラとまき、土と軽く混ぜ合わせて株元に土寄せしていきます。

【害虫対策】
アブラムシ、ハモグリバエ、ネキリムシなどの害虫被害があります。アブラムシは見つけたら随時補殺するか農薬の使用を考えましょう。農薬に抵抗がある様であれば、アブラムシには牛乳で作った手作り農薬も効果的です。ハモグリバエは白い幼虫が葉肉の中に入り込み葉を食べて行くので、葉の表面に白い筋状の痕が残ります。この様な葉っぱを見つけたら葉を切り取り、畑から離れた場所で処分します。治らない様であれば農薬の使用を考えましょう。いずれも種播き後に防虫ネットを張ったり、銀色に反射する防虫テープや黄色の防虫粘着板などを利用するとある程度未然に防ぐ事が出来ます。また、発芽したばかりの苗を根元から噛み切っていくネキリムシには種播きの際にネキリエースという防虫剤を土に混ぜておくと効果的です。

◉収穫
表土から見える根径が1㎝ほどの太さになったら若ごぼうとして収穫出来るようになります。それ以降は必要な分だけ収穫しながら栽培を続けますます。葉を切り落として株元を持って上に引き抜きます。上手く引き抜けない時は、根を傷つけない様に周りを堀り下げて収穫します。


難しそうに感じるごぼうの栽培ですが、実は栽培管理はそれほど必要ありません。

1.土を深めに耕す
2.高めの畝を作る
3.種播き後の覆土は薄くする(好光性種子)

の3ポイントをおさえれば大丈夫!日本食に欠かせない食材「ごぼう」をご自分で育ててみませんか?

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