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社員の前で経営戦略を批判し、退職宣言したことも。代表が導いてきた事業と、今を支える価値観。

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「Commerce Crew」の代表取締役を務める菅野さん。蓋を開けてみると、なかなか破天荒な経験ばかり。いかにして困難を乗り越え、今日の事業を築いてきたのか、その波乱万丈な仕事人生に迫ります。

生活費のために入社?
当時の社員数は10人未満、そして入社日には配属部署の人間は誰も出社しておらず...。

—本日はよろしくお願い致します。まず初めに、入社までの簡単なご経歴をお願いできますか。
あまり記事にしなくても良い内容かもしれませんが、元々バンドをやっていまして。音楽で食べていこうと思っていました。
バンド活動をメインにしつつ、携帯サイトの制作アルバイトをしていて、そこで少しEC事業をかじってはいたんですが、ちょっと色々あって、本格的に活動する前に解散しちゃいまして。

それで、どうしようかなと思ったとき、生活費のためと、あと、サイト制作の経験もあったので、それを活かせるクロスワープ(「Commerce Crew」が分社化する前の母体)に入社しました。

—いきなり経歴が特殊でびっくりしてます。。。そしてそんなにはっきりと、生活費のためと答えなくても...
いやでも、正直そうですよ。この頃は、夢とか目標とかもまだまだなかったですし。働きながら、1人で何かできるようになったら良いな、ぐらいの気持ちでした。

—なるほど...。色々深堀りしたいところですが、いったん、そのままご入社されてからのお話も伺えますか?
そうですね、当時は10人程度の会社だったので、なかなか大変でした。
そもそも、入社日に来ても配属された部署の人間が誰も出社してませんでしたし(笑)。

そんな中で、最初はガラケーの事業に携わっていて、でも、ガラケーに未来はないので、2年ぐらい働いているうちに、部署をなくそうってなりまして。で、違う部署にいきました。それが、今の事業にも通じるEC事業ですね。

—部署が潰れたんですか。。。ここでも波乱が。。。
色々ありました(笑)。
で、転籍してからすぐに、某有名アーティストさんの担当になったのですが、その時、通販とファンクラブ会員を一元管理したサイトを作ろうというプロジェクトを始めまして。
業界的にも新しい取り組みだったんですが、これがなかなか、話題になったんです。けっこう反響を頂きまして、で、案件の引き合いもたくさん来たので、サービスの舵もどんどんそちらに切っていって、今の事業が始まりました。

退職宣言、からのSaaSの責任者へ。
みんなに背中を押されて事業を牽引。

—菅野さんが初められたプロジェクトが、事業発足のきっかけだったのですね。ご自身がリーダーとして、サービスを引っ張っていかれた形ですか?
はい、当時はチームのリーダー的な役割でしたね。
でも、案件を進めたら進めたで色々大変でして。
まだ仕組みもない中でのサービスだったので、お客様の不満も色々出てきてしまい、あれやこれやと対応していると、エンジニアにもたくさん負荷をかけてしまい。
社内外、どっちも幸せになれない仕組みになってしまっていて、本当に苦労しっぱなしでした。

—なかなか苦しい状況ですね。。。それはどのように乗り越えてこられたんですか?
本当に現場も混乱していたので、これはもうSaaS化して、完全にサービスとして刷新しようと思いました。約10年前なので、SaaSという概念が浸透してなかった時期ですが、課題を解決するにはこれしかないなと。

と言いつつ、このSaaS化を考えていた頃、一度会社を辞めようとしているんですけどね。

—会社を辞める...えっ!??
本当に、「俺辞めます」って、はっきりみんなの前で言っちゃったんです。
ちょうどその頃、役員自らが担当して炎上したあるプロジェクトが回ってきて、大変な思いをしつつなんとかクロージングしました。
炎上する前に僕から「失敗する」と何度か忠告していたのですが、全く聞く耳を持たれず、結果失敗して、それを尻拭いさせられるといったことになかなか、フラストレーションが溜まってたんですよね。
なので、そのプロジェクトの反省会やりますって言って、当時の役員たちも全員集めたその場で、「俺辞めます」って宣言しました。

