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コミュニティを活発にするものはズバリ”ベンチ”



先ほど、株式会社グランドレベルの田中元子さんの講演にいってきました。





田中さんは、”1F(グランド)づくりこそは街そのものを形作る”、という考えのもと、人の交流をユニークな方法で実践されている方です。



代表的なものには、コインランドリーで交流を生みだそうと試みた「喫茶ランドリー」があります。

(上記のHPからお借りしました)


この喫茶ランドリーは、海外の事例をもとに「洗濯機やミシン、アイロンは各家庭、持っているけれども”家事場”をもっている人は少ない。喫茶ランドリーは広々と家事ができるので、たまにはこうした場を使ってみませんか、というコンセプトで生まれた」と仰っていました。


実際オープンさせてみると、洗濯をする人はもちろんのこと、ただコーヒーを飲みに来る人、仕事をしに来る人など、様々な人が利用してくれたとか。中には「ここでワークショップをさせてほしい」と言う人も出てきて、現在はミシン教室やパン教室など地域住民に幅広く利用されているとのこと。


家に閉じこもっていた人がパブリックスペースに気軽に足を運ぶようになったそうで、こうした人の動きが地域を元気にするキッカケになると仰っていました。


そんな中、田中さんが最も力説されていたことは、
”座る”ということの重要性についてでした。



彼女によれば、”座る”という行為は身体的な休息はもとより、会話というハードルを下げてくれるものだそうです、


まちなかにあるベンチが代表的な例で、ニューヨークでは行政主導でまちなかにベンチを増やしていく動きが盛んに行われているそうです。こうした”座る”という行為がコミュニティのキッカケをつくり、人を町に繰り出させる居場所的な役割を担っているとか。


「”座る”ことはコミュニティの核」だと断言しておられました。


私もこれまでフィリピンのたまり場コミュニティについて書いてきましたが、広義な意味合いで考えていた節があり、”座る”という人間の行為まで突き詰めて考えることは少なかったように思います。(ちょっと反省)


しかし、固定化されたたまり場やベンチは、コミュニティそのものを作る訳ではなく、あくまでコミュニティをより活発にするもの。しかし、日本の街を見渡してみると、0から1というコミュニティそのものを作る動きはあっても、出来上がったコミュニティを10まで拡大してくれる装置というのは、まだまだ少ないのかもしれません。


逆に言えば、つくったコミュニティをより強固なものにしていく動きこそが地方創生にもつながっていくのかな、、、そんなことを考えながら話を聞いていました。



やっぱりコミュニティっておもしろい!



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