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進化とは「過去の発展的回帰」である

「思考」に関するキーコンセプト
よくある「思考の落とし穴」に落ちないために

42:弁証法

弁証法とは何か。平たく言えば「真理に至るための方法論の名前」です。
どんな方法論かというと、「対立する考えをぶつけ合わせ、闘争させることで、アイデアを発展させる」というやり方です。
①まず命題(テーゼ)Aが提示される(正)
②次にAと矛盾する反命題(アンチテーゼ)Bが提示される(反)
③最後にAとBの矛盾を解決する統合された命題(ジンテーゼ)Cが提示される(合)

これだけでは良く分からないですよね。
筆者は次の喩えを挙げます。

ある者が「円だ」と主張し(正)、ある者が「長方形だ」と主張する(反)という場合、二次元空間を前提にしていれば、これらの主張が形式論理上、両立することはありません。どちらかが必ず間違っています。しかし、ここに「ちょっと待ってよ、これ、円柱じゃない?」という主張(合)が出てくると、両者を統合する形で解決します。二次元空間という前提を取っ払う事で、両者の主張が矛盾することなく両立する新しい命題が成立するわけです。

これは分かりやすいですね!
今まで曖昧だった弁証法がよく分かりました。
スッキリ(^^)

さて、ヘーゲルによれば、そのようにして提案された「統合された命題」についてもまた、アンチテーゼが提案され、両者が争う事でさらに新しい命題が提案される事になります。

この繰り返しなんですね。

一見両立しないような二つの命題を統合的に解消するというのが弁証法の考え方ですが、この時、ジンテーゼは「螺旋的発展」によって出現することを覚えておくといいでしょう。弁証法においてモノゴトが発展するとき、それは直線的に発展するのではなく、螺旋的に発展します。螺旋的に発展するという事はつまり、「進化・発展」と「復古・回帰」が同時に起きる、ということです。

さらに指摘すれば、このような「螺旋的発展」のイメージを掴むことで、未来を予測することも可能になります。
何の足がかりもないままに「未来を予測しよう」と考えても、白昼夢を見るように空想するしかないわけですが、昔からあったものなのに、非効率性ゆえに一時的に社会から姿を消したものが、別の形態をとって社会に発展的に復活してくる、と考えれば様々な具体的アイデアが浮かんでくるのではないでしょうか。

今日の話しは、スッと入ってきます。明日には忘れているかもしれませんが(^^;;
イノベーションを生み出すにもこの考え方は使えるようです。
まあ、日々の業務の中でこの様な事を考えている余裕はあまりありませんが。今度の日曜日にでも、ゆっくり考えてみますか。






ここまで読んで頂きありがとうございます😊