「企業理念も何もない会社が、製品のロードマップ云々なんて言ってる場合かよ」って言いながら、もう辞めるので後は皆さんで頑張ってくださいって言いました。

—ええ・・・。
で、辞めようと思ったんですが、今まで距離のあった、エンジニアにも響いたみたいなんですよね。「よくぞ言ってくれた!」みたいな(笑)。

それからしばらく「辞めるな」と引き止めにあって、背中を押されて、「じゃあ何とかしようか」と思って。
それで、SaaS化を思い切って推し進めて、それにみんなが付いてきてくれたんです。そこからですね、僕の仕事のスイッチが入ったのも。やれることやってみよう、みたいな感じになりました。

SaaSのリリース、逃げていく取引先。
それでも切り開いてきた新サービス。

—凄い状況で、サービス作りが始まったのですね...!SaaSをリリースしてからは、いかがでしたか?
取引先のみなさまには、やっぱり逃げられちゃいましたね。
SaaSというものがそもそも世の中的にあまりなかったので、今まで言われるがままに開発していた僕らが、「SaaSに切り替えてください」と訴えかけても、かなりの拒否反応があって、離れて行ってしまったお客様がたくさんいました。

—一難去ってまた一難ですね。。。
それに、少しずつ大手の競合会社さんも同じようなサービスを出し始めていたので、そこからはもう、競争ですよね。我々は営業会社ではなく、業界にパイプがあるわけではないので、なかなか大変でした。今もですけど。

—元バンドマンで、退職宣言していた頃が懐かしいです…(笑)。でも、そういったお話を聞いていると、菅野さんのマインドや仕事ぶりもどんどん変わってきたように感じます。
そうですね、やっぱり退職宣言以降、気持ちにスイッチが入ったのと、あと、モチベーションで言うと、「全てのアーティストさんが使えて、エンタメに関わる皆さんの負担を減らせるようなサービスを」というのが中心にありました。

例えば音楽関係だと、アーティストさんや、それを取り巻くスタッフさんたち、それぞれに役割がありますが、彼らを取り巻く労働環境が良くなれば、みなさん自分の仕事に集中できるはず。だから、そのための仕組みを届けたいというのがモチベーションでした。

僕自身が音楽活動をやっていたので、その影響もあって、業界をなんとかしたいという思いも持ち続けていましたね。

チームの子たちを幸せに。
会社作りを支える価値観と大切にしたいこと

—様々な経験を通して、考え方も変わってこられたんですね。
変わりましたね、色々と。特に、仕事の経験を通して、自分以外の誰かに目を向けるようになってきました。
入社当時はひどかったですよ?イライラしたことがあったら、物に当たり散らしてましたし(笑)。

でも、仕事をしていくうちに、自然と周りのことを気にするようになりました。

—それは何か、大きなきっかけがあったりされたんですか?
きっかけというか、僕、ちゃんとした上司がいたことがないんですよね。上司に仕事のノウハウを教えてもらいながら仕事するという経験をしたことがなくて、むしろお客様に色々と教えてもらったり、考えさせられたり、時には叱られて鍛えてもらったり。
そこから自分なりの仕事への考え方や姿勢が作られていきました。

だから、逆に会社のみんなには、「そんな経験はさせたくないな」というか。「チームの子たちを幸せにしたい」という思いが強くなっていきました。

なので、会社の文化や雰囲気もやっぱり大切にしていて。例えば、エンジニアや営業が分断されないよう、きちんと会議体を設計するとか。
エンジニアが作るから営業は商売が出来るし、逆に、営業の折衝があるからエンジニアの仕事も成り立ってるし、お互いのリスペクトを大事にしながら働いてもらえるよう、色々と伝えてはいます。

—何も仕組みがない中をを乗り越えてきたからこその考え方ですね。ちなみに、「チームの子たちを幸せに」というワードが出てきましたが、最後に、社員の皆さんを、どんなふうに幸せにしたいなどあれば教えてください。
そうですね、そもそも幸せって、一個じゃなくて良いと思っているので、それらをなるべく叶えてあげたいという思いですかね。

仕事があって、友人や家族、大切な人がいて、趣味があって、遊びがあって。色々なことで、人生って成り立っていると思うので。
そのバランスは人それぞれ違いますが、だからこそ、それぞれにとっての心地良いバランスを、みんなが大切にできるよう、会社を作っていきたいですね。


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