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ひきこもり当事者が働くことについて

こんにちは、COMOLYの山田です。久しぶりの更新となりますが、2025年はできるだけ継続して、noteを投稿していこうと思っています。

最近、さまざまな場所で講演をする機会をいただいています。

その中で特に多く求められるテーマが「働くこと」についてです。これは、COMOLYが在宅ワークを軸に、ひきこもり当事者に仕事を提供しているからだと思います。多くの方が、「ひきこもり状態にある人がどのように働けるようになるのか」を気にしているようです。

COMOLYは2020年から活動を始め、今年で5年目となりました。この間、延べ300名以上の当事者に970件以上の在宅ワークを提供し、53名が何らかの形で仕事に就くことができました。

ひきこもり当事者が働くことに対して色々な考えがありますが、私がこれまでひきこもり当事者と関わるの中で感じたことを記載していこうと思います。

働き方の選択肢

働き方にはいくつかの選択肢があります。特にひきこもり当事者には、自分に合った働き方を見つけることが重要です。

1. 雇われて働く
アルバイトや正社員として雇用契約を結ぶ働き方です。これは多くの人にとって一般的な形態ですが、ひきこもり当事者にとってはハードルが高い場合もあります。特に人間関係のトラブルやストレスが、出社への抵抗感につながることがあります。

2. 業務委託で働く
業務委託はフリーランスのような働き方で、納期までに決められた成果物を納品すれば報酬が支払われます。雇用契約とは異なり、比較的柔軟な働き方が可能です。

3. 自ら生産して働く
農業やハンドメイドの制作など、自分で何かを生み出して収入を得る方法です。自由度が高く、個人の裁量が大きい反面、始めるためのハードルが高いかもしれません。このタイプには、起業するという選択肢も含まれます。

正社員を目指す必要はない

週5日フルタイムで働くのは、ひきこもり当事者にとって難しい場合があります。その場合、週2~3日のパートタイムと業務委託を組み合わせた柔軟な働き方が適していることがあります。現在は人手不足が深刻なため、仕事の選択肢も広がりつつあります。

時給が上がっている地域も多く、基本的な収入をパートタイムで確保し、残りを業務委託で補う形が現実的かもしれません。または自ら生産して働くを組み合わせて、トータルで収入を得ていければ良いのではと思います。

「働くこと」にネガティブな印象を持つ人へ

多くのひきこもり当事者と関わる中で、働くことに対して否定的な感情を持つ人がいることに気づきました。特に雇用される形態で辛い経験をした人や、高学歴な人ほど、働くことへの抵抗感が強い傾向があります。

働く理由は「やりがい」や「自己実現」だけではない

働く理由は、必ずしも「やりがい」や「自己実現」である必要はありません。「お金のため」「生活リズムを整えるため」「時間を有効に使うため」で十分です。むしろ、働くことで日常にリズムが生まれ、余計なストレスを減らす効果もあります。


このように、自分に合った働き方を見つけることで、無理なく「働く」という選択肢を広げていけると思います。皆さんの参考になれば幸いです。

